パドマ(पद्म[padma])とカマラ(कमल[kamala])どちらもハスという意味ですが、、、
インドの国花でもあるハス、2つの言い方がありますが違いはあるのでしょうか?
パドマ(पद्म[padma])
ハスの花を指しますが、特に美しいハスの花や神聖なハスの花を表す場合に使用されます。インドの経典や聖典では、ヴィシュヌ(विष्णु[Viṣṇu])神やクルシュナ(कृष्ण[kr̩ʂɳə])神について語られることが多いです。聖なるハス。
ヴィシュヌの妻:ラクシュミー(लक्ष्मी[lakṣmī])女神(美、富、豊穣、繁栄の女神)はハスの花を持ち、ハスの花の衣を纏い、目はハスの花びらに例えられています。
カマラ(कमल[kamal])
こちらも蓮の花を指しますが、一般的な蓮の花を指す場合に使用されるそうです。(出典不明)と書いてみたものの、先生からはカマラも経典や聖典に出てくるそうです。サンスクリットは韻律や音合わせで同じ意味の発音違いの言葉がたくさんあるとのこと。難しいですね〜さらなる勉強が必要です。
ちなみにロータス(lotus)はギリシャ語由来の英語です。
聖典の中のハスの花を見てみましょう
バガヴァッドギーター(श्रीमद्भगवद्गीता[Śrīmadbhagavadgītā]) 第5章10節
ब्रह्मण्याधाय कर्माणि सङ्गं त्यक्त्वा करोति यः ।
लिप्यते न स पापेन पद्मपत्रमिवाम्भसा ॥ १० ॥
brahmaṇyādhāya karmāṇi saṅgaṃ tyaktvā karoti yaḥ |
lipyate na sa pāpena padmapatramivāmbhasā || 10 ||
執着を放し、行いを普遍の存在に捧げる人は過去の行いによって
汚されない。まるで水によってハスの葉が汚されることがないように。
訳:やさしく学ぶYOGA哲学バガヴァッドギーター 前編 向井田みお著より
シュリー ヴィシュヌサハッスラナーマ ストートラム(श्री विष्णुसहस्रनाम स्तोत्रम्[śrī viṣṇusahasranāma stotram]ヴィシュヌの千の名前)では
ヴィシュヌのおへそはハス、ハスの花を持ち、ハスに乗り、目はハスの花びらの様だと讃えられています。(千の名前の説明から抜粋)
ハタヨーガ(हठयोग[haṭhayoga])の経典などでは
蓮華座のことをパドマーサナ(पद्मासन[padmāsana])と言います。
瞑想 ディヤーナ(ध्यान[dhyāna])に適した座り方です。
※両足をクロスさせて座るこのポーズは足裏が上を向く様にするのが正式ですが、無理にすると膝や股関節を痛める原因になるので、安楽座(スカーサナसुखासन[sukhāsana])あぐらでも同様の効果(骨盤から頭まで安定して座る)が得られます。
ハスの実
ハスの実をパフにしたマカナー(मखना[makhanā])
インドではギーやあココナッツオイルなどのオイルでローストして塩やスパイスを振り、ポップコーンのようにして食べます。
エーカーダシー(एकादशी[ekādaśī])インドの断食の時にも食べられます。
もちろん蓮根の煮物やきんぴらも美味しいですよね。
これからハスの季節です。
観たり食べたりも良いですが、ハスの花に瞑想するのもおすすめです。
※睡蓮をハスと間違っ画像を載せてしまったので修正しました。(5/12)