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念のために!

妹の長男がまだ幼稚園くらいの頃、「念のために!」とよく口にしていたことがあった。彼は卵や甲殻類などにアレルギーがあり、食べられないものが少なくなかった。
美味しそうなお菓子などには、ほとんど卵が使ってある。表示を見て「しんちゃん、これは卵が使ってあるみたい」と伝えると、「キアラちゃん、お店の人に聞いてみて。念のために!」とすがるように言うので、あらためて店員さんに聞くということが時々あった。そういう意味で、彼は食に対して慎重だった。
ただ、高校生になった今は、自分で「アレルギーがあるんですけど、成分表見せてもらえますか」と臆せずリクエストしている。大きくなったもんだね。

そんなわけで、「念のために!」が一時期我が家ではブームだった。

かなり以前、バカラで買った携帯ストラップがあって、スマホになると付けられないので仕舞い込んでいた。
赤いクリスタルガラスが美しいのでこのままではもったいないと、少し前から通勤バッグのチャームにしていたのだけど、先日ふと気づくとコードだけになっていてクリスタルがない。
あぁ、これはどこかに落としてしまったな…と移動の最中だったことあり、そのときは残念に思いつつも先を急いだ。

それを思い出して、コードだけになってしまったチャームを外した。だって肝心のクリスタルがないとね…。未練がましく「念のために!」とたぶんないと思うけど、バッグの中身を全部出してみた。ポーチ、タブレットを入れているナイロン製のケース、エコバッグ、財布、携帯、ひとつずつ出してバッグの底を覗いた。
赤いクリスタルガラスが光っていた。

よかったー。狂喜乱舞というより、にっこりありがとう、という感じ。
切れたコードを結んで、これはもううちに置いておくことにした。

今日は嬉しいお届け物もあった。

VOLVOのノベルティ、リサ・ラーソンの日本手拭い。VOLVO仲間の方が送ってくださった。可愛くてテンションが上がる♪

そして今日は、2年ぶりのPET-CT検査だった。「念のために!」受ける検査ではあるけれど、もし何か見つかったら…という一抹の不安は結果を聞くまで拭えない。
朝イチから検査なので前夜から絶食、検査自体も3時間ほどかかる。ほとんど寝てるだけではあるけれど…。
結果はOK、血液検査も問題なし。よかったよかった。
病院では、製薬会社から寄付があったという低アルコールのジェルを「ご自由にお持ち帰りください」と出入り口に置いてあった。アルコールに弱い私は、ありがたくひとついただいた。

世界はみんなの善意で成り立っていると思う。

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Chiara
日々のよしなしごと、好きな音楽のことなどを書いています。 楽しんでいただけたら、サポートしてくださると嬉しいです。