日本ではあまり知られていないフランスの学生都市・リールLille①(魅力編)
Bonjour! ぱれすぅ〜です。
フランスで学生生活を送りはや2年(高校時代を含めると3年)。あっという間です。
今回は、日本ではあまり知られていないフランスの学生都市・リールについて語ります(今後たびたび登場したり、修正したりを繰り返すかもしれませんが何卒よろしくお願いします)。
まず、フランス留学先の選択方法について
フランスへ留学を検討されている方へ。
最近では、大学の交換留学に限らず、インターネット普及に従い個人留学する人も増えています。ぱれすぅ〜もその一人。
交換留学の方は提携校があらかじめ定められているため、ある程度留学先を絞れることかと思われます。
では、個人留学の場合は?
フランスの大学の場合、日本とは異なり偏差値が存在しないため、自分の学びたい分野と学びの環境で絞るのが一般的。現地学生に何度か「なぜリール大学に来たの?」と尋ねたことがありますが、専門分野や生活費から選んでいる人が大半でした。
ぱれすぅ〜はなぜ、リールを選んだのか。
このことについては、ちょっとした小話が展開されるのでまた別の記事で書こうと思っていますが、簡潔にいえば、学びと生活の両立を無理なくできそうだったから!
東京での学生時代、生活費と日々悪戦苦闘したぱれすぅ〜は、なるべく大都会は避けてフランス語漬けになろうと心に決めていました。
リールのいいところ。私見。
「リール」と日本語で検索すると、Instagramのリール(動画)が出てくる現代。
「いや、私がみたいのはReelじゃなくて」と一人ツッコミする日々w
残念ながらそれほどまでに日本では一般的にはあまり知られていないこの都市ですが、学生にとっては魅力がたくさんあります。
フランスへ学びを求める人なら、必ず知っていて損しない都市です!
その理由を語っていきます。
1. Learn リール大学およびリールにある様々な高等専門機関は日本、もはや世界の大学との提携が多い
冒頭でも述べましたが、
リールはフランスの中でも指折りの学生都市、
いやもはや国際学生都市だと思います。
なにせ地方都市ながら、国公立および私立のEcole Supérieure(高等専門学校と訳しますが、日本では大学に相応)やGrandes Ecolesが多く、それぞれが世界各国の大学と提携を組んでいるからです。
例えば、リール大学だけでも元々3つの大学だったものを統合し、他の専門学校とも合併し、、、を繰り返しているため、学部学科編成は壮大で留学生の規模も物凄いのです。
他、リールカトリック大学、ビジネスマネージメントの専門学校、Science Po(グランゼコールの一つ)など、学問のあらゆる分野を制覇できちゃうんじゃないかと思うくらい、高等教育機関が揃っています。
リール大学についてはこちら↓
2. Place 大都市パリやブリュッセル、ロンドンへのアクセスがいい
リールはベルギー寄りのフランス国境近くにある地方都市。
そのため、歴史的に交易の中継地として利用されたことがしばしば。
実は、第二次世界大戦後、フランスで第五共和政を導いたシャルルドゴールの地元。大戦中ロンドンに亡命してラジオでフランス国民に呼びかけをしたことや、フランスの空港名が彼の名前なことで有名ですが、彼がなぜロンドンに亡命するという発想に至ったのか、リールの街に来てなんとなく分かったような、、、。
リールの人は若干ベルギー人的気質があり、対外的な視点を持ち合わせているように感じます。
そういう土地柄もあってか、交通網がとても整備されています。
(個人的には、シャルルドゴールまで直通1時間で行けるのはとても便利だと思いました。)
TGV(新幹線みたいなもの)やTER(特急電車)、高速バス、飛行機で国内外のいろんな都市へ気軽に行けちゃいます。ここでは一部紹介。
パリ=リール間:パリ・シャルルドゴール空港駅からTGVで1時間。パリ・ノール駅からTGVで1時間、TERで2時間。パリ都心から高速バスで3時間。(片道バスは9euros〜、TGVは13euros〜)
ブリュッセル=リール間:TGVで30分。高速バスで1時間。(高速バスは激安で片道5eurosで行ったことがあります。TGVは9euros〜)
ロンドン=リール間:ユーロスターで1時間半。高速バスで6時間半から8時間。(ユーロスターは片道72euros〜、高速バスは片道25euros〜。パスポートチェックあり。)
その他TGVに関しては、パリを通過して、リヨンやマルセイユ方面、ナント方面、ストラスブール方面へと乗り換えなしで行けちゃいます(乗り換えがないので、リヨンまで片道16eurosで行けちゃったりします!)
