アドヴィックスカップ2024〜プレーオフ準々決勝~

■準々決勝 北海道銀行リラーズ戦

ロコ・ソラーレがシーズン最初の大会として参加しているアドヴィックスカップもいよいよプレーオフに突入しました。ロコ・ソラーレは全体の3位で予選を通過したため、準々決勝からとなりました。ちなみに2位までの通過だと準決勝からとなり、3位以下のチームに比べて1試合少ないレギュレーションとなっています。普段のロコであれば、DSCで2位のフォルティウスより上回っていたと思いますが、今大会は3人での参加のため、難しかったのでしょう。
 今回対戦したリラーズは昨年からスキップが田畑選手になったり、仁平選手になったり試行錯誤しておりましたが、今現在はチーム名も仁平になっているところから、仁平選手がスキップに確定したと見て良いのかもしれません。ロコ側から見ると、相性は良いチームであり、昨年の海外ツアーで一度負けた後はすべて勝利していると記憶しています。ただ、いずれの試合も接戦になることが多く、テイクが得意のチームで、はまると強いですが、はまらないと負けるという印象があります。スーパーショットはないものの、決めるべきショットをしっかり決めてくるチームです。
 
さて、そんなリラーズとの今回の対戦ですが、非常に守備的に来たなという印象を持ちました。最初の第1エンドが打ち合いになることが多いのは置いておいても、2エンド以降、明確に攻めて来たエンドが2点を取った第6エンドのみで、同エンド終了時点でロコから見て1-2というロースコアな試合でした。仁平さんがスキップになった後から守備的になったという印象はなく、攻めるロコに対して、リラーズが得意のテイクをしっかり決めて防いだことで、結果的にロースコアになったとも言えます。

この試合のキーとなったのはロコ1-2リラーズ、先行リラーズ、後攻ロコで迎えた第7エンド。ロコはセットアップが非常に上手く決まったことで、縦に並んだセンターガードの裏に自身のNo.1ストーンがあるという理想的な形でした。リラーズがこの形をランバックで崩してくると思われましたが、なかなか崩してくる様子がなく、リラーズが置いたガードをロコが弾くという展開がしばらく続きました。
 ここで素晴らしかったのが、ロコがすかさず攻めに転じたこと。ガードを弾くのではなく、ドローによってNo.2ストーンを作るという展開に切り替えたことで、リラーズが中の石を触るという展開にせざるを得なくなりました。リラーズのテイクのミスもあり、最終的にはロコが3点を取るというエンドになりました。この時点でスコアはロコから見て4-2。2点差で最終第8エンド先行というロコが相当有利な展開に見えました。

第8エンド。先行のロコとしては、ハウス内に入ったリラーズのストーンを弾いていくだけの展開になるはずでしたが(取られても2点までならOKの展開。同点でエキストラエンド*以下EEと記述。4-4でロコ後攻で迎えられる)、何度かテイクのミスが出たことで、3点を取られて負けるというピンチがありました。ここで素晴らしかったのはスキップ藤澤選手2投目の渾身のフリーズショットです。これが決まったことで、リラーズは2点しか取れなくなり、4-4でEE、リラーズ先行、ロコ後攻で迎えることとなりました。この藤澤選手のフリーズはこの試合のベストショットだと個人的には思います。
 
EEエンド。リラーズはセットアップでガードを作り、ロコがその裏にカマーをしっかり決めて、No.1ストーンを早めに確保したことで、かなり有利な展開を作ることが出来ました。これが作れたことで、リラーズが置いたセンターガードをロコが弾くというシンプルな展開がしばらく続きました。その後、ロコがダブルセンダーガードを同時にテイクアウトしたことでよりクリーンな展開になり、藤澤選手がラストロックでドローという決めるだけの形を作ることが出来ました。
 藤澤選手は1投目でドローの練習をし、2投目でしっかり決めて勝つというかなり理想的な結末でした。ただ、このショットもリラーズもガードを置いてドローのラインを狭くして来たので、決して簡単なショットではありませんでした。スコアはロコから見て5-4。非常にタフな試合でしたが、決めるべきショットをしっかり決めたロコが勝ったという試合でした。準決勝はフォルティウスとの対戦。連戦ですが、勝って決勝に進めるよう見守りたいと思います。

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