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【ヘルシンキ🇫🇮】初めてのTheヨーロッパ

お疲れ様です、ひえだです。

サンクトペテルブルグ編を公開してからちょっと間が空いちゃってすみませんでした。

今回の旅ではこれが本命!と思いつつも何でもかんでも予習して行くのは性に合わない私は、とりあえず片桐はいりさんのエッセー『わたしのマトカ』を購入。

これ、めちゃめちゃ面白くて読みやすかったのでマジでオススメする。

Kindleもあるので外国住まいのあなたも読めますぜ。

旅行ガイドブックを事前に買って予習していくんもええけど、その土地に行ったことがある人が書いたエッセーを読むのもアリやなと思ったよね。

(とはいえ地球の歩き方大ファンな私は帰国したら必ず紙媒体で買うんだろうな)

1,ロシアからフィンランドへ

侵攻前まではロシアのサンクトペテルブルクからフィンランド行きの電車が出ていたんだけど、もちろん今となってはそんなものないので、バスで移動する。

なんか普通のバスより車体が長い気がする

利用した会社はLux🚌

これが快適で超オススメだ。

学生値段も設定されていて、ロシアにいながら日本のクレカ決済ができちゃう(!)あたり感動でしかなかった。

移動時間は国境越え時間含め8時間。

まあまあしんどそうに聞こえるかもしれないがなんたってこちらは7-8時間のモスクワまでの飛行機移動をイヤってほど経験してるわけなんだし、今更屁とも思わない。

しかもこっちは乗りっぱなしに対して、途中の検問所で一回外に出られるんだから、尚のこと負担は軽かった。

だがしかし先に書いたとおり、今となっては電車が通っていないせいでバスにお客さんが殺到。

空席ゼロの車内は子どもから大人まで様々な人で満席だった。

まあそのほとんどがロシア人で、しかも9割くらいはヘルシンキ空港前で下車、残りのわずかな観光客とフィンランド人だけがヘルシンキ市内へ、っていう構図だったから皆ロシアからヨーロッパへ移動するために利用してんだろうなっていう感想。

ほんでもって国境検問所の話な。

「検問所に着きましたので~全荷物を持って~パスポートコントロールへお進みくださ~い」

運転手さんのなんだか気の抜けた声に促されつつ一旦預けた荷物を全て回収。

国境検問所はロシア側と入国する国側とでワンウェイ2カ所ずつ通るのがデフォルトだけど、手荷物検査はロシア側でのみされた。

今回の私だったらロシア→フィンランド、エストニア→ロシアで1回ずつロシア出入国の時だけ検査された感じね。

(エストニア→ロシアでなんか麻薬探知犬おったし、いやもう国境越えてきてる時点で今更荷物に赤点つけられてもどうしようもないんだが、、、って内心はらはらしてたのはここだけの話)

建物は見るからに年季が入ってた。
建物内には謎の個室(パスポートコントロール)が。

と言っても思わず掘っ立て小屋か?と疑いたくなるような、雑なベニヤ板で作った囲いが4カ所あっただけで。

まあロシアだしな、うん、別に驚きゃしねーよと思いつつ、他の人たち同様ぐっちゃぐちゃの群れに加わる。

(ロシア人は基本的に日本人の思っている「列」に並ぶことはできない)

と、ふと突然一番奥の掘っ立て小屋のドアがバーンと開いたかと思うと、いきなり怒りに顔を赤く染めたおばちゃんが登場、ものすごい勢いで群衆に向かって怒鳴り散らした。

「常にここに一人立ってろって言ったでしょ!!!これ以上は言わないですからねっっっ!!!」

どうもそのおばちゃんの小屋には長らく人が並んでいなかったらしく、一度そのことを群れに注意したものの、列に並べないロシア人たちが一向に自分のレーンに来ないので、噴火したらしい。

いやもう、その形相と言ったら。

マジで怖かった。般若を地で行く顔やったで。

わたしにはいろいろと怖いものがたくさんあるけど、間違いなく常に殿堂入りしてるのが「ロシア人のおばちゃん」だ。

あれ以上に怖い生物ははっきり言ってこの世に存在せんやろ、実際。

私の目の前にいたロシア人がしぶしぶ彼女の小屋に向かい、「聞こえなかったものですから。。。」と言い訳するも、「だから何?(И что?)」だと。

地球が滅亡しても生き残るのはGじゃなくて間違いなくロシア人のおばちゃんだと思うね、わたし。

ほんでこういう時に必ず引くんだよなー、わたし。次は私の番だった。

もうね、漏らすかと思ったよ。

「はい、次!!」つって呼ばれて目が合った時には。

「ず、、、ずどらーすとう゛ぃーちぇ、、、」

小声でおそるおそる挨拶。笑顔は完全に引きつってたと思うよね。
無言で差し出される手。
しゃあないのでこちらも半べそかきながらパスポートを渡す。

(以下ロシア語でやりとり)
「ロシア語は話せるの?」
「は、はい、、、一応、、、」
「学生さんでしょ?」
「いいえ、もう働いてます、、、」
「は?」
「あのわたし、、、アラサーなんで、、、」

ここでさっきまでの仏頂面が一変、急にパスポートをひっくり返すおばちゃん。
と、確かにパスポートにはわたしがロシアで働いていることを証明する証が。

「17かそこらかと思ったわ」
「はは、、、若く見えますか、ありがとうございます」
「いやまじで」

鼻の低いアジア人が年不相応に見られるのは日常茶飯事、それに加えちびなわたしはサイズ補正(悪い意味で)もあってしょっちゅうお子ちゃまに見られる。

今でも時々お酒を買う時に押し問答することもあるし、飛行機の荷棚が届かずに「おじさんが手伝ってあげよう」とおしりを持ち上げられたことも二回ある(おっちゃん、ごめんな)。

