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地方のローカル鉄道はどうなるのか、またはどうあってほしいか⑤ 個人的いいね!

 こんにちは、パスタライオンです。前回の記事までは暑くて暑くて、うだってたわけですがいきなりの秋の風、五丈原かよ。
 「何を言っているのかわからない」という人は、故 横山光輝大先生の『三国志』を読んでください、必修科目です。


 今回は、ローカル線が利活用されている中で私が個人的にいいね!と思っている取り組みをご紹介したいと思います。

1.ママチャリ!

 これです↓
ママチャリ持って鉄道へ JR紀勢線、マイカー社会に小さな風穴:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

上記リンクの記事から

 ママチャリというのが最高にクールです。
 
これをやってるのは紀勢線だけではないことは承知の上なんですが、久しぶりに「いいね!」と思う取り組み事例でした。ちょっと感動した。
(*2021年9月からスタートしている)

  自転車を解体することなく、そのまま列車内に持ち込め、追加料金もかからない。予約は不要。平日は午前9時から終電まで、土日祝日は終日全ての列車が対象という気軽さだ。

 サイクルトレインというと、サイクリスト専用だと思われがちだが、さにあらず。意外に地元客の利用が多い。 

2.思い出す過去…

 私が鉄道会社の管理部門で働いていた時に、いろいろ自治体があれをやりたいこれをやりたいという、いわゆる利活用協議会の提案を捌いていましたが、けっこう「サイクルトレイン」は提案されました。
 ただ、自転車を解体せずに乗せられるようにするだけ、とは言いつつも実現のハードルは意外と高いのです。高いというか面倒くさい・・・

 当時、私が考えていたハードル(条件)はこんなかんじです

1.対象線区に列車の運転本数がそれなりにあること
2.編成数に余裕があること
3.乗車効率・乗車数が区間を通して低い水準であること
4.途中乗降があること
5.車両構造上、ドアの出入りに支障ないこと

 なかなかこれをすべて満たす線区というのは見つけるのが難しいんです、たいてい朝晩の通学生しかいなくて
「もう限界ッス・・・」みたいなところとか
A駅⇔C駅の往来しか存在しなくて、B駅での乗降がないとか(つまりそこに何もない)
A駅はいろんな方面へのターミナル駅として機能していて方面・線区自体は過疎ってるけどA駅は利用者数が多い(混んでて自転車通行が危ない)とかいろいろ躊躇う要素がありました。
 紀勢線でも導入にあたり、いろいろな困難をクリアして準備されたことと思います、頭が下がります。

☆ 地元の人が使っているのが最高に「いいね!」

 記事を読む限り、という条件付きですが地元の人が使っているということがすごく「いいね!」と思います。
 常々思ってたのが、「観光誘客としての位置づけでサイクルトレインをやる」ということの意義やメリットへの疑問。もちろんその前段には、利用者数が少ないから増やそう、という背景があるわけで、それを自転車積めるようにしたところで「観光誘客」につながるのかということです。
 特に、提案に来る自治体の頭はもう「ロードバイク」「サイクリスト」にアピールする感じになってました。

「そういう人たちって、解体・袋詰めしなくていいからって増えるの?」
「沿線自治体が自転車専用道とか整備しないと来なくない・・・?」
「そもそも100km程度ならそのままロードバイクで走るのでは?」

 私はこういう疑問を消すことができませんでした。内心、サイクリストにアピールするなら列車にそのまま乗り込めますよ、よりも「あんたの町のガタガタの道を何とかしたほうがいいだろ」と思ってました。

 紀勢線のように、地元の人が使っていけるのであれば取り組みとして残っていきやすいだろうし、対象駅のバリアフリー化などは行っているものの専用の列車や設備を設けないでも(過大な設備投資なしで)やってけるのであれば、鉄道会社としても気分のノリが違います

 紀勢線には特段に乗車の少ない区間があり、そういったところにもいい影響が波及したらいいな、と願っています。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221005_00_yusoumitudo.pdf  より

 最後までお読みくださりありがとうございました。

このテーマでマガジンをまとめています、別の記事もご覧いただけると幸いです。
地方の鉄道はどうなるのか、またはどうあってほしいか|パスタライオン ~鉄道と交通政策のまとめ~|note


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