非英語圏オールタイムベストアルバム①
PeterさんのTwitter企画「非英語圏オールタイムベストアルバム」へ投票したアルバムについて備忘がてらまとめておきたいと思います。
非英語圏(非西洋/日本)の全年代というあまりに広い範囲を個人でカバーするのは無理なので、どうしても自分が普段良く聴いているブラジルを中心とした南米音楽が多くなっています。それでもブラジルばかりにならないよう多少バランスはとったつもりではあります(これでも!?)。
それと基本的には歌モノが好きなので、美メロをたくさん含むリストになったのではと思っています。
投票内容
01. A Via-Lactea / Lô Borges / ブラジル
02. Somos Todos Iguais Nesta Noite / Ivan Lins / ブラジル
03. Toninho Horta / Toninho Horta / ブラジル
04. Minas / Milton Nascimento / ブラジル
05. Vinicius Cantuaria / Vinicius Cantuaria / ブラジル
06. Cheiro Verde / Danilo Caymmi / ブラジル
07. Cinema Transcendental / Caetano Veloso / ブラジル
08. Djavan / Djavan (1978) / ブラジル
09. Amor De Indio / Beto Guedes / ブラジル
10. Pelas Esquinas De Ipanema / Erasmo Carlos / ブラジル
11. Esse é o Clima - Ao Vivo / Turma do Pagode / ブラジル
12. Refavela / Gilberto Gil / ブラジル
13. Artaud / Pescado Rabioso / アルゼンチン
14. Teletransportar / Rafa Castro / ブラジル
15. עכשיו הזמן / Shlomo Yidov / イスラエル
16. Avenido / Aca Seca Trio / アルゼンチン
17. Arthur Verocai / Arthur Verocai / ブラジル
18. Belchior ou era uma vez um homem e seu tempo / Belchior / ブラジル
19. Canto de Rei / Reinaldo / ブラジル
20. João Gilberto (1973) / João Gilberto / ブラジル
21. Meus Caros Amigos / Chico Buarque / ブラジル
22. Casas / Rubel / ブラジル
23. Orín, a Língua dos Anjos / Orquestra Afrosinfônica / ブラジル
24. התכוונות / Yoni Rechter /イスラエル
25. Navega / Mayra Andrade / カーボベルデ
26. נורית גלרון / Nurit Galron / イスラエル
27. Pan / Luis Alberto Spinetta / アルゼンチン
28. Olho de Peixe / Lenine & Suzano / ブラジル
29. Arbeit Macht Frei / Area / イタリア
30. Spiteri / Spiteri / ベネズエラ
特に上位は分かりやすいというかコテコテ感ありますね。まあ仕方ない・・・。以下30位から順に簡単なアルバム紹介と推し曲を書いていきます。まずは30→21位です。
30.Spiteri / Spiteri / ベネズエラ 1973年
哀愁を感じる旋律を熱帯のサウンドに乗せた、これぞラテンロックという感じのバンド。このデビュー盤はイギリスで制作されていますが、ポール・マッカートニー、ボブ・マーリー、スティーブ・ウィンウッド、ロッド・スチュワートらが後押ししたそうです。残念ながらこの1枚で活動を終えてしまいましたが、高い演奏力に裏打ちされたプログレッシブでサイケで熱い曲たちは今でも輝きを放っていると思います。
推し曲:Campesina
29. Arbeit Macht Frei / Area / イタリア 1973年
このランキング内で若干所在無さげなArea。RIO系とかユーロプログレ的なのも候補ではあったのですが、あまり今の気分にマッチせず・・・。ただ Areaの中近東を思わせる旋律と変拍子、テクニカルな演奏にデメトリオ・ストラトスの強烈なボーカルが乗る様は唯一無二であり、色々超越してランクインです。特にこのアルバムの冒頭はあまりに強烈。
推し曲:Arbeit Macht Frei
28. Olho de Peixe(魚眼) / Lenine & Suzano / ブラジル 1993年
サブスクになし
レニーニのソロ作「O DIA EM QUE FAREMOS CONTATO」と迷いましたが、インパクトなどを考慮しこちらを。ほとんどレニーニのギターと歌、マルコス・スザーノのパンデイロだけのシンプルな構成からあまりにも豊かな表現が成される様は恐ろしいほど。しかしサブスクにもなく、CDも廃盤状態。何故だ!?
