桂離宮なコート
このまえに書いた主題のストールをしみじみ眺めていたら、以前ほしいと密かに考えていた服のことを思い出した。
巨大なダミエ柄のコート。
桂離宮の松琴亭の、あの明朗で大胆で美しい衣装の、いや意匠の襖のような。模様はプリントではなくて、もちろん織りで。
身ごろはゆったりめで、高貴で上品ななシルエット。
素材は軽くふっくらして、かつ適度にハリのあるカシミヤ混がいい。
型はクルーネックのラグラン袖で膝丈か、膝下数センチ丈のチェスターフィールドか、迷うね。
いずれにしても、ボタンをつける必要があるならば比翼ボタンを希望。桂離宮が主役なのでボタンとボタンホールの造形はジャマなのだ。ステッチもなるべく必要最小限で、目立たないように。
裏地は思い切り派手なのがいいな、輝くような銀杏色とか、または真紅に近いモミジ色とか、新緑グリーン。シルバーでもいいけど。
こんなの着てたらもうまったくカタギの人には見えないと思うけど、でも欲しい。