![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10587789/rectangle_large_type_2_a2b27929fddd6ae12ff1a88d58c286be.jpeg?width=1200)
ボスと姐さん部下の珍道中 : サンフランシスコ&シリコンバレー出張〜シリコンバレー編〜
こんにちは。
parkERs ブランドコミュニケーション室の坂井です。気温があがると同時に花粉症が悪化してきている方が多いようですね。みなさんは大丈夫でしょうか?
私事ですが、坂井は中高生時代、花粉症がひどくて苦しみましたが、当時はまだ国民病ではなく、理解されていない病気?でした。
薬の眠気がひどく居眠りしてしまうので(それでなくても居眠りしがちだった?)通学中は飲めず、青春時代の花粉の季節はコットンのマスク(当時はこれが主流)をつけ、点鼻薬を片手に過ごしていました。(スギがメインではないので、幸いいまはほとんど花粉症の症状はありません。)
さて、話を戻して今回のテーマについて。
前回の「ボスと姐さん部下の珍道中」は参加させていただいたThink 2019についてでしたが、
今回は、合間に訪問したシリコンバレーと市内のIT企業のオフィス事情についてお届けします。
シリコンバレー訪問は滞在2日目の予定で、午後からレンタカーを借りて、車で一時間ほどのところにあるAppleとGoogleを見学するというスケジュールでした。
が、この日はあいにくの雨。
いえ、正確には強い嵐が来ていました…
(午前中、Think 2019会場の野外エリアも雨でズブズブに…)
波乱の予感しかしない中、会場近くでレンタカーを借りて、シリコンバレーへと向かうことになります。
嵐のち晴れのApple Park
…そうですね。
いま思い返すとフリーウェイを国道101号ではなく280号を使った坂井のナビゲーションにも問題あったかもしれません(道がガタガタでカーブも多い)。
初めての国際免許。
慣れない左ハンドルのレンタカー。
前が見えなくなるほどの横殴りの雨。
案内はすべて英語(当たり前)。
条件は揃っていました。(マイナスの)
嵐の中こわばった表情でシリコンバレーに向かうためにフリーウェイを運転する梅澤。
慣れない道をGoogle mapを頼りにナビする坂井。
緊迫した車内では、硬くなって緊張している梅澤を和ませようとラジオから流れてくる坂井の大好きな80'sの音楽についての話題をふってみると
坂:「わ!この曲も!80'sが流れてきていいですね〜♪」
梅:「視覚に80%以上の意識使っているので、これ以上(の情報処理)は無理です。」
と言われ、
坂:「しばらく走ると『◯◯◯アベニュー』という看板が出てくるので、その出口を…」
梅:「英語の看板は見えても、解析する余裕がないのでわかりません。」
と否定され。
であれば余裕もって行動できるように、とナビしてみると、
坂:「このあと左折なので、そろそろ真ん中のレーンに移っておいてもいいかも知れませんね。」
梅:「"そろそろ"とか曖昧な情報はいりません。(処理する余裕がないので)最低限の指示のみお願いします 。」
と返される。
そうですか。そうですよね。
普段そういうタイプの人ではないので、いかに緊張しているかが伝わってきました。
それだけ緊迫している中ではありましたが、空気を読まない姐さん部下の爆笑は終始止まらず、ボスとの温度差が縮まるところか広がるばかりの車内。(さらなる緊張感が生まれたことをお察しください)
めげずに色々と話しかけてみるものの、運転に集中しているボスにほとんど相手にされず(当たり前)、緊迫した時間が続くこと一時間弱…
高速を降りるころになると、雨は止み、自然と車内の緊張感も少しほぐれました。ほっ。
さて、フリーウェイを降りても奇跡的に?道に迷うことなく、なんとかついたのは最初の目的地。
そう、念願の「Apple Park Visitor Center(アップルパークビジターセンター)」!
(建物名と番地があるだけなのにうっとりしてしまうデザイン)
きたーーーーーーー!
