【うつ病と双極性障害のすみ分け】
うつ病と双極性障害のちがいをまとめてみます。
以前も個々にお話をしたことがあるのですが、今回は比較バージョンで。
うつ病と双極性障害のちがい
〜症状〜
うつ病も双極性障害も、どちらも『気分が落ち込む』経験をします。
ところが、後者はそれだけではありません。
うつ病
気持ちがふさがる
自分に価値がないと感じる
涙が出てくる
などなど。
この落ち込む経験を定期的に繰り返すこともあれば、回復後は安定することもあります。
いずれにおいても、気持ちのパワータウンが起こります。
双極性障害
気持ちがふさがる、自分に価値が無いと感じる
…という時期もあれば、
自分に不可能は無い感じがする
とても気分がいい
疲れない
…などの“好調な”時期も経験します。
その好調さが生活に支障が無ければ良いのですが、キモチが大きくなり過ぎてお金を散財するなど問題を起こしてしまいます。
うつ病と双極性障害のちがい
〜おくすり〜
症状は似ていても、使用する薬の作用がまったく異なります。
ですので、診断を適切に行い、症状に合った薬を処方する必要があるんですね。
うつ病
パワーダウンして動きが鈍くなったキモチを、活動しやすくする効果があります。
気分をすこぶる快適にするものではなく、気持ちに少しエンジンをかけてあげるイメージです。
双極性障害
気持ちの振れ幅を小さくする効果があります。
昂ったり沈んだりする気持ちの揺れ幅を小さくすることで、自分の気持ちの乱高下に振り回されない調整をします。
この2種、薬の形も容量もまったく異なります。
双極性障害の薬のほうが、大きく、mgも多いと思います。
自分で2つの違いに気づくきっかけ
うつ病の治療を始めたけど…
●薬を飲んでいてもうつ症状が全然よくならない●改善している感覚を感じない
こんなことを思うようになったら、その感覚を主治医へ伝えてみてください。
余裕があれば「今までの人生の中で、よくできた自分がいないか」ということを振り返ってみると、医師の判断の助けになります。
受診時に
周りの人ができること
学生頃から含めて、本人が快調に過ごしていた時期はないか考え、思い当たることは全て医師へ伝えると良いと思います。
・部活やテストでどんどん好成績を上げていた
・毎日残業を最大限にこなして活躍していた
など、いまの“しょんぼり”とした雰囲気と違う本人を見た記憶はとても大切。
医師は、その証言をもとに状態の精査を深めることができます。
まとめ
うつ病も双極性障害も、診断のキモはその人の人生史。
医師に任せきりにならず、本人ご家族含めて、お医者さんと二人三脚で向き合えると良い経過を辿れるはずです^
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