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「シュルプ」王妃さまになぐさめられて
数日前に「シュルプ」全16話を見終わって、時代劇ロス中です。
キム・ヘスかっこええーーー。
ちょうど今大人気のジュノさん出演作「赤い袖先」が9月1日から地上波で放送の情報を得ていて、録画しようと思ったら、関西での放送ないやないの!
Xに嘆きを投稿したところ、10月5日からBSフジで月金で放送があることを教えてもらって、しばらくお預けとなりますが、楽しみは後にとっておくタイプ。
「シュルプ」については、ネトフリで新作のときに一回開封してみたけれど、そのときはちょっと気分じゃなかったから途中で閉じてしまい、そのままになっていました。
「オクニョ~運命の女」から韓ドラに夢中になった私ですが、時代劇は気分が乗らないと入りにくいところがあるし、王妃さまの5人の息子のほかたくさんの側室の息子たちが出てきて、登場人物多過ぎやろ!
名前分からん、顔わからん、役柄分からん、言葉むずい、時代劇のハードルが高くなる原因が1話に集結されてるから、ここで早くも離脱しそうになるけれど、何とかキム・ヘスの魅力で堪えて。
徐々にストーリーが進むとおもしろくなってきますからね。
実は、お盆休みで帰省した長男がぶっ込んできた問題があって、親としてどう対応すべきか、受け入れるか、突き放すべきか?
夫に大きな宿題を課されて帰っていき、しばらく様子見。
そして、ほどなく起こった次男問題。
こやつには優しくすべきか、厳しくすべきか、見守るべきか?
もう成人している息子たちに対して、つかず、離れず、必要とされれば手を差し伸べるスタンスを心がけていても、すぐ世話焼いちゃうのが、母親でしょう。同居してたらなおさら、知らんぷりなんてできないもの。
それがいいのか、悪いのか。私の子育ては失敗だらけ。
悩める母が何かしら答えを見つけたくて見始めた「シュルプ」でした。
世子を含めた5人王子のほか側室の息子たちにも目を配り、厳しくも愛を持って接する王妃さまの言葉はそれぞれの息子たちヘ向けたものであるけれど、今の私には一々心に響いて、なぐさめになりました。
知らない間に親にも子にも共感して泣いてしまっている、、、そんな姿を突然リビングに現れた次男に見られ、通りすがりにモノマネまでされて、非常に気まずい(;'∀')
韓ドラは一人のときに見るべきでした。
古代朝鮮語で傘を意味する「シュルプ」
2話目とラストに傘の演出が出てきて、母が息子を思いやる気持ち、息子が母を慕うシーンに胸が熱くなりました。
親はいつでも子に傘をさして、苦難の雨風から守ってあげるのだけれど、母もいつしか成長した子から守られるようなるんですよね。そうすると、お互いを尊重し合って、お互いが一番の理解者になり得るのかもしれません。
実は後者の意味のほうが大切なのかなと思えました。
このドラマでは、やっぱりキム・ヘスの母としての強さ、姑である大妃と戦う姿、やると決めたらやり抜く信念、そういう強い女性像に惹かれます。
私はどうだろう?
いつも悩んでばかりで母としては強くもないし、幾つになっても迷うことばかり。
そして、姑との戦いはいつの時代も国が違っても同じようなもんなんでしょう。
結局は女同士の戦いで、意地とプライド、そんなしようもないもののために戦っているんですよね。どちらがが折れればいいのは分かっているけれど、それができないからずっと嫁姑問題は今も続いているわけです。
そんな簡単じゃないのよ。
もう一つの見どころとして、王子役のまだまだ発展途上の若手俳優たち。
特にソンナム大君役のムン・サンミンはこれから出てくるんじゃないかなと思わせる甘いルックスと長身で、ツンデレが演技が魅力的。
ツンデレ好きとしてはたまりませーん(#^^#)
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このドラマでは復讐と親子の愛を描くことが中心で、ロマンス要素があまりなかったのがちょっと残念なところ。
ただ、この時代にもLGBT問題があったのか?そういう部分も無理なく取り入れ、それを受け入れる母の気持ちと子の生き方の希望も描かれていて、2話では王妃の、最終話では息子の考え抜いた行いによって、ちゃんと着地点が用意されていることで、見ている側も納得できるし、心を動かされました。
まさにシュルプ=傘の具現化。
それから、「キング・ザ・ランド」「この恋は初めてだから」に続き、ここでもキム・ガウンさんと出会いました。
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独特のかわいらしさとセリフのはっちゃけ具合は時代劇でも変わらずで、「またお会いしましたな」と言いたくなる私の中での韓ドラレギュラー。最近の韓ドラの友達3人組、サブキャラの常連さんです。
今回は息子がかわいいがゆえ、思いがけず悪役となってしまうのだけど、本当は素直で世間知らずなだけ。王妃さまもちゃんと分かってくれていますから。
キム・ヘスがいてこそ表現できた強くて懐の深い母の姿、そのセリフに慰められ、励まされ、もやもやしていた気持ちもリセットできたように思います。
私も強くありたい。
母として子を守り、適切な声をかけてやりたい。
姑の納得いかない態度には屈したくない。自分をかわいそうにはしたくない。
そんな思いがむくむくと湧いてきたドラマでした。
あんたたち、いつでもかかってきなさいよ。