看板見るだけでもテンションがあがる、素人Macユーザーの坂井。
(カーブした巨大ガラスが柱のない構造をより一層引き立てています)
Foster+Partners(フォスター アンド パートナーズ)がデザインを手がけたこのセンター。世界中の数多くのプロジェクトを手がけている世界有数のデザインファームですが、植物の使い方も本当に美しく、配置と手入れが洗練されています。
繊細なようで無骨。シンプルなようで細部にまでこだわりが詰まっている。
独自のデザイン学を持つアップル社らしさが表現されている建築でした。
一般の人は入れないアップルパーク内の象徴的なビル、「Ring Building(リングビルディング)」(リング上に建設されたメインビル)の要素を切り取ってデザインされており、入れなくてもリングビルディングの一部を感じられるようになっています。
さらにセンター内にはアップルパークの巨大な模型があり、iPadを使ってのVR体験が可能です。
外の植栽は一見整然と配置されているように感じますが、
一歩建物の中に入ると、まるで植物に囲まれた空間の中にふっと入れられたような印象さえ与えてくれます。
さらに、地下駐車場のサイネージひとつまでこだわり抜いてありました。
ジョブズ氏から受け継がれるこだわり、妥協なきデザイン力に脱帽。
空間デザインを手がけている事業部の一員として、求めるデザインへ妥協なく貫くスタンスは製品以上に感じることができる空間だったので、デザインはできないわたしでも学ぶとことろの多い空間でした。
GoogleのオフィスとGoogleの働き方
その後、またフリーウェイに乗ってGoogleの本社、通称「Googleplex(グーグルプレックス)」へ移動。
この頃には雨も止んで、梅澤も少し運転に余裕が出てきたのでしょうか。
(目的地で愛車?にヨシヨシしながら笑顔でツーショットをキメる梅澤)
今回は、シリコンバレーの企業に「お〜い お茶」を浸透させた伊藤園・角野賢一さんに、GoogleでProduct Marketing Managerをされている池田さんをご紹介いただき、Google内をご案内いただくことに。(前職はGoogle日本法人で記念日などに応じて変わるDoodle(トップページに日替わりで掲載されるロゴ)を担当されていた方です)
まずは「Google Merchandise Store」(グッズショップ)で待ち合わせ後、 Googleplexの中をご案内いただきました。
(敷地内自由に使えるGoogleカラーの自転車)
まずご案内いただいたビジターセンターでは、Googleの歴史からオフィスの一部、様々な活動についての展示があり、Googleについてひとめでわかるようになっています。
(様々なクラブ活動などを紹介するコーナー)
中でもこの「Ball Pit(ボールピット)」にはびっくり。
(入ったら予想以上に沈んでしまい、起き上がろうともがく坂井。でも楽しそう?)
今回の旅のもうひとつ目的は、「シリコンバレーの世界的な企業の働き方を『見て、聞いて、感じる』」こと。
この「Ball Pit」は、Googleの働き方を象徴しているようにも感じました。
オフィスの至るところに設置されており、中にPCを持ち込んで仕事したり、中で打ち合わせをしたり、と頻繁に使われているスタッフに人気な場所だとか。
ビジターセンターでGoogleのことを少し勉強して、関心しながら巨大な敷地内(47,000㎡以上!もはや広すぎて規模感がよくわからない)の中を車で移動して、メインブロックへ。
ドロイドくんがチェリーパイの中から歓迎してくれました。
Googleのオフィスは、Appleの空間とはまったく違うものでしたが、働く人が快適に、楽しく、かつ生産性高く働けるような工夫が随所にありました。
中にトレーニングジムやボーリング場があったり、ゲームセンターがあったり、飲み物とスナック類などはフリー、ミニキッチンも併設され、外には、テニスコート、グラウンド、公園まで。
軽食やドリンクは食べ放題・飲み放題。
冷蔵庫の中に伊藤園の各種ドリンクを発見!さすが!
中でも無糖でさっぱりと飲める「お〜い お茶」が一番人気らしく、在庫も薄めでした。
(ヴァージン・ギャラクティック社のスペースシップの模型が展示されていました)
そして、数あるカフェテリアの中でもメインとなるカフェテリア。
毎週金曜日、ここで創業メンバーのラリー・ペイジ氏やセルゲイ・プリン氏はじめ、経営陣たちが社員からどんな質問にも答える「TGIF(Thank God It's Friday)」(やっと金曜日!)という本社と全世界をつなぐテレビ会議を実施しているそう。
透明性を重視しているので、どんな情報も共有することで社員ひとりひとりが会社に対して責任を感じるようにする、というフラットな組織が特徴のGoogleらしい取り組みです。
(通りの名前までも「Google」!)
