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リールに連れてきてくれてありがとう

 現在8月3日、12時52分。ただし、フランス時間の。
 わたしは今シャルル・ド・ゴール空港にいます。行きのTGVの放火にビビり散らして早く着きすぎました。笑

 社会人生活で一番長い夏休みが終わろうとしています。

 一年前の9月、なんとなく見たバスケW杯で比江島慎さんの存在を知り、この人を応援したいと思い、最年長33歳という事実を思ったとき、「パリに行こう!」と決めたのでした。
 比江島ファンとしてのわたしの始まりはパリ行きの決意でした。そして、比江島さんをちゃんと応援するためには所属チームをしっかり追うべきだと思い、ブレックスのファンクラブに入りました(富樫キャプテンのインスタライブでしたっけ、「栃木……宇都宮の応援もよろしくお願いします」的なアレも可愛かったですね!)。
 これがカーボベルデ戦で五輪出場を決めた翌朝までに起こったこと。

 そんな決意で始まったので、一年後のパリオリンピックが終わるまでは2023-24シーズンのような気がしていました。だから、わたしの「今シーズン」はこれで本当に終わり。

 たくさんの思いが浮かんできます。
 楽しかった、嬉しかった、悔しかった、もどかしかった。
 でも、根っこの一番大きいところには感謝があります。

 仕事は長く休めないし、ヨーロッパなんて一生行けないだろうと思っていたのです。でも、来られた。ほとんどアリーナとホテルの往復だったけど、それでもヨーロッパの空気を吸うことができた。

 新しいことを始めるのはいつだって楽しいこと。でも、こんなにも楽しいことってあるのかな、というくらいこの一年は楽しくて。
 ブレックスがレギュラーシーズン最高勝率を記録してくれたこととか、比江島さんがDJと共にベスト5に選ばれたこととか、天皇杯の悔しい準決勝だとか、CSでの悔しいオーバータイムだとか。
 初めて応援するバスケットボールのシーズンはずっと楽しくて、悔しくても新鮮で、一生思い返すような一年でした。

 そして、その最高のシーズンの締めくくりがこのパリ五輪。

 男子日本代表の試合は三つとも見るつもりでいたのですが、初戦のドイツは放火の影響で試合に間に合わず。フランス戦、そしてブラジル戦。二つとも素晴らしい試合でした。

 正直にいうと、比江島さんのファンとしては少しもどかしさがあります。
 スリーを警戒されている中であのベネズエラ戦のような活躍をするのは難しいことだと頭ではわかっていても、それでも期待してしまうのがファン心。いつも上手くいくわけではないと頭ではわかっていても、好きな選手には大活躍してほしいと思ってしまうし、そうでなかったらがっかりしてしまう。
 でも、このわたしが勝手に感じているもどかしさも含めて、貴重な体験だとも思います。


 素晴らしい8日間でした。

 大好きな選手を応援するために初めての海外一人旅に出たこと。
 このイベントがあっただけで、いい人生だったと断言できる気すらします。

 わたしが勝手に好きになり、わたしが勝手にフランスまで来ただけだけど。
 それでも、比江島慎さんという存在がなければ、わたしは今ここにいなかったわけで。
 リールに連れてきてくれてありがとう。目標には届かなかったとしても、自分たちの力で出場権を掴んだオリンピックで、日本代表としてオリンピアンとしてプレーする姿を見られて幸せでした。


「パリオリンピックがおそらく集大成になる」と言っていた比江島慎さんではありますが、バスケットボール選手としての人生はこれからも続いていきます。
 その姿を見守らせていただけることに感謝しながら、わたしも日々の生活を真面目に送っていこうと思います。

 あと、念の為、ロス貯金を始めたいと思います。笑


 以上が総論!
 詳しい旅行記もまた書かせていただきます!

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