イデア論的白シャツ
ピンクとか水色なら持っているのに、白いのだけは持っていない。
...シャツの話である。
オーセンティックでスタンダードでオーディナリーな白い「ワイシャツ」がやっぱり欲しいと思い、はや2年。
この白いシャツ欲しい病にかかるのは、この人生で何度目か。3度目くらいか。
でも、今回ばかりは本気なのだ。仕立て屋にオーダーしようかと思うくらい、自分にぴったりの理想の白いシャツを熱望している。
そういえばここ1年は、ブロカントでもヴィンテージ服屋でもシャツ類ばかり買っていた。シルク、リネン、コットン、ポリエステルと素材はさまざま、色も模様もさまざま。結果、シャツを着る機会が増え、着慣れて、シャツの型の好みもクリアになった。
実は長年、シャツって基本的な衣類なのに難しい、と苦手意識をぼんやり持っていたのだが、単に経験値が足りていないだけだったようだ。
かくして短期間に色とりどりのシャツが集まり、シャツ専用の衣装ケースを用意しなければならなくなる(タンスにもう入らない)。
一ヶ所に集まると、何かが足りないのがよくわかる。白い普通のシャツだ。これはいかん。
着道楽の先輩方諸氏がみなシャツを何十枚も所持しているのを昔は不思議に思っていたが、もしや私も、その域にようやくたどり着こうとしているのではないか?
透けないギリギリの薄さのコットンポプリン地、襟はノーマルか小さめ希望。身頃は昔の紳士物シャツのようにゆったりめで長めがいい。