【何をもって障害っていうの?】
障害とか、障がいとか、障碍とか様々な表記がされますが、要は「人と違う特徴がある」ということを言いたい単語ですよね。
その「違う」という基準に、ちゃんと定義があるのをご存知ですか?
今日は、多様性理解のためにも障害の定義を見てみましょう。
「障害」を考えるときの三大基準
①平均基準
社会的に多くの人がとる行動を「平均」と定め、そこから逸脱した言動をしているかしていないかという視点で考える基準です。
例えば、ビーチを水着で歩いているのは多くの人がそうするため「平均的」ですが、渋谷のスクランブル交差点を水着で歩くとおまわりさんに声を掛けられかねませんよね。反対に、渋谷の駅前をスーツで歩いているのは一般的ですが、ビーチの中をスーツで歩いていると「浮く」と思います。
そんな感覚です。大半の人がする言動をしないとき、平均から外れている、つまり「人と違う」とみなされます。
②価値基準
「社会的価値観」って、どの国にもどの団体にもありますよね。その価値観から外れているかいないかという視点で考える基準です。
国家間の違いはわかりやすいですね。
例えば、日本では出された料理は全て平らげなければ失礼に当たりますが、中国では残すことが美徳と考えられると言いますよね。
例えば、日本ではズルズルと音を立てて汁を飲むことが当たり前ですが、多くの国では音を立てるなんてお行儀悪い姿の極みです。
このように、所属する環境の中にある価値観から逸脱した際、「人と違う」ととらえられるようになります。
③疾病基準
一番分かりやすいと思います。
血圧130以上は高血圧…みたいな指標に則って考える基準です。医学的評価によって疾病が特定された際に「人と違う」と考えられます。
精神科の考え方
精神科は障害を線引きするような指標が無いので判断が難しいのですが、3つの視点をたくみに活かして障害というものをとらえます。根拠のない感情論ではないということです。
人が持つ「生きづらさ」というのも、この基準たちのどれかから外れたときに感じるものだと思います。
オトナとして取りたい対応
子どもの頃は上述のような基準の考え方がわからないので、「お前、へん」などの感情論で片付けてしまいますよね。
しかし、大人になってもこのような姿勢のままでいることが珍しくありません。「理解できない」という感情論でとらえる人が、思いのほか多いのではないかと思います。
大人には考える力がありますので、ここは一つ知識を味方にして、「なんかお前、変」では片付けずに「変わっているけど、障害があると聞いたから冷静になってみるか…」という力を付けていきたいところです。
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