売文屋からのマジレス

 僕はたまに編集もするけれど、基本的にはものを書いて売るということ稼業としているわけなのですが。それだけで「勝ち組」みたいな見られ方をすることがあるわけです。

 とはいえ、ここに至るまでは紆余曲折があって、もともと書くことは好きでブログもやっていたのだけれど、基本的には会社をクビになって転職活動も上手くいかなかったから「売文屋」になったという側面が大きかったりするし、まともに稼げるようになったのも初めて原稿料というものを貰ってから5年以上かかっている。その間に理不尽な出来事もたくさんあったし、まぁ砂を噛むような日々を送っていたし、現に今も週に一回くらいは心折れている。

 なんでこんなことを記しているかというと、Yahoo!ニュース個人に書いた記事が、どうも桜井誠氏の支持者にはお気に召さなかったようだったから。

 http://bylines.news.yahoo.co.jp/fujiiryo/20160802-00060637/

 少なくとも熱烈な支持者がいる上杉隆氏や桜井氏に触れる以上は、それなりのリスクを取って書いているから、多少のハレーションがあることは想定内だったりするわけだけど。やっぱ「気楽な稼業」的な言われ方すると「むかつくわー」という感想を持つわけです。こっちも人間だからね。

 一応、僕の考え方を記しておくと、歴史的に隣国というのはどこでも緊張関係にある、もっと言えば仲が悪いことが「ふつう」だと思っていて、日本が隣国の韓国・北朝鮮・中国と不仲なのは「当然」だと思っている。その一方で戦後の韓国・朝鮮人のコミュニティが、ある種の「特別扱い」を行政が便宜上進めていたということも事例はたくさんあるということは、さまざまな指摘があるという程度のことは、知識としてはあるわけ。それは長い目で見て「平等」になされるようになっていくべきだと思うし、そうなっていくのだと考えている。

 今回、僕は桜井氏に投票した人のことを「切羽詰っている」と表現したのだけれど、わざわざ僕にリプを飛ばしてくさしてくるアカウントは、上杉氏の支持者にはいなくて、桜井氏の支持者ばかりだったことは、古谷経衡さんがおっしゃるような「極右」の縮小を意味していると思うし、「ネット右翼」がある意味で「閉じた」コミュニティになった証左になっている。実に皮肉なことにね。

 「自分たちが正しい」と思うことは簡単。だけどその「正しさ」を人に理解してもらうように努力するのは難しい。その難しさをハナから放棄しているケースもあるし、今の「極右」(これは「リベラル」にも言えることだけど)はそうなっているようにしか見えない。それで「あなたたち」の望む社会が実現できるのか、といえばできないだろう。

 まぁ、誰にでも表現の自由はあるし、僕は「ヘイト」もそれに含まれると考えている(そうじゃないと「差別」をテーマにした表現ができなくなる)ので、好きに言ったり書いたりすればいいと思うけれど、吐いた言葉を飲み込むんじゃないよ、くらいのことは思うし、言ったり書いたりしたことの責任も誰にでもあるわけで、そこらへんは僕も好きに指摘するのでよろしくね、といった感じです。

 以上。

 

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