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某量子力学者からの問題提起・・ChatGPTによる「史上最大の著作権窃盗行為」 メモ

「オーストラリアで最も著名な作家による数千冊の本が、ブッカー賞受賞作家リチャード・フラナガン氏の言う「史上最大の著作権窃盗行為」に巻き込まれた可能性がある。」Guardian Australia (Google 翻訳)
https://www.theguardian.com/australia-news/2023/sep/28/australian-books-training-ai-books3-stolen-pirated
原文(Thousands of books from some of Australia’s most celebrated authors have potentially been caught up in what Booker prize-winning novelist Richard Flanagan has called “the biggest act of copyright theft in history”.) Guardian Australia

「これらの作品は、米国に拠点を置く Books3 データセットによって海賊版され、Meta や Bloomberg などの企業の生成 AI のトレーニングに使用されたとされています。・・「これは史上最大の著作権窃盗行為です。」」
(The works have allegedly been pirated by the US-based Books3 dataset and used to train generative AI for corporations such as Meta and Bloomberg. .. “This is the biggest act of copyright theft in history.”)

「米国では、海賊版とされる書籍データセット、Books1 および Books2 (Books3 とは関係がないようです) の使用をめぐる ChatGPT 作成者 OpenAI に対する訴訟がすでに始まっています。」
(Litigation in the US against ChatGPT creator OpenAI over the use of allegedly pirated book datasets, Books1 and Books2 (which do not appear to be affiliated with Books3) has already commenced.)

「私たちの文化を大切に思うなら、今こそ立ち上がってそのために戦わなければなりません。」
(“If it cares for our culture it must now stand up and fight for it.”)
/以上、引用/


例えば、20年後の世界から、この記事を眺めたとしましょう。「弱いAI (weak AI):意思なし・思考能力なし」でしかない「ChatGPT」ですら、こんな「事件」になったんだ!と驚くかもしれません。

AIに対する人類の姿勢は、3つに分類されるかもしれません。
1 危機感はない。むしろAI研究者・開発者に多いかもしれません。
2 危機感がある。人類滅亡の可能性すら(例えば、スティーブン・ホーキング)
3 判断停止 (分からない/ どっちであれ仕方ない) 人類の大多数。

上記1と2を弁別する閾値は、「強いAI (strong AI) :意思あり・思考能力あり」の可能性をどの程度「信じている」かどうか、だと思います。
1 「強いAI」は非現実的~不可能
2 「強いAI」は現実的~可能

現実の・現場の大多数のAI研究者・開発者は高々「ChatGPT」の現状にフォーカスしている(と思われる)位置から見ると、
1 「強いAI」は非現実的~不可能
と本当は内心思っている・信じている・確信している・あるいは、
3 判断停止 (分からない/ どっちであれ仕方ない)している
のかもしれません。「ChatGPT」なる「弱いAI」の内部構造システムを知っていればいる程そうなのでしょう。

むしろAI研究者・開発者でない他領域の一部の研究者(例えば、理論物理学者スティーブン・ホーキング)は、
2 「強いAI」は現実的~可能
と思っている・信じている・確信しているからこそ、「人類滅亡の可能性すらある」と人類に警鐘を鳴らしています。

「強いAI」が非現実的~不可能であれ、現実的~可能であれ、冒頭のGuardian Australiaの記事のような「弱いAI」「ChatGPT」が、人類の「文化」に対して「史上最大の著作権窃盗行為」事件を起こしています。

「弱いAI」の域内で思考してみましょう。
人類の「文化」財産殆どすべてを「ChatGPT」のような「弱いAI」に取り込むことは現実に可能でありましょう。更に、地球上に生存している人類の殆どすべての情報を「弱いAI」に取り込むことも可能でありましょう。現実に、GAFAM等のスーパーコンピュータは、「弱いAI」を使って行いつつあります。

具体的には、あなたが知っている/思うあなた自身よりも、スーパーコンピュータの「弱いAI」は、あなたを本質的に「認識」「理解」していることになるでしょう。現在の共産党独裁国家中国を見れば、一目瞭然でしょう。
更に、「弱いAI」の能力/脳力の域内で「自律型AI兵器」も現実化しつつあります。戦場で「弱いAI」兵器に殺される時代は目前でしょう。
このような現状に危機感を持つのは極めて常識的かつ正常かと思います。

しかるに、上述のように、現実の・現場の大多数のAI研究者・開発者は「危機感はない」からこそ、スポンサー「国家」あるいは「世界経済」(断末魔の「資本主義」、似而非「社会主義」)の資金で研究・開発できるのでしょう。

その理由は、上述のように、彼ら/彼女らは、
1 「強いAI」は非現実的~不可能
と本当は内心思っている・信じている・確信している・あるいは、
3 判断停止 (分からない/ どっちであれ仕方ない)している
のだからなのではないでしょう・・・か?
更に、「国家」あるいは「世界経済」がバックアップしてくれる故、彼ら/彼女らの「自信」と「確信」を誇大妄想させてくれているのかもしれません。
それらの根源にあるのは、近代の都市型分業化社会による分業・階層化による似而非「専門」エリート意識への安住にあるのかもしれません。

最後にひとこと・・「弱いAI」と「強いAI」との間には、天地程の隔たりがあるのでしょう。少なくとも、「弱いAI」の延長上に「強いAI」があるのではないことは火を見るより明らかでしょう。なぜならば、われわれ(人類:意思あり・思考能力あり)は、われわれ(人類)自身の存在の根拠すら知らないのに、どうして、われわれ(人類)と同等あるいはわれわれを超える「強いAI」をわれわれ(人類)が創れましょうか。

・・いずれにせよ、20年後の世界の姿が楽しみです。

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