今回、池田さんにご案内にただきながらお話をうかがって感じたのは、Googleの「カルチャー」にさえ合えば、自分次第で働きやすく、やりたいことを実現させる土台の整っている企業であるということ。
(この木の下は人気スポットだそう)
Googleは「カルチャー(社内文化)」を非常に大切にしていて、その証拠に職場環境や文化を作り、醸成し、浸透させることに取り組むCCO、チーフ・カルチャー・オフィサーという重要なポジションがあります。
Googleはフラットな組織にはなっていますが、「プロジェクトを進めて成功させる」という共通のゴールを達成するために、チームを率いるマネージャーに求められること、その下で働く部下に求められること、さらに場所や時間で管理されない自由な働き方など、数多くの本が出ている 「Google式チーム術」や働き方について、中で働く池田さんからリアルな話をうかがうという貴重な体験をさせていただくことができました。
もちろん同じことはできないけれど、parkERsらしいカルチャーをわたしたちparkERsも育てていき、「そんなparkERsのカルチャーが好き!」「一緒に働きたい」と思ってもらえる仲間が少しずつ増え、「そんなparkERsの空間が好き」と感じていただけるファンも増えていくといいなーと最近は特に考えていて、「どうすれば実現できるのか」をBC室の仲間とparkERsのメンバーで少しずつでもカタチにしていきたいと思っています。
梅澤はブランドマネージャーという立場で、かなりの刺激を受けたようなので、parkERsでも「TGIF」のようなことが開催される日も近いかも!?乞うご期待。
高層ビル群の中に誕生した空中公園
3日目は、サンフランシスコ市内で気になっていた「Salesforce Tower(セールスフォース・タワー)」へ。
構想20年、施工10年近くかかっている巨大プロジェクトです。
ここには、サンフランシスコ最高峰の61階326mになるオフィスビル「Salesforce Tower」、21,000㎡を超える空中庭園「Salesforce Park(セースルフォース・パーク)」、バスターミナルと地下鉄の駅を備えた「Salesforce Transit Center(セールスフォース・トランジット・センター)」が一体となっています。
Salesforce Parkは昨年一旦オープンしたものの、追加工事のため、残念ながら中に入ることはできませんでした。涙
公園なのに、エレベーターで4階まで上がるSalesforce Park。
高層ビルに囲まれた中のオアシスとなる、現代の空中庭園と言われていたので体感することができず、本当に残念でした。
(外からむなしく、ちらっとのぞくSalesforce Parkの樹々を撮影)
(Salesforce Towerにはweworkも入居)
* * *
おまけ
シリコンバレーのGoogleを離れるころは夕方になっており、陽も落ちていましたが、幸い雨はすっかり止んでいました。
そんな帰路のボスと姐さん部下のやりとりの一部を。
坂:「いやーGoogle、よいお話も聞けて勉強になりましたね。帰り道も運転よろしくお願いします。」
梅:「緊張感が高まってきました。ここから口数少くなりますので、よろしくお願いします。」
よろしく…?何かをお願いされたみたいです。
坂:「あ、そこを右折していただいて…」
梅:「右折?右折はね、基本大好きです。右折は自信があります。」
そうですね。左ハンドルですからね。
坂:「ほら、梅澤さん!左手に空港が見えてきました!」
梅:「いま前の車しか見えてないので、それ以外はなにも見えません。」
視野が狭くなってて初心者運転並…?不安がよぎるナビ坂井。
坂:「あ…高速、混んでいるので思ったより時間かかりそうですね。」
梅:「渋滞!?よかった。このまま渋滞が続いてくれないかな〜♪渋滞いい、渋滞っていいですね〜」
日本ではありえなそうなセリフ。前の車との距離が近くて、そのまま前の車の通り走れば道を考えずに右左折の間違いもしないですみますもんね。
そんなやりとりをしながら、市内にたどりついたものの、市内では渋滞と一方通行のワナにおのぼりさんらしくまんまとハマり、同じエリアを何回もぐるぐる回るハメに。
が、奇跡的になんとかレンタカーを返却し、宿に戻ることができました。(生きて帰ってこれてよかった!)
* * *
出張を終えて
AppleやSalesforceといったグローバルで最先端の技術を生み出している企業が本社を「park(公園)」と名付け、敷地内に取り入れている潮流は以前から注目していました(Facebookは「park」ではありませんが「campus(キャンパス)」と表現)。
しかし、今回実際に改めて目の前で見て体感すると、新しい技術や新たなビジネスを生み出す創造力を求められ、同時に健全でスピード感や生産性の高さを突き詰めていくと、「人間はより原生の記憶で一番恵みを与えてくれて安心して暮らすことができた「自然(植物)」を求めるのでは?」ということを実感しました。
これは、梅澤とparkERsクリエイティブディレクターの城本もよく唱えている仮説と重なり、改めてわたしたちparkERsの「日常に、公園のような心地よさを」という理念が裏付けられたと感じることができました。
都会で働く現代の人々は本能的に、そんなほっとできる植物のある風景・空間を求めているのではないのか?
をparkERsは仮説としてもちながらデザインすることが多いのですが、最近よく耳にする「Biophilic Design(バイオフィリック・デザイン)」を定義するのであれば、そのようなデザインになるのではないのでしょうか?
そして「そんな空間こそ、より人間本来の創造力をもっとも発揮できる空間である」という仮説を体感することができる旅となりました。
* * *
さて、次回はわたしたちparkERsの中でも、デザイン室とプランツコーディネート室がデザインし、施工監理室が施工した空間の維持と継続に欠かせないグリーンライフチームをご紹介します。表に出ることは多くありませんが、縁の下の力持ちとしていつも活躍してくれているチームです。
え?植物担当の人?ああ、水やりして、枯れたら交換する人たちでしょ?
と思っていませんか?
植物をレンタルする場合の多くは正直その印象が強いかもしれませんが、parkERsのグリーンライフチームは
違います!!
では、parkERsのグリーンライフチームは何が違うのか?
そこを新卒研修時に数ヶ月グリーンライフで研修をして、先輩方と共に現場を経験した矢崎が熱くお伝えいたします。