推し曲:Escrúpulo
27. Pan / Luis Alberto Spinetta / アルゼンチン 2005年
アルゼンチン・ロックの雄ルイス・アルベルト・スピネッタ、後期のアルバムから。この時期の優しい味わいに、叙情性やジャズ・ロック的な要素がミックスされた本当に良い塩梅のアルバムだと思います。
推し曲:Dale Luz Instante
26. נורית גלרון / Nurit Galron / イスラエル 1978年
全SSW好きにオススメしたい!イスラエルの女性SSW。ヘブライ語特有のシュワシュワした気怠い発声のボーカル、浮遊感溢れるエレピが堪らないです。作曲にはSHEM-TOV LEVI、ヨニ・リヒター、マティ・カスピらがこぞって参加。
推し曲:כשהייתי ציפור ביער
25. Nevega / Mayra Andrade / カーボベルデ 2006年
マイラ・アンドラーデは昨年の「Manga」が良くて聴き始めたんですが、こちらがより好きになってきました。カーボベルデはポルトガル語が公用語ということもあり、ちょっとブラジル音楽に通じるものを感じます(歌詞はクレオール語が主のようです)が、ファドっぽかったり、アフリカの空気を感じたりで、西アフリカの果ての島国カーボベルデの風景が見えてくる気がしてきます。
推し曲:Dispidida
24. התכוונות / Yoni Rechter /イスラエル 1979年
数々の名曲を生み出してきたイスラエルの国民的ソングライターであるヨニ・リヒターのソロ名義としては初の作品。ヨニの曲は優雅で格調高く、かつどこかトボけたような味があり、ハマると抜け出せなくなります。この1stソロはピアノを中心としたシンプルな伴奏でヨニの曲の魅力がストレートに伝わってくる作品です。同時にプログレやジャズなど複雑なバックボーンも感じさせてくれます。ヨニの声も最高。
推し曲:לילה ויום
23. Orín, a Língua dos Anjos / Orquestra Afrosinfônica / ブラジル 2020年
昨年の作品から、バイーアのグループ、オルケストラ・アフロシンフォニカの2ndアルバムです。ラージアンサンブルという形態ですが、深く響くオーケストラとパーカッションに乗るスピリチュアルなボーカルがあまりに美しいです。歌詞はカンドンブレの神々のことを歌ったものが多いようですが、言葉の意味が分からなくてもその神秘性が伝わってきます。マテウス・アレルイアやバイアーナ・システムらも参加。
推し曲:Maracatu do Congo
22. Casas / Rubel / ブラジル 2018年
家(Casas)の中は桃源郷か?レイドバック感とエレクトリック感を巧みに混ぜ合わせた傑作。あまりに優雅なストリングスの中に幻のように漂うフーベルの歌声が美しすぎます。人気ラッパーのエミシーダ等も参加。この後のブラジルのインディーポップの流れにも影響を及ぼした一枚なのではと思います。
推し曲:Mantra
21. Meus Caros Amigos / Chico Buarque / ブラジル 1976年
シコ・ブアルキも名作多数で、どれを選ぶか難しいところではありますが、個人的にはこれが一番好きです。冒頭のミルトン・ナシメントのデュエットにはじまり、名曲「Mulheres de Atenas」への流れでもう優勝。その後も「Olhos Nos Olhos」「A Novia da Cidade」等、シコを代表する良曲が並びます。
推し曲:Mulheres de Atenas
(続く)
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