フランス語でのADHD学習とオンライン教育とAI翻訳の素晴らしさ。
職業柄、私は英語よりフランス語が得意。でもって、我が家にはすでに成人はしたものの、かなり危ない橋を渡りながら一人暮らしをしているADHDの大学生がいる。
「老人学」のときもそうだったけど、「ADHD」に関しても日本は遅れている。そこで、以前からフランス語でADHDのコーチングが学べる方法はないかとずっと探していた。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=5&v=18315kWPeq4&feature=emb_logo
このカナダのLaval大学のADHDのコースは、学位をとるような正規のものではなく、万人向けのMOOC(公開オンライン講座)によるもの。対象は、ADHDの子供を持つ親や教師。
軽い気持ちで受講し始めたら、途中でコロナ騒動がおき、もう手が回らないから止めちゃおうかなと思ったものの、本日最終テストを受けて一応合格点もらって修了した。
さて、今回、ものすごい激務の中修了できた理由は以下の2つ。
1. オンライン授業の鏡のようなコースの素晴らしさ
このコースの素晴らしさは、自分が今オンライン授業をするにあたって試行錯誤している中、このクオリティで無料でやられるともう死んだふりするしかないというレベル。1つのモジュールが「クイズにはじまり、PDFに動画、同じ内容のクイズをして学習内容の理解のほどをはかり、最終テスト(2回のうち点数のよい方を成績とする)、最後フォーラムでみんなと語る」という構成。先生たちが喋っている動画もシンプルだが、デザイン的にもかなりクオリティが高い。
テキストだってp.119もあるPDFが無料ダウンロード、参考文献も、そのまま論文書けますよというくらい至れりつくせり。はっきり言わせていただくが、このクオリティに匹敵するものは、恐ろしく学費の高い日本の大学にはまずないと言える。そして、中身も相当おもしろい。
2. 天才的に精度が上がっているDeepL翻訳
普通の人よりは随分とフランス語ができるはずだが、それでも日本語と同じスピードでというわけにはいかない。そこで、今回は徹底的に翻訳ソフトを使った。
DeepL翻訳が半端ない。つい数年前まで仏語和訳はなぞなぞみたいなものであったが、普通に理解できる。それも、一瞬で訳す。怪しいところだけフランス語をチェックしてみなおせばいいだけ。これで、恐ろしく効率があがった。これなら、英語でも余裕でいける気がする。
ということで、日本の大学に親として学費を払い、教師として給料をもらっている立場である私ですら、どっちをとるか?と聞かれたら、100%この海外のオンライン無料教育がいい。しかも、コロナの時代キャンパスライフは存在しないも同然なので、ネット上のフォーラムの方がはるかにコミュニケーションがとれる。我が家の大学生が主体的に勉強できるタイプなら本気でこちらに変えたいのだが……。
コロナ収束後には、能力のない教師が淘汰されるから全国レベルで戦えるようにステップアップしておかないと仕事なくなるよ〜などと考えていたが、甘かった。全世界レベルで戦えるようにならないとダメなもよう。でも、考えてみれば本当にいい時代がやってくる。みんながタダで最高の教育が受けられる時代が本当にそこまできている。学習者としては最高の環境になるし、教育費かからないんだったらそこまで稼がなくていいよな〜と自分をなぐさめよう。
あ、ADHDの話がほとんどありませんでしたが、理論的に子供への接し方が学べる最高の内容(勉強していると全ての人間に対して必要な接し方であることがよくわかる)なのでフランス語わからない人でも翻訳ソフト使ってぜひ受講してみてください。親も教師も人間関係に悩む人もコロナストレス満載の人も必見。ちなみに、ケベックフランス語イマイチ聞き取れないので動画に字幕つけてくれ!とダメ元で申し出たところ、新年度は全部字幕つくよ!というお返事でした。もはや、ツッコミどころなしです。