100以上のプロダクトを作ってきたエンジニアが教える 成功を手操り寄せる計画の地図〜ロードマップ〜
筆者紹介
15年間、ホテル・旅館向けの基幹システム開発や価格推移の分析、競合分析、レピュテーション分析といった新規事業の開発を行なってまいりました。2016年からはフリーランスエンジニアとして、スタートアップ企業の開発支援を行い、2021年には株式会社GiGOOOを設立してCTOとして活躍しました。
2022年に株式会社パースツリーを設立し、「ゼロからのスタートを支援する」をコンセプトに事業支援を展開。
現在も新たな挑戦と成長を求め、多様な分野での発展に貢献しています。
対象
プロジェクトマネージャーやマーケター
チームメンバーとしてプロジェクトに参画している方
経営者やステークホルダー
読んで得られること
全体像の把握・優先順位の明確化
リスク管理
プロジェクトを管理する力
ロードマップって何?
「道路地図」や「工程表」「計画表」などの意味があり、目標達成までの
全体像を示す計画書のようなものです。
主要な目標やマイルストーンを時系列で整理したもので、プロジェクトの
進行をチーム全体で共有し、優先順位や進捗状況を一目で把握できることが特徴です。
ロードマップの基本構成
例を挙げながら6つに分けて解説していきたいと思います。
目的と目標を明確にする
同じ方向に向かって努力することで、より大きな成果を上げることが
できます。
《例》新しいアプリをリリースする
サービスの利用者を1万人に増やす
マイルストーンを決める
進捗状況の可視化やモチベーション向上、問題点の早期発見などの
メリットをもたらします。
《例》プロトタイプ完成(1月)
ユーザーインタビュー完了(2月)
ベータ版リリース(4月)
タスクとスケジュールの設定
体系化され、効率的に進めることが可能となります。
また、チームワークの向上やストレス軽減にもつながるため、各タスクを具体的に細分化し、期限を設定します。
《例》UIデザイン(2週間)
API開発(3週間)
テスト実施(1週間)
関係者と役割の確認
個人、チーム、組織の円滑な運営に不可欠です。
役割を明確にすることで、責任感が生まれ、協力体制が構築され、
組織全体の目標達成に貢献することができます。
《例》PM: スケジュール管理
デザイナー: ワイヤーフレーム作成
エンジニア: コーディングとテスト
ツールを利用して視覚化する
業務の効率化、意思決定の質向上、コミュニケーションの円滑化など、様々なメリットをもたらします。
《例》ガントチャート: 進捗を時間軸で管理(例: Excel、Notion、Asana)
カンバンボード: タスク管理に便利(例: Trello、Jira)
柔軟に更新・調整する
固定的なものではなく、変化に合わせて柔軟に調整していくことが
重要です。
《例》定期的な見直し
マイルストーンの再設定
バッファの確保
ロードマップの具体例
〜新製品開発プロジェクト〜
コンセプト設計フェーズ
期間:1か月
目標:製品の方向性や基本仕様を決定する。
マイルストーン:市場調査と競合分析(1週目)
ターゲットユーザーのニーズ調査(2週目)
製品コンセプトの確立(3~4週目)
設計と開発フェーズ
期間:3か月
目標:製品のプロトタイプを開発し、基本機能を完成させる。
マイルストーン:設計図と仕様書の作成(1か月目)
開発開始と機能実装(2か月目)
初期プロトタイプの完成(3か月目)
テストと改良フェーズ
期間:2ヶ月
目標:プロダクトをテストし、不具合を修正し改良を行う。
マイルストーン:内部テストとフィードバック収集(1か月目)
外部テスト(βテスト)開始(1か月目後半~2か月目)
改良版プロトタイプの完成(2か月目後半)
リリース準備フェーズ
期間: 1か月
目標:製品の完成とリリース準備を整える。
マイルストーン:マニュアルやサポート体制の整備(1週目)
マーケティングキャンペーンの展開(2週目~3週目)
最終版プロダクトの完成とリリース(4週目)
リリース後のサポートフェーズ
期間:リリース後3か月間(継続的)
目標:ユーザーのフィードバックを基に、製品を改善する。
マイルストーン:初期ユーザーデータの分析(1か月目)
アップデートや修正の実施(2~3か月目)
長期的な改善計画の作成(3か月目後半)
※視覚化ツールでの活用例
Trello:各フェーズをボードで管理し、進捗を可視化。
GanttPRO:ガントチャートでスケジュールを視覚化。
Notion:全体のドキュメントやフィードバック収集を一元管理。
このようにフェーズごとに目標とタスクを整理し、スケジュールに落とし込むことで、ロードマップはチーム全体が進むべき道筋を共有する強力なツールとなります!
最後に
ロードマップは、プロジェクトの成功を導く『道しるべ』です。
ただの計画ではなく、チーム全員が同じビジョンを持ち、一丸となって目標を達成するための大切なツールです。
明確なロードマップを作ることで、プロジェクトがスムーズに進み、結果的に大きな成果を生み出します。さあ、次はあなたのプロジェクトのロードマップを描いてみましょう!
プロダクト開発に関してご不明な点やお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご連絡ください。皆様のプロダクト開発が大きな成功につながることを心より願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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