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【新時代到来】若手メジャーリーガーのアジア行きが加速する可能性

こんにちは、pasta(@pasta_lgm)です。

昨日、韓国リーグ(KBO)で大活躍したメル・ロハスJrが阪神との契約に合意したというニュースが入りました。
そして今朝には、阪神が今シーズンKBOで20勝したラウル・アルカンタラとの契約も進めているというニュースが入り、再びプロ野球ファンを驚かせています。

今シーズンKBOで活躍した大物2人の動向に多くの野球ファンが注目する中、本日ひっそりとKBOで活躍した"ある投手"がシアトル・マリナーズとのメジャー契約を手にしたのはご存知でしょうか?

そう、その投手とはみなさまご存知元メ軍戦士クリス・フレクセンです!(多分ガチで誰も知らない)

クリス・フレクセンのMLB時代

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フレクセンは、2012年のドラフト12巡目(全体440位)で最強軍団ニューヨーク・メッツに指名されプロ入りしました。順調にマイナーで結果を残し、2017年にメジャーに昇格します。MLBでの成績は以下の通りです。

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ルーキーイヤーは14試合に登板し3勝6敗(防御率7.88)という何とも言えない成績で、その後も同じような成績を残し続けます。(この時もマイナーではまずまずの投球をしていました)
メッツファンである私は、当時フレクセンのピッチングを"0に抑えたらラッキー"と思いながら見ていましたが、フレクセンは大谷翔平と同い年とかなり若いので、きっかけさえあれば一気に飛躍するのではないか?という思いもありました。

結局2019年オフにフレクセンはメッツからあえなくDFA(メジャーを戦力外になること。他の球団がメジャー契約をしたければその球団へ移籍になり、どこも手を上げなかった場合はマイナー行きになるか自由契約になる)されてしまいました。
このDFAに関して文句を言う人は皆無だったと思いますが、多くの人々の予想に反して早々とKBOの斗山ベアーズとの契約が決まりました。

フレクセンはKBOで何が変わったのか

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フレクセンのKBOでの成績を振り返ります。

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規定投球回に到達していませんが、防御率はリーグ5位の選手が3.05なのでそれを上回っていますし、三振数130はリーグで10番目の数字です。
特に10月は、31.2イニングを防御率0.85、被安打19、42奪三振(3四球)と支配的な成績を残しました。
またプレーオフでも、28.1イニングを防御率1.91 、被安打19、32奪三振(7四球)と好投し、チームを韓国シリーズ準優勝へ導いています。具体的に何が変わったのか見ていきましょう。

①ストレート
今シーズンにおけるフレクセンのストレートの平均球速は92.6マイル(MLB時代は93.3マイル)でしたが、KBOの平均球速が87.7マイルなので、その球速はかなり速い部類と言えます。
フレクセンのストレート自体が成長したわけではありませんが、環境が変わったことにより、MLBでは並だったストレートがKBOでは武器になったのです。

②カーブの投球割合
フレクセンはMLB時代に6.1%だったカーブの投球割合を12.6%まで増加させました。近年KBOではフライボール革命に対抗するため、投手が速い球を投げようと努力していますが、それと同時に緩い変化球であるカーブの重要性も日に日に増しています。
フレクセンのカーブはスピン量が多いものの、被打率が高かったためMLBではあまり使っていませんでした。ただ、そのカーブを効果的に使うことで投球に幅を持たせることを成功しました。

③ゴロ率、フライ率の変化
MLB時代はゴロ率、フライ率ともに39.3%で、特にフライになった打球は68イニングで14本塁打という数字が表すように残念な結果を生んでいました。これに関してはマイナー時代も同様の傾向が見られます。
しかしKBOでは①、②のような投球スタイルの変化により被本塁打数は、116.2イニングで6本、プレーオフ28.1イニングで1本とMLB時代に比べかなり抑えています。実際にゴロ率は52.3%に上昇し、フライ率は25.0%と大幅に減少させました。

フレクセンが示した、アジアの新たな可能性

フレクセンは25歳という若い年齢で海外移籍を決断し、結果を出すことによってマリナーズとの2年$4.75M(日本円で約5億)の契約を手にしました。メッツ時代を知る者としてはフレクセンがこんな契約を手にできる選手になるとは全く思ってもいませんでした。
近年、元巨人マイコラスや元阪神のドリスやジョンソン、元中日のロドリゲスなどアジアで結果を残してMLBに戻る選手は確実に増えています。もちろん、アジアで結果を出せずにそのまま行方不明になる選手も一定数いると思うので、決してノーリスク、ローリスクというわけではありません。
ただ25歳で実質メジャーをクビになった選手がたった1年でMLBに戻り、好条件の契約を掴んだことはMLBで伸び悩む若手選手にとって新たな可能性を示しています。
ここ最近は比較的若い選手がアジアに行くケースも増えてきていますが、この一件を機にその流れがさらに加速していくのではないでしょうか?

参考にした記事
https://www.amazinavenue.com/2020/12/2/21722149/rhp-chris-flexen-doosan-bears-mets-results-reports-changes
画像引用
http://www.mlb.jp/category/news/#37986https://bb-news.jp/news/%E6%96%97%E5%B1%B1%E3%81%8C%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AA%E3%83%95%E9%80%B2%E5%87%BA%E3%81%AB%E7%8E%8B%E6%89%8B%E3%80%90%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%83%97%E3%83%AD%E9%87%8E%E7%90%83%E3%80%91.html


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