生理の臭いを嗅ぎながら、振り返る。
女の子の首に腕を回し、さっきまで女の子の中に入っていた二本の指を顔の右側に感じていた。
ふと臭いをかぎたくなる。
これは男ならよくあることだ。
生理直後の臭いがした。
なんとも言えないあの血なまぐさい臭い。僕は嫌いではない。
嗅ぎながら僕は腰を振っていた。
頭では違う人がところどころよぎる。
好きとはなんのかよくわからない。
多分これからもおそらくわからない。
承認欲求なのか、別の何かなのか。
自己実現の一部なのか、はたまた別の何かか。
理屈を超えた快楽を股間から全身にかんじながら、答えのないことを考えることを同時にすることはできないと感じ、考えるのをやめた。
最近、えっちする子が服やファンデーションを僕のおうちに忘れていくという行為をたまにする。
またあの子は来る。それだけ確認して僕はその荷物をそっとしておく。
お互いがお互いの寂しさを埋めている。
好きな人とはおそらく寂しさを埋めるだけではないのだろう。
気持ちよく生きよう。
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