子育てサポートの在り方

お母さんたちは、子育てサポートしてくれている保健師さんや、支援センターで働いてくださっている方、一時保育の先生たち、シッターさんたちや、ボランティアで預ってくださるファミサポの方々に本当に助かっていると思います。

でもですね。いまひとつ、困ったときにすがり切れない自分がいたりします。私が小児科医であるから、ということもあるし、知らない人にたいする人見知りもあったり。実際に子育てをしていて、不便だな、とか、足りてないな、とか、そんなことを思うことってないですか?

例えば、人と接触する必要性を感じていないお母さんもいますよね。実は内心不安だったり。でも、ぐいぐい来られると拒否してしまう。

例えば、転勤してきて、大阪のノリが怖い東京の方もいるでしょうね。大阪の方が、普通に話しかけても、ビビッてしまう人もいますよね。

例えば、転勤してきて、実家も近くになく、旦那さんの帰りが遅かったり、出張が多くて、孤独だったりする。

子供はお母さんが笑ってるのが一番うれしいのだけれど、敏感に困り感、不安、イライラを察知している。だから、それに困ってしまって、余計泣いてしまったりするけど、お母さんはまたそれに苦しい思いをしてしまう。

そんなお母さんたちに、子供のために笑顔で育児をしましょう、とか、育児は楽しいですよ!とか、そんなメッセージは拷問でしかないと思う。

小児科受診という大義名分。常に固定のメンバーが笑顔で出迎えてくれる安心感。医療の専門家、子供の専門家、そんな施設で、2,3時間預かってくれたり、息抜きができること。同じ境遇のお母さんがいて、おしゃべりしているのを横で聞くだけでも、心がふわっと軽くなったりする。

家での育児がつらくて、困難で、不安でいっぱいで、子供がかわいく思えなくなったとしても、パッソクリニックで過ごした時間の成果として、お子さんに対して一瞬でも、あぁ、かわいいなと思えるように。

そんなクリニックにしたい。

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