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『ぼくらのよあけ』

◾️漫画の概要
2038年、家庭用AI「オートボット」を通じて地球外の無人探査機が話しかけてきた。団地一棟の宇宙船を元の星に帰すため、少年たちが奔走する。

◾️おすすめ
ジュブナイルのSFマンガ。全体を通して夏休み感を味わえます。
それほど遠くない未来の設定も、突飛に感じないほどで細かく練られているようです。

魅力の1つはやはりSF。
地球外生命体の交信方法、ロケット推進力の機構、日常で使われるガジェット、人工知能の普及の仕方…etc. 2巻の内にスッキリまとまってはいますが、胸を高鳴らせるものばかりです。
舞台は2038年なので、そう遠くもないあたりが、ちょっと現実味も帯びさせて余計ワクワクします!

もうひとつは、小学生のうちに広がるコミュニケーションの取り方。
今やそれ無しでは生きてはいけないSNSコミュニティの功罪が、負の側面を強調して描かれています。
裏垢、既読無視が2010年の作品の中に現れている中、複垢やDMストーリーメインの使い方など、現実のsnsの進化論と重ねてみると面白いところです。

若干ご都合主義な面も含まれているように感じましたが、キャラクターたちの距離感、死生観、そして古き良きともいうべきか王道の展開は、スッキリした読み応えです。

特にオートボットのナナコの一挙一動一言一句が得も言われぬエモさです。

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