高速バスに関してはより幅がきいていて、オランダ、ドイツ、オーストリアなどへ向かう直行便も出ているほど。時間や体力を気にしない場合は、より安く旅行もできちゃいます。Flixbusがおすすめ。
フランス・ニースやイタリア・スペイン方面へ行く場合は、飛行機が快適。リールの空港はこじんまりとしたハブ空港。街中心部から無料のシャトルバスも出ていて便利。
3. Transport 中心の街自体は大きくないが、郊外との連携が行き届いている
リールの中心部、近郊にはメトロが2本, トラムが1本通っているほか、TERの小さな駅やバスが通っています。
住む・通う場所は、職場や学校の場所によって変わってくると思いますが、家賃や治安と相談しながら選ぶ者としては、交通手段の選択肢が豊かなのはありがたいこと。
日本の運賃システムとは異なり、交通パスは1ヶ月あたり26.5euros(26歳以降は54euros程)で都心や近郊の一定圏内行き放題なので、それも利点。
近郊でなくとも、リールと他の都市を往復する人が多いので、TERの選択肢が広いのも魅力。私のシェアハウス・メイトは電車・車で1時間の街に通勤していたり、私の同僚にも同じHaut-de-France地域圏の他の都市から来る人もいます。
詳しくはこちら↓
4. Caracter/Language 英語が使える!街の人が優しい(私見)!
2014年秋。ぱれすぅ〜初のフランス・パリ生活。
その中でも最も苦労したのは、言葉が通じないということ。
今はだいぶ改善されつつあるパリですが、当時英語で道を尋ねても誰一人英語で応対してくれる人はいませんでした。その肌感に慣れていたせいか、リールを初めて
訪れた時、とても感動した出来事が。
慣れない土地でソワソワしていたぱれすぅ〜。
そこらへんのスーパーだったかに入った際、その様子を見た店員さんが英語で話しかけてくれました。それもフランス語アクセントが弱めの!
私がフランス語で答えると、定員さんははにかんで対応してくれました。優しい!
これが一度や二度ではないんです!
服屋さん、薬局、銀行でさえ、フランス語が通じなさそうなら英語で話すということに慣れている人が多く、英語に慣れていない人は「私、英語があまりしゃべれないの。ごめんね。最悪Google翻訳に頼りましょう」という優しさ。
もちろん100パーセントがそうとは言い切れないのですが、リールの中心部にいる人たちは落ち着いていて言葉でつまずいても待ってくれる人が多いように思います。
5. Life 家賃や生活費全般が安い:工夫次第ではQOL向上が見込める
これはぱれすぅ〜の前置きやtransportの項と関連しているのですが、パリやリヨン、マルセイユ、ニースといった都市に比べて、リールでの生活は節約の可能性が秘められているように思います。
なぜなら
①都心が狭く郊外が広いこの都市圏では、場所のチョイスによっては交通の便に不自由することなく安い家賃・光熱費で生活することができるから。
②マルシェやガスピヤージュ文化(消費期限が近いものを安売りする文化)が浸透しているから。
③学生が多い分イベントの種類はまあまあ豊富で学生は無料あるいは割引を結構見かけるから。
などなど。
ぱれすぅ〜は交換留学生ではない関係で最初から大学の寮に入れず苦労しましたが、リールでは寮とそれほど変わらない価格帯でのcolocation(シェアハウス)の選択肢がたくさんあり、金銭的な不安を抑えられて大変助かりました。このことについてはまた後々。
6. Art and Event 実は現代アートに理解のある都市
これは私の進路選択にも関わった観点なのですが、
リールにはアーティストたちの小さなアトリエがたくさんあり美術館もたくさんある他、アーティストのための教育機関も充実しています。
現地にいる日本人のアーティストの方とたまたま交流があった際伺ったことなのですが、この地域では元々織物産業が発達していたそう。その名残もあってか、芸術大学の難関・教育機関もあるらしいです。
また、舞踊の方でも、リールは振付・教育センターもコンセルバトワールも大学もあり、それぞれが連携しています。小さな劇場も点在しており、子供向けの舞台芸術イベントも毎年行われていて、舞台をみる人を増やすための取り組みが結構活発です(このことは別の記事で)。
そして!
リールでは結構な頻度で芸術イベントが開催されます。
昨年は5月から10月にかけてUTOPIAという大きなイベントが行われ、街に新たなモニュメントが出現したり、それぞれの美術館で世界各国のアーティストの展示が行われたり、週末にアートを楽しむの名目のもと、街の人が踊ったり歌ったり演奏したり行進したり顔にペイントしたり…していました。ぱれすぅ〜は芸術関連の学生なので、美術館は無料のところが多く大いに楽しみましたw
今年もLille Art Up!というイベントで、芸術作品の売買もできるイベントが早速ありました。
あと!
これは芸術という感じではないのですが、定期的にBraderieという現地の人やプロが古着やアンティークなものを売り出すイベントがあります。街を通して、気軽にアートを楽しめるという点で、この街はとても魅力的だと思います。
詳しくは、ぱれすぅ〜・フランス日記をご覧ください。
次回は…
ここまで、ぱれすぅ〜の思うリールの魅力について語ってきましたが、もちろん残念な点も存在します。
次回はぱれすぅ〜の体験談を踏まえつつ、リールの弱点についても書いていこうと思います。
では〜!
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