VCTstage3を終えて

「戻ってきた、帰ってきた、王者奪還」

初めまして。FPS好きのおじさんPARKと申します。
今回は【2021 VCT Tour Stage3 – Challengers Japan】を終えて、これまでのVALORANTの大会を振り返って行きたいと思います。
今回筆を執らせていただいたのは、過去の大会等、ストーリー性を持って大会を視聴すれば何倍もVALORANTの大会が楽しくなると思ったからです。
私の調べと記憶が足りなくて、誤っている点もあるかと思いますが、ご容赦いただければ幸いです。

今回の記事は、選手に視点を当てるのではなく【ZETA DIVISION】と【Crazy Raccoon】の関係性を過去の大会から見ていきます。

まず、VCTstage3は【ZETA DIVISION】が優勝、【Crazy Raccoon】が準優勝という結果で幕を閉じました。
両チームは、2021年9月9日(現地時間)にドイツ/ベルリンで開催される
【2021 VALORANT Champions Tour Stage3 Masters】に出場致します。
(※ZETAは世界大会初出場、CRは2回目)

【ZETA DIVISION】
元は【Jupiter】というeスポーツチームであり、2021年7月8に現在の名称へとリブランディングが行われました。
Valorant部門は2020年4月7日に発足、活動を開始しました。
国内のCS:GO競技シーンにおいて、2016年から2020年にまで国内大会全勝を記録するなど、絶対的王者として君臨していた【Absolute】のメンバーをチームに迎え、【Absolute Jupiter】としてVALORANTの世界へと足を踏み入れました。
※以下の記事では【Absolute Jupiter】として活動した記録についても名称を【ZETA DIVISION】とさせていただきます。

圧倒的な強さを見せた【ZETA DIVISION】
日本初の公認大会として2020年6月に開催された【RAGE VALORANT JAPAN INVITATIONAL Powered by GALLERIA】で見事に優勝を飾ります。
CS:GOでの圧倒的な力をそのままに【RAGE Japan Tournament】【GALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2020】で立て続けに優勝し、公認大会で怒涛の3連覇を成し遂げました。

2020年9月にダブルエリミネーション方式トーナメントで開催された【A.W EXTREME MASTERS Pro Invitational】では、Upperブラケットで【REJECT】に公認大会初めての敗北を喫しました。
一度は敗北しましたがLowerブラケットを勝ち上がり、【REJECT】との再戦を果たします。
BO5の決勝では、一度敗北した【REJECT】に1マップも取らせずに、3マップを連取して逆転優勝、雪辱を果たしました。

公認大会で初めて優勝を逃す
2020年10月に開催された【EDION Valorant Cup】では、公認大会で初めて優勝を逃す、悔しい結果となりました。
後に大会を制した【SCARZ】は、1マップも譲ることはなく、準決勝で【ZETA DIVISION】は姿を消すことになりました。
この大会後には、日本のVALORANTは【ZETA DIVISION】の独壇場ではなくなった、【SCARZ】以外にも【ZETA DIVISION】を下すチームが出てくるぞ、といった記事を目にすることがありました。

実力は結果で見せつける
【ZETA DIVISION】周囲のそのような声を実力で黙らせます。
その後の大会でことごとく優勝し、王者の貫禄を見せつけました。
コミュニティ大会【Mildom Masters】、初代地域チャンピョンを決める【First Strike Japan】、完全招待制の【eGG esports challenge G-Tune VALORANT INVITATIONAL】で全試合無敗の完全優勝を成し遂げました。
CS:GOからVALORANTに移行後、2020年6月から同年12月までの、国内に出場した9つの大会のうち、7回の優勝を誇る【ZETA DIVISION】は国内最強の名に恥じない結果を残してきました。

【VALORANT Champions Tour】開幕
【2021 VALORANT Champions Tour 】はhallengers、Masters、Championsの3段階で構成された大会です。
地域大会のChallengersと、その勝利チームが出場する国際大会のMastersによるStageが年3回行なわれ、シーズンのフィナーレとして世界最高峰の16チームによるトーナメント戦のChampionsが開催されます。
【2021 VALORANT Champions Tour stage1】では、新型コロナウィルス感染症による国外への移動制限が続いているため、Masters Stage1は国際大会ではなく各地域内限定での開催となりました。

