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売文屋の罪と罰

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アンニュイでニヒルなライター稼業の日々を綴ってみる。
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#日記

何度躓いても生きていかなければいけない

何度躓いても生きていかなければいけない

 自分の人生が「失敗だ」と思うようになったのは、いつ頃からだったのだろうか。就職活動に失敗した時か、高校の数Ⅱの授業についていけなくなった時か、引っ越しをして転校先に馴染めなかった時か……。いずれにしても、他人への失望感だったり、社会情勢だったり、責任転嫁しようとしても上手くはいかず、結局は自分に返ってくるような事を繰り返してきた。

 2018〜19年頃、身体の変調により仕事ばかりか生活にも支障

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たかまつなな氏が枝野幸男氏に尋ねるべきだった事を考えてみる

たかまつなな氏が枝野幸男氏に尋ねるべきだった事を考えてみる

 最近ちょっとスランプ気味だな~と思うことが多いこの頃。皆さんお元気でしょうか?

 ここのところ、大臣会見出たり山田太郎参議院議員の取材などをしていて、「やっぱ政治取材むずかしい」と改めて感じているわけなのですが。たかまつなな氏が立憲民主党の枝野幸男代表へのインタビューを「失敗だった」という記事を見て、いろいろと考え込まされた。

 YouTubeも視聴したけれど、たしかにこの対談は「失敗」だっ

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メディアで働く上で数字だけを「勝ち負け」判定にするのは良くないという話

メディアで働く上で数字だけを「勝ち負け」判定にするのは良くないという話

 ちょっと旧聞になるけれど、ノンフィクションライターの石戸諭氏がこんな記事を寄稿していたので、個人的に思うところをメモしておきたい。

 東浩紀氏の『ゲンロン』には、一時期イベントなどに参加したりしてもいたけれど、何となく足が遠のいた。一言でいうならば、彼らの「サロン」がホモソーシャルな学閥のオルタナティブに過ぎないように思えて、自分のような浅学の身が入る余地がないように思えたからだ。そして、その

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晩夏にかんがえ、ふりかえる。

晩夏にかんがえ、ふりかえる。

 うだるような暑さの日々が続いていた8月をなんとか乗り越えたのはいいものの、天候のせいかなんとなく気分が沈みがちになったので、背に幾何学模様をプリントしたTシャツとスカートを着て近所を散歩してきた。いつの間にかにセミの鳴き声は聞こえなくなったけれど、公園では子どもたちがはしゃいで遊んでいて、湿った風が頬をなでることが感じられて、どんな状況になったとしても、簡単に世界は変わらないしその中でもがいで行

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「師匠」がいないということ

 超お久しぶりの『note』の投稿になる。この間、お仕事に追われて追われて追われて追われて、ぽっきりと折れて失声症になって慌てたり、まぁいろいろあって長いお休みになって、ようやくなんとか「書ける」ようになってきたところ。まだまだ十全とはいかないけれど、焦らずゆっくりと、足どりを確かめるように前へと進みたいと思っている。こちらに何か書こうと思ったのは、『Twitter』を眺めていて常見陽平先生のツイ

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枯渇と渇望

 毎年6月は体調不良が重なるのだけど、今年も微妙なままで毎日過ごしている。例年と違うのは、調子が悪いなりになんとか仕事をこなせていることだ。

 それにしても、自分からの発信やリアクションを出す気になかなかならないというか、世間の事象になかなか言及する気力が沸かない。それはあまりに現実と乖離があるように感じられることもあるし、これが世の中のためになるのか、果たして自分が書くべきことなのかどうか、そ

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ネットメディアの閉塞感と希望

ネットメディアの閉塞感と希望

 画像は記事とはまったく関係ない『さわやか』のげんこつハンバーグ。飯テロだぜイエー。

 さて、ふるまいよしこさんが『note』に「メディア不要論」なるエントリーをお書きになっていて、頷けるところも多いのだけど、はっきり言って「意識の高い読者」向けだよなぁ、という感想を持ったので、いくつか思うところをメモがわりに記しておく。

