レモン色のチェスターフィールドコート
気に入ったものがあれば、他のすべてをガマンして買い集めてきた。
それでも「あれは買っておくべきだった」と後悔しているものが、やっぱりいくつかある。
たしかあれはAlan Scottのデザイン(1999AW?)だったと思う。
レモン色に近い澄んだ明るい色のカシミヤ地で、ミニマルなシルエットなのに妙な妖艶さもあり、ストンと落ちる身頃のラインが未来的で素晴らしいコートだった。資金があれば買っていたはず。
ここ何年も、秋冬物を出すたびにあのコートのことを思い出している。
今季なんて、冬の間ずーっと考えていた。
小さめの襟で、身幅と袖幅はほどよくふくよかで、張りのあるシルエット、膝丈ジャストが理想的。
素材はカシミヤ混なら最高だけど、高価になるのでウールでもいい。
ポケットは大きめがいいな。ニット帽が二つ折りでしまえるくらいには。
襟の美しさを隠してしまうマフラーは巻きたくないから、澄んだ発色で明度高めのタートルネックを着たい。そしてフランネルのグレーのパンツと、白いスニーカー。