100以上のプロダクトを作ってきたエンジニアが教える イノベーションを加速させるデジタルの架け橋「API」
筆者紹介
15年間、ホテル・旅館向けの基幹システム開発や価格推移の分析、競合分析、レピュテーション分析といった新規事業の開発を行なってまいりました。2016年からはフリーランスエンジニアとして、スタートアップ企業の開発支援を行い、2021年には株式会社GiGOOOを設立してCTOとして活躍しました。
2022年に株式会社パースツリーを設立し、「ゼロからのスタートを支援する」というコンセプトでサービス開発支援に従事。
現在も新たな挑戦と成長を求め、多様な分野での発展に貢献しています。
対象
UXデザイナー
プロジェクトマネージャーやマーケター
スタートアップ経営者や事業開発担当者
読んで得られること
サービスの統合と拡張
自動化と効率化
プロジェクトやキャリアの幅の拡大
APIとは
「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)」の略で、ソフトウェアやアプリケーション同士が
やり取りをするための仕組みやルールを指します。
簡単に言うと、『異なるアプリケーションやシステムがスムーズに「会話」
できるようにするための「仲介役」』です。
APIの基本的な役割
主な役割を3点挙げます。
データ共有
例えば、天気アプリが気象情報を取得するために気象局のAPIを利用する
といった使い方です。機能の利用
他のアプリケーションの機能を自分のアプリで使えるようにします。
例えば、GoogleマップのAPIを使えば、自分のウェブサイトに地図を埋め込むことができます。自動化
APIを使うことで、手動で行っていたタスクをシステム間で自動化できます。
APIの例
身近にあるAPIを例に挙げてみましょう。
X API
X以外の他のアプリやウェブサイトでツイートを取得・投稿できるようになりますGoogle Maps API
Google以外の他のサービスから、地図やルート案内機能を提供することができますPayPal API
他のウェブサイトで決済処理を組み込むことが可能です
レストランのウェイターに例えてみると・・・
お客様(あなた)がメニュー(利用できる機能)を見て注文します(リクエスト)。
ウェイター(API)が厨房(サーバー)に注文を伝え、料理(データや結果)を運んでくれる。
ようなイメージです。
APIとUXの関係性
APIは直接ユーザーに見えるものではありませんが、システムの裏側でユーザー体験を向上させる重要な役割を果たしています。
APIはアプリやサービスがスムーズに連携することを支え、データの取得・送信を素早く行うことで、ユーザーに快適で直感的な体験(UX)を提供します。具体的な例を見てみましょう。
◆スムーズで一貫性のある体験を提供
APIは、異なるサービスやシステムを統合し、シームレスな体験を提供します。これにより、ユーザーが一貫性を感じられるUXが実現します。
《例》
旅行アプリで、フライト情報(航空会社のAPI)やホテル情報(ホテル予約システムのAPI)を一つのアプリで検索できます。
決済システムAPI(例: PayPalやStripe)を使うことで、スムーズなオンライン購入体験を実現することが可能です。
◆リアルタイムな情報提供
APIを使えば、最新情報をリアルタイムで取得し、ユーザーに即座に提供
できます。これにより、ユーザーは必要な情報をタイムリーに得られ、満足度が向上するでしょう。
《例》
天気アプリが気象情報APIを利用して、現在の天気や予報を常に更新し、最新の情報を得ることが可能です。
◆直感的な操作を裏で支える
APIが効率的に機能することで、アプリやウェブサイトの操作がスムーズになります。これにより、ユーザーが「バックエンドの複雑さ」を感じることなく直感的に操作できます。
《例》
地図アプリで住所を入力すると、Google Maps APIが検索結果を素早く提供し、スムーズなルート案内が可能になります。
◆カスタマイズされた体験
APIを使えば、ユーザーごとにパーソナライズされた体験を提供できます。
これにより、ユーザーにとって価値の高いサービスが可能になります。
《例》
Spotifyが音楽再生履歴をもとにおすすめ曲をAPIで取得し、ユーザーごとにカスタマイズしたプレイリストを作成することが可能です。
◆ユーザーインターフェース(UI)の改善を支援
APIが効率的にデータを提供することで、UIの設計にも良い影響を与えます。データ取得や送信が速いほど、ユーザーが待たされることなくスムーズな操作が可能になります。
《例》
eコマースサイトで商品の在庫状況を即座に表示するAPIがあれば、ユーザーは購入時に迷うことが少なくなります。
◆UX設計者と開発者の連携を支える
APIは、UXデザイナーが考えた理想の体験を技術的に実現するための「橋渡し」の役割を果たします。
UXデザイナー: 「このボタンを押したら、すぐに結果が見られる体験が欲しい」
開発者: 「そのためにAPIを活用して必要なデータを取得し、即座に表示します」
まとめ
APIはユーザーに直接見えない部分で機能しますが、ユーザー体験を豊かにする「影の功労者」です。良いAPIを活用することで、サービスの利便性、
スピード、パーソナライズ性が向上し、結果的にUXが大幅に改善されます。
UX設計の際には、APIの選定や活用方法を意識することで、ユーザーに
とって魅力的で快適なサービスを提供できるでしょう!
プロダクト開発に関してご不明な点やお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご連絡ください。皆様のプロダクト開発が大きな成功につながることを心より願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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