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【摂食障害にはどんな種類があるの?】

摂食障害は聞き馴染みがありますよね。
ヤセ願望を持つ疾患であることは一般的ですが、この障害の「痩せたい」は究極です。
DSM-5という診断基準では、次の4種に分けて摂食障害をとらえています。

今日は上の2つについて解説したいと思います。

1)神経性やせ症

一般的に「拒食症」の方が有名でしょうか。
ひたすら食べないタイプ、時折無性に食べて吐いたり下したりする2タイプがあります。
自分基準の「鏡」で自分を見るため、周囲の人が「太っていないよ」と言っても「太っている」と思い込む傾向があります。

動物は生きるためにエネルギーを食べて補給するので、それができなくなるこの病気は、慢性的に餓死に向かって進むということ。
致死率がしっかりある疾患です。

飢餓状態になると、体は命を守るため、命とは遠い機能から停止して省エネ運行になります。
ですので、女性であれば生理がまず止まります。ピルで強制的に再開させることもあるようですが、大元の症状にアプローチをしない限り解決になりません。


2)神経性過食症

「過食症は痩せない」みたいな記事も見かけますが、3)と勘違いをしているのかなぁ…?
確かに、極端に食べますが、極端に排出(嘔吐など)するので、体型は細めで維持されることが多いかと思います。
痩せの大食いというイメージでしょうか。

特徴的な変化は、こんな感じ↓
・指や手にできる「吐きダコ」
・唾液腺が腫れることで顔の「エラ」が張る
・食後に姿を消す(トイレにこもるなど)
・家族同居の人であれば、冷蔵庫の中の食べ物が消えることで異変を察知する

人が栄養を吸収するときは、栄養素によって吸収速度が違います。つまり、食べてすぐ体に吸収される栄養素とそうでないものがあるということ。
それも要因の一つとして、嘔吐などを繰り返すと、体内の栄養素がいろいろとアンバランスになります。


3)過食性障害

2)のような大食い後に排出が無いタイプです。
痩せたい、食べなければやっていられない、痩せられない、いろいろな想いが交錯してつらいだろうと思います。

4)回避・制限性食物摂取症

1)に似ている病態ですが、「痩せたい」という強い想いを抱かずに食べられなくなる状態です。


いずれにおいても、誰かと食卓を囲んで食を楽しむことが難しくなる疾患だと思います。
食べるときのワクワク感や満腹時の幸福感などが得られなくなるのは、つらいなと思うのでした。

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