共食いはこわいぞ
未開の先住民の中にはいまだに人肉食をしている部族もいたりするわけで、生きたまま食べると言うことはもうないだろうけれど、
死んだ人間を食べているという事実もあんまり慣れてはいけないような気もする。
そういう一族の中では死んだ仲間を食べると言うことが死者の魂を慰め弔う儀式であったりするわけで、おなかすいたから食材として扱うという野蛮な理由と言うことでもない。
まあ、実際ヨーロッパで人を襲って食べる一家がいたんだけど、ここでは割愛。グロいし。
同族を食べると言うことで深刻な感染症になってしまうリスクを背負うことになる。プリオンってやつなんだけれど、脳とか臓器を食べるとタンパク質異常を起こして、臓器がスポンジ状になるというクロイツフェルトヤコブ病になる。
パプアニューギニアに住むフォア族は人肉食の習慣があって、年間2%の割合でクールー病、クロイツフェルトヤコブ病の一種の脳疾患に罹患するという。
しかし、このクールー病にならなかった人の中にはクールー病に対して耐性を持っている人が現れるという。
この特有の遺伝子を再現したマウスで実験したらクールー病の耐性を持つことができた。
プリオン自体は簡単に感染するものでは無いけれど、フォア族のように人肉食を続けていれば、感染は続くので耐性を皆が獲得して、集団防疫ができるのだろうかと思ったけれど、これはちょっと違うか。
身近な話だと狂牛病。
肉牛の飼料に同じ牛の肉骨粉を食べさせていたという話を聞いて、正直ぞっとしたんですよね。骨も脳も粉にしてまとめた食べさせているって。
そんな共食いをずっと続けていたとは、プリオンに侵されてもおかしくないわ。誰かが指摘していたはずだろうけれど、危うく牛の畜産を失うところだったんだよな。吉野家とか大変だったもんね。
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