【Crazy Raccoon】
結論から先に言ってしまいますが、【2021 VALORANT Champions Tour stage1】を制したのは、絶対的王者【ZETA DIVISION】ではなく【Crazy Raccoon】でした。
ダブルエリミネーション方式トーナメント実施され、両者はUpperブラケット決勝で最初の戦いが行われました。
BO3の対戦は、王者【ZETA DIVISION】が2マップを連取して、【Crazy Raccoon】をLowerブラケットへと送り込みました。

翌日、Lowerブラケット決勝で【Crazy Raccoon】は【REJECT】を破り、再び【ZETA DIVISION】の前に立ち塞がります。
前日にストレート負けを喫した【Crazy Raccoon】は、1日という短い時間で対策と課題の修正を加え、BO5決戦で圧倒的な強さをみせ、3マップ連続で勝ち取り優勝を達成しました。
【Crazy Raccoon】は、VCTstage1前の直近3大会において完全優勝誇った【ZETA DIVISION】を下し、実況のyukishiroさんが言ったように、まさに、「歴史が変わった」瞬間となりました。

これまでの【CrazyRaccoon
【2021 VALORANT Champions Tour stage1】で優勝を収めた【Crazy Raccoon】の道のりは、輝かしい成績を残す【ZETA DIVISION】と比較すると険しく苦しい道のりでありました。
【ZETA DIVISION】が優勝した【RAGE VALORANT JAPAN INVITATIONAL Powered by GALLERIA】は9-16位、【GALLERIA GLOBAL CHALLENGE 2020】は5-8位、【A.W EXTREME MASTERS Pro Invitational】5-6位という結果になり、上位に食らいつくものの上位入賞まであと一歩が届きませんでした。

【First Strike Japan】、【eGG esports challenge G-Tune VALORANT INVITATIONAL】でも上位に入賞することが出来ず、【ZETA DIVISION】との直接対決もありましたが、勝利を収めることはできませんでした。

VCTstage1直前での大会
その中で【CrazyRaccoon】が優勝した大会がありました。
2021年2月、VCTstage1の一ヵ月前に開催された【VALORANT TechnoBlood Climber Summit】です。
この大会は、招待4チーム出場のダブルエリミネーション方式トーナメントで行われ【BlackBird Ignis】【Crazy Raccoon】【FAV gaming】【Novagis Gaming】が出場しました。
【BlackBird Ignis】と【FAV gaming】は過去の公認大会で、共にZETAに敗北したものの、準優勝という結果を残している強豪チームです。
しかし、【CrazyRaccoon】は全勝で優勝し、決勝戦では【FAV gaming】相手にBO5を3マップ連取という、自身の実力を存分に見せつけました。

【VALORANT Champions Tour stage1】を終えて
【CrazyRaccoon】は絶対王者を下し、新王者が誕生しました。
視聴者の中には、【ZETA DIVISION】一強の時代が終わってしまったと感じる方も居たかと思います。
また、王者から陥落した【ZETA DIVISION】が次の大会に向けて、また一段と化けて、さらに強さを増して戻ってくると期待を寄せた方もいらっしゃったではないでしょうか。
この王者陥落は、国内の競技シーンをより一層盛り上げ、各チームのレベルがもう一段階上がっていくきっかけになると感じました。

【2021 VCT Challengers JAPAN Stage2】
stage2では、予選で【Crazy Raccoon】 と【ZETA DIVISION】の対戦が実現しました。
予選では2マップを戦い、前回大会の屈辱を晴らすかのように、【Crazy Raccoon】相手に両マップとも10ラウンド取ることを許さずに2勝をあげた。
前回大会の決勝を戦った両チームの前哨戦は【ZETA DIVISION】に軍配が上がりました。
直接対決は【ZETA DIVISION】が制したが、【Crazy Raccoon】も予選を勝ち上がり、決勝リーグ:プレーオフに進出しました。