急に打ち解けたおばちゃんはそこから態度を崩すと爆笑しながら「なーんだ、あんた、ウチで働いてんのかー、しかもアラサーて笑」とか言うてはりましたわ(いやアラサーでツボんなし)。

しばらくしてまた顔を上げると「写真を撮っても良い?(Можно сфотографировать?)」と言うから、どうぞと言って「カメラはどこですか?」と聞いた。

「は?」
「いや、だからカメラ。写真を撮るんですよね?」

きっとこのご時世、非友好国の日本人が出入国する時にはしっかりその顔面をカメラに収めとけみたいなお達しがあるんやと。

小屋の中をきょろきょろしながらクソ真面目に

「すみません、わたし、今日すっぴんなんでアレなんですけど」と言うと、またもや大爆笑し始めるおばちゃん。

いやもう、今度は何よ?と思ったら、おばちゃんは机をバシバシ叩いて涙を流しながらこう言った。

「いやあんた、写真って言ったら書類の方よ!パスポートとかビザとか!なんであんたの写真を撮るのさ!

私が聞きたいわ!!

だって何を撮るかは言わんかったやないか!!と思いつつも、思ったよりおばちゃんの笑顔が素敵だったのでツッコミは心の中にしまっておいた。

今日ばかりは関西人のアイデンティティをむやみに主張せんといてやったるわ、感謝せい。

ほんとこの国の人って怒りの沸点も低ければ、笑いの沸点も低いよな。

こんなくだらないやりとりにこんなに笑ってくれて。

今こんな状態じゃなかったらきっとたくさん笑い合えることだってあんのになって、なんかちょっと泣きそうになった。

ちなみにヘルシンキ側の国境検問所は超現代的な作りでシンプルだった。

そこで働く人たちは誰もが英語ぺらぺらで、しかもイケメンでマッチョだった。

おおお、これが西側か、、、!と別の意味で泣きそうになった。

2,ヘルシンキへ

検問所を抜けた後はあっという間にヘルシンキに着いた。

先に空港に寄ったとはいえ、なんとコンパクトな国なんや、フィンランド(対ロシア比)。

ハバロからモスクワまで飛行機で7-8時間、
2時間のトランジット後、1時間かけてペテルブルグへ。

空港からホテルまで1時間かけてタクシーで移動し、
バス停まではタクシーで20分。

そこからヘルシンキ市内まで国境検問所でのあの審査時間と、
途中空港に寄った時間を考慮してもせいぜい8時間。

いやコンパクトだなぁ、おい!

国内の移動に10時間近くかかるどっかの国とは違いすぎるぜ!!

バスターミナルを出るとすぐに3日間市内の公共交通機関が乗り放題になるチケットを買う。

このチケットのデザインが可愛いんだよな。

意味もなく持って帰ってきちゃったよ。

これでエリア内のバス、トロリーバス、船などが乗り放題だ

とりあえず予約した宿へと向かった。

宿と隣接している建物。
宿そのもの外観は撮り忘れた
ベッド!
しぬほどかわいい冷蔵庫と机!!
窓から見える景色!!!

なんだこの美しすぎる宿は??!!

しかも「空きがありましたので、無料でグレードアップしておきました」ってなに??

ありがたすぎるよ、なんだよそれーーーー。

いろいろ可愛すぎる上にアメニティも充実していた。

何より無料のコーヒーと紅茶が本当に美味しくて、フレーバーも様々だった。

知人にフィンランドはコーヒーが美味しいと聞いていたが、まさかインスタントですらこのレベルとは、、、と驚愕した。

もちろんお茶もそれなりのレベルで、同じパッケージのものをスーパーに探しに行ったほどだよ。

このシリーズ
いちんちめ夜の買い物()

いやあヘルシンキ最高だな、ビバ・フィンランド!!と有頂天だったのもつかの間。

サルミアッキを食ってフィンランドの洗礼を受けるまでの話。

皆さま、サルミアッキ(Salmiakki)とはご存じだろうか。

世界で一番まずいお菓子と呼ばれるそのお菓子だが、実際問題まずいってどんなもんよ?と思った私が試食した様子がコチラ↓

最初はその恐ろしさがわからない。
ジワジワ何かが込み上げてくる。
撃沈
完全に泣き顔である。

これはアカン。人をあやめる。

食感はキャラメル、突如鼻孔の奥まで貫かれるゴムの匂い、そこから追い打ちをかけるハーブの味。

頑張って飲み込もうにも体がもはや受け付けないのだ。

それでも戦い、何とか胃袋に葬ったソイツは、口の中から消えてもなお1時間はミントの香りをプンプン発していた。

まあでも日本の揚げ物が胃袋からニンニクを香らせることを考えれば、なんぼかミントの方がマシかもしれん。

すくなくとも他人へのニオイハラスメント(?)にはならんもんな。

ちなみに後日。

職場の同僚たちに予告通りサルミアッキを購入、振る舞ったものの、最小の箱に入ったものですら未だに売り切れてない。

誰に勧めても「いや、私は勘弁してほしい、、、」としっかり顔をしかめるんだから、一体全体誰に需要があるんだろう?と疑問すらわいてしまう(フィンランドの皆さま、ごめんなさい)。

フィンランドの人はサルミアッキが大好き。
この棚の端から端までサルミアッキ。

どうしよう。まだフィンランドに入ってからここまでホテルとサルミアッキの話くらいしかできてねえ。

とりあえずフィンランド回は複数に分けて備忘録としておくことにしよう。

今回はここまでだ。

こちらがフィンランド初のメシ。
サービスと言ってバナナ海苔巻ホイップクリーム乗せ〜季節の柿を添えてロールも出てきた。
味は皆様のご想像にお任せる。


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