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秘湯の会ー袋田編②ー
イチバンイバン 徳山
ドリルフィンフィンズ 高橋
ラパルフェ 都留
この三人で群馬の秘湯に行くことに。
「日の出を見ながらコーヒーを飲んで秘湯に入る」という徳山の目的を果たすべく、前日の夜から高橋の家(最高)に行き、深夜1:15に就寝した。
アラームが鳴るのは2:45。
目覚めの時がくる。
♪ジャガジャガジャッジャッジャーン きっと世界の終わりもこんな風に味気ない感じなんだろうな~
一回目のandymori。
無視。
徳山が言う。
『ほら起きるぞ!二人とも!ねぇちょっと!』
ちなみに高橋の部屋はおっきく分けると2エリアあり、高橋、徳山の寝てるエリアと僕が寝てるエリアは仕切られている。徳山は話しかけるために右往左往している。
いや、そんなことよりも気になるのが、別の連打音だ。
ドドドドドド
というような永続的な音。
『・・・雨めっちゃ降ってるじゃん。』
わかると同時にこぼれた。
雨だ。木造の家ならではの雨の音だ。
『雨だけど起きよう!まだ群馬の方は降ってないかもしれないから!』
そういうとぬるぬる僕の布団に徳山が入ってくる。腰を振るな気持ち悪い。
『ねぇ!起きよ!・・・ねぇ!・・・・。おい!起きるぞ!・・・。』
『高橋が起きたら起きる。』
そう言い放つと徳山は高橋の方へ行く。
『おい!いつまで寝てるんだ!・・・・いくぞ!・・・。』
『起きてるよ・・・。・・・・。』
『・・・・。つるくんもいくよ!・・・。・・・・。』
『・・・・。高橋が起きたら起きる・・・。・・・・。』
朝の10時になった。
大寝坊。
大勝利。
『普通より多く寝てるからね!!』
と自分も結局寝てたくせに怒りだす徳山。
『いやだって徳山が起きなかったから寝たんじゃん。』
『そうだよ。俺と都留は起きてたもん。』
『えぇ!?!?嘘でしょ!?えっ、えぇっ!?』
寝てることが元気となって表れている。
『ちょ、もういいからいくよ!』
と言ってくるも、ここで冷静になる。
『いやでも雨だよ。』
そう、雨なんだ。
たとえば、川沿いの一角を大き目の岩で囲って、そこが温泉になってますみたいな雄大な秘湯に行くとして、雨だったらどうだ。そこに行くまでに濡れるだろうし、お湯も冷たいだろうし、川も増水して危ないだろうし、きっと嫌な思いをするに違いない。
『群馬雪降ってるでしょ。』
『雪降ってても大丈夫でしょ!』
『いや俺一回滑って廃車にしてるからなぁ。』
『え!?なにそれ!?』
と、高橋が卒業間際で事故った話を披露して徳山にダメージを与える。
『そしたらもう野湯やめて秘湯にしよう。雪の降ってない。』
ちなみに野湯とは、さっきの例のようないわゆる自然の作った温泉である。秘湯というのはどちらかというと管理されている施設で、あまり知られていない物を指すらしい。
調べる。
①起床時間が遅くなったので関東圏
②山あいでなく、雪の降っていないところ
『北温泉というのがあるらしい。テルマエロマエの撮影地で。あ、ここいいじゃん!ここ!天狗のとこ!』
徳山電話。
『あ、あの日帰り入浴ってやってますか?』
『はい、やってます。』
『あ、やってますか。ちなみにそちらって今雪降ってますか?』
『すごい降ってますよ。お気をつけていらしてくださいね。』
『え、ほんとですか!?結構、スタットレスとかないと危ないですかね!?』
『スタットレスか、チェーンはないと・・・。』
『わかりました。ありがとうございます。』
すごい降ってるんかい!!!
群馬の山ですごい降ってるんかい!!!
無理よそしたら。
と騒ぎ、もうこうなったら電話祭り。
『あの日帰りってやってますか?』
『雪って降ってますか?』
ちなみに徳山は電話がかかったらすぐに
『日帰りってやってますか?』
と聞く。「お伺いしたいことがあるんですが」とか「一つお聞きしたいんですが」とか一切言わない。
そしてかけること数件、ついに袋田付近の関所の湯というところで雪がないということを確認。ようやく家を出ることに。
『11時に出よう!』
焦る徳山。
『徳山が起きなかったからこんなことになってんのによく言うよな。』
『ほんとだよ。』
『おぉおい!お前ら、おぉい。なんてやつらだ!』
実はご機嫌なのを隠せてない。
ちなみに高橋の言葉は逐一描写してないだけで、大体すべてのセリフを復唱して共感してると思ってもらっていい。
さぁ、狭い台所で準備を済ませいざ出発。
11時だ。
外は雨。
腹が減った。
まずはコンビニに寄ろう。
『え!?え!コンビニ寄るの!?ちょっと待ってよ!何買うの!?買うものないでしょ!?嘘だよ!?』
またわがままを言いだす徳山をよそに、コーヒーを買って、昼下がりに首都高を見ながら飲んだ。雨雲みながら秘湯で飲むよりいいでしょう。