プレーオフでは、両チームとも順当に勝ち上がれば、Upperブラケット決勝で、再度、以前と同様にぶつかり合うというトーナメント表でした。
そして両者は順当に勝ち上がり、前大会を再現するかのようにUpperブラケット決勝で再戦を果たします。
BO3の試合を制したのは2-1で【Crazy Raccoon】でした。
予選で敗北した借りを返し、王者としてグランドファイナルでLowerブラケットからの挑戦を受けることになります。

【ZETA DIVISION】はLowerブラケット決勝で、前回大会3位の【REJECT】と相見え、【Crazy Raccoon】への挑戦権を賭けて戦います。
【REJECT】とのBO3を2-1で下した【ZETA DIVISION】は挑戦者として王者とのグランドファイナルに臨みます。
グランドファイナルの組み合わせは前回大会と同様、しかし、王者と挑戦者の立場が逆転した中で、雌雄を決する時が来ました。

【Crazy Raccoon】は王者の貫禄を見せ、1マップ・2マップを大差で勝利を収めます。
リーチをかけられて後がなくなった3マップ目は【ZETA DIVISION】が元王者の意地を見せ、オーバータイムに突入する接戦を制しました。
4マップ目も、まさかのオーバータイムに入る激戦を披露した両者でありましたが、現王者【Crazy Raccoon】がラウンドを取り切り、見事VCT2連覇を達成しました。

【2021 VCT Challengers JAPAN Stage2】を終えて
公式大会2連覇を果たし【Crazy Raccoon】は国際大会への出場権も獲得しました。
試合後のインタビューでは、stage1での優勝がまぐれじゃないと証明出来てよかった、との声もありました。
【Crazy Raccoon】はその言葉通り、公式大会2連覇を達成し、CS:GOの時代から長らく5on5のFPS競技シーンに王者として君臨し続けた【ZETA DIVISION】に勝利を収めました。
この事実を、1回であればもしかしたらまぐれと言い人も居るかもしれませんが、2回も実現したのであればこの結果に文句を言う人などいないでしょう。

【VALORANT Champions Tour Stage3】
冒頭に書きましたようにVCTstage3は、【ZETA DIVISION】が優勝、王座奪還を達成しました。

「戻ってきた、帰ってきた、王者奪還」

この言葉は、【ZETA DIVISION】が優勝を決めた際に岸大河さんが発した言葉です。
VALORANTがリリースされて、また、CS:GOの時代から国内の王者として【ZETA DIVISION】君臨し続けてきました。
この言葉には【VALORANT Champions Tour 】だけでなく、これまでに開催された国内外、また、別タイトルでの様々な思いが込められた言葉なんだと勝手に思っています。
私は、CS:GOの時代から競技シーンを詳細に追っていたわけではありませんし、VALORANTについても可能な限り視聴はしてますが、私より詳しい人なんていくらでもいるかと思います。

ただ、VALORANT最初の公認大会の最大同時視聴者数が4万人、VALORANT Champions Tour Stage3】の最大同時視聴者数が16万人を記録したという記事を拝見しました。
ミラー配信の人数も含まれているとのことなので、必ずしも数字の差だけ新規の視聴者が増えたとは思いませんが、それでも、今回の大会から見始めたという方々もいらっしゃるかと思います。
このnoteはそういった方々に、ただ見るのも楽しいけども、色んなストーリーを自身で追ってみて、様々な視点から大会を観戦するのも1つの楽しみ方にあると少しでも感じていただけたら幸いです。

また、今回は【ZETA DIVISION】と【Crazy Raccoon】の2チームのみをピックアップしました。
プロチームは他にも多数ありますし、選手個人や、別タイトルでの関係性やなども調べてみるとより楽しめるかもしれません。
暇だし書いてみようと思ったけどだいぶ長文になっちゃいましたし、眠くなってだんだん頭が回らなくなってるのでここらへんで終わっときます。
拙い文章でしたが、最後まで読んでくれてありがとうございました。

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