【ハラスメントの今昔‘価値観’物語】
ハラスメント相談に企業が対応する際、世代間齟齬を考えることも有効かもしれないというお話です。
ぱれぱれは、日ごろ、はたらく人のカウンセラーをしていますが、その中で得た印象をまとめますね。
ハラスメント相談に多い内容例
ハラスメントで、こんな相談が散見されます。
ハラスメントはいくつも種類がありますが、総じて相手の不快指数を上げ尊厳を傷付ける言動であるもの。
ハラスメントであると断定するのは、たくさんの話や証拠を集めた企業の仕事なのですが、従業員は自分が「ハラスメントだと思った」時点で通報して良いものです。
ハラスメント!?
コミュニケーションのずれ??
上のケース、ちゃんと調査しないと何とも言えないのですが、ハラスメントと認定されない可能性があります。
なぜなら、相手を不快にはしているけど過度なものではなく実害も無いため、加害者本人へのコミュニケーション指導で解決できそうだから。
つまり、
キャラとして粗雑な上司が、相手を慮ることなく言いたいことを言う癖があるだけ
…と、いう解釈でしょうか。
ハラスメントというより、コミュニケーションスキルの問題と考えられます。
ところが、相手は
「この人は配慮がなくキツい人だ」
「ハラスメントだ」
と、とらえます。
「価値観の今昔が水と油」説
上の例に限定して考察します。
このケース、価値観の今と昔の大決戦になっているのではないかと思うんですね。
上司はもしかしたら、こんな価値観を持つ『昭和上司』なのかもしれません。
●怒鳴るのは普通。自分もされて育ってきたし。
●社員やリーダーは責任あるし偉いのは当然。
●(上司が男なら)男は粗雑でなんぼ。親からもそう躾けられた。
一方、お相手の“被害者”は現代の価値観を取り入れた『令和従業員』かも。
●ハラスメントはよくないものであることを知っている。
●自分は不快である。ゆえにハラスメントと考える。
●それを理解できない上司が理解できない。
…イメージ湧きますか…?
なんとも相容れない、水と油な思想です。
近代の文明や価値観が急激に変遷したことで、このような衝突が起こりやすくなっています。
価値観の今昔紛争に対応するために
コミュニケーションはお互い様。
ハラスメントもコミュニケーションエラーの一つですので(程度によりますが)、相手の言葉の裏にある背景を想像したり理解したりして、お互いがお互いを知ろうとする力が必要です。
そのためにも、ハラスメントの研修などでは、ハラスメントの基本的な規定ばかり伝えるのではなく、人の価値観のハナシやお互いに理解し合うための工夫などを伝える必要があると思っています。
ワタシもセミナーに関わることがありますが、そのあたりはよく心がけます。
もちろん、ホンモノのどぎついハラスメントを受ける人もいらっしゃいます。
その際は慎重に被害者を支えますが、ハラスメントの内容を適切にトリアージする力も現場では必要なのだろうと思うのでした。
ハラスメントのお話はこちらでもお伝えしています^^
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