 まず、新聞にしろテレビにしろ何年も前からネットに参入してきていて、と

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文学フリマの変遷と、「売れない」問題 #bunfree

 第二十三回文学フリマ東京が昨日2016年11月23日に無事開催され終了した。まぁ、僕にとっては記事を書くまでが文学フリマなので、まだ終わった感はないのだけど。

 参加者としては、サークル『タヌキリス舎』の新刊の編集・DTPと当日の売り子をしたと、添嶋譲さんの再録集『ぼくらがいた』に解説を寄稿させてもらった。あと、公式の打ち上げをなぜか毎回お手伝いをするのが恒例となっていて、今回も受付をやったり

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書くリズムは書くことでしか取り戻せない

 秋の雰囲気は好きなのだけど、身体は好きじゃない。気圧が安定しないから頭痛やだるさに悩まされるし、気温の変動が激しいからぜんそくになる日も増える。不眠に困らされる日もあるし、まさに今日がそうだ。

 そういう生活のリズムが崩れる時には、たいてい書くリズムも崩れていって、タスクが多ければ多いほどぐちゃぐちゃになる。加えて、ここ最近は「営業」的な役割も課せられているために、心身の疲労がキツい。明確な目

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苦手なものが多すぎること

 今日はスタートアップ関連のイベントにお呼ばれして、せっかくなので取材記事を出そうと思っているのだけど、トークセッションが終わった後にレセプションパーティーがセッテイングされて、内心で仰け反っていた。別にスタートアップ関係者と仲良くなるつもりもないし、もっというと東京発だろうがアムステルダム発だろうかテルアビブ発だろうが、良いサービスは広まってグローバルに使われる時代になりつつあるわけで、そこの勘

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マイナー堕ちする絶望と希望

 僕は基本的に特定のジャンルを専門とするわけではなく、かつメジャーな話題を追うというタイプのライターではない。ほぼテレビは見ないからワイドショーやドラマの話はできないし、音楽や映画やアートの記事も多少は書くけれど、がっつりやっていらっしゃる方々には敵わない。そうなると、必然的に「まだ取り上げられていない」ところはどこか常に探さないければならなかったりするのだけど、そういう取材や記事化は意外に難しい

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同人即売会やDJイベントの取材者が増えない理由

 なかなか執筆の時間が取れないのにいろいろな締切が迫っているので、アインニュイでニヒルを通り越してはっきりと不機嫌なParsleyです。ごきげんよう。

 これでも『コミックマーケット』だけでなく、サークル数が二桁の小規模イベントや、DJイベントなどに関して、かなりの数をこなしている身ではあるのですが。というか、日本で一番この手の取材をして、記事にアウトプットするところまでやっているという自負があ

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ひとに会いたくない。

 締切やらスケジュールに追われ、自分でもどうにもならないことにいらいらしたりもして、なかなか書くことに集中できない時、とにかく「ひとに会いたくないなぁ」と強く願ってしまうことがある。それは、たとえ身近で好きなひとたちでも例外なく、僕の視界に誰も入ってほしくない、そう思ってしまう。

 僕が「もう少し、"書く”ことで稼ぐことができたら」と願っていた頃は、よくライター・編集の集まる場所へと出かけて行っ

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蒼い炎を宿す時

 この土日は、一本も記事を書かなかった。ニュースライターとしてはやばいなぁ、という感覚がありつつも、サイトをまわす側のお仕事をするのも嫌いじゃないし、リフレッシュとインプットに十分な時間が使えて、なかなか有意義で楽しい、結構な土日だったように思うことにしたい。

 日曜は少女(ガール)がテーマのグループ展からファッションを題材にしたハッカソンをハシゴした。まったく別種のようでいてシームレスにつなが

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