ADHDコーチの道をクリエイトしてみることにした。
私の息子はADHDであるが、彼はおそらくADHDの特性を生かして成功しているタイプの人間である。そして、その成功らしきものと関連が深いのは、あえてエラソーに言うが、私が「哲学」とは切り離せないフランス語講師という職業をしていること。まあ、要は常に「そもそも」を問う哲学的思考に慣れているので、ADHDを持っている人間の「そもそも」の幸せを考えるのも極めてナチュラルにやれる。
そんなわけで、「ADHDは素晴らしい才能をもっている!個性を生かした仕事を!」などというとってつけたようなフレーズを聞いても「そんなのADHDじゃなくても当たり前のことだろう。」とあまりココロは動かないのだけど、このADHD YoutuberのJessica McCabeのTED動画だけは何回見ても涙しそうになる。
Jessica は、かつて「才能あふれる子供」と見なされていた自分が、成長するにつれてどんどんダメになっていく様を語る。勉強できても忘れ物が多く、大学では成績でAをとっても履修登録を忘れていて単位がとれなかったこと、恋人の応援ばかりして自分のことまで頭がまわらなかったこと、結婚したのに一年もたたずに離婚となり、その後いろいろな仕事にチャレンジしていくがことごとくクビにされてしまうこと……。
誰のせい?そう、誰のせいでもない。この不幸の原因、潜在能力の高さをどんどんダメにしていくのが外でもない「自分自身」、自分自身のとっちらかった脳。これは、辛い。人や環境のせいにできないのだから…。
このJessicaの苦悩は、うちの息子の苦悩と瓜二つ。普段は出てこないが睡眠不足や疲労の際に幾度となく顔を出す……。
私は、自分の周りにADHDが多い。おそらく彼らのクリエイティビティや行動力、発想力の斜め加減が好きなのだろう。そして、彼らの共通点はJessicaのようなキラキラした目である。そして、それは「退屈」や「義務」でおもしろいくらい簡単に曇る。危うい、とても危うい。
「ライ麦畑のつかまえ役、そういったものに僕はなりたいんだよ。」はい、私の夢もこれ。そしてこのフレーズを考えるとき、いつもADHDの人々を思い出す。
ということで、コロナで巣ごもりの間に、ちょっと本気でADHDのコーチング手法を研究してみることとした。情報のほとんどは英語なので、フランス語字幕とAI翻訳を活用して、まずはnoteにまとめていきます。