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【JORDAN】Air Jordan 33 low SEパフォーマンスレビュー
(本レビューはブログ「エントレ」の内容を転記+リライトしたものです)
今回はJordanブランドから展開されたAir Jordan 33 low SEのパフォーマンスレビューをしていきたいと思います。
今作はシグネチャーモデルとしては世界最長のAirJordanシリーズ第33弾のlowカットモデルです。
AirJordanと言えばJordanブランドのフラッグシップモデルとしての位置づけですが今作の性能はどんなものなのか?詳しくレビューしていきたいと思います。
Air Jordan33 low SE
誰もが知るシグネチャーシリーズ33作目のlowカットVer.として発売された今作。
甲部分に搭載されたライナーを引っ張ることで簡単にフィッティングできる画期的な新機構のシューレースシステムFASTFITと呼ばれるシステムを初搭載。
Air Jordanシリーズではお馴染みのFLIGHTSPEEDも搭載されており基本構造を踏襲しつつ新しいことにも挑戦したモデルとなっています。
歴代のAir Jordanを履いて好みの性能を持つモデルが多かったので期待しながら購入し、今回のレビューに至ります。
購入モデル基本情報
Color:WHITE/METALLIC GOLD-GYM RED-BLACK
Last:Grobal
Size:29cm(my size)
Insole:Superfeet GREEN
デザイン
FASTFITの採用により見かけ上のシューレースは排除され甲部分からでるライナーが際立つデザインとなっています。
Air Jordan31からの流れで過去のAir Jordanから一部デザインをインスパイアするアイデアが採用されていますが今作も同様でAir Jordan3を彷彿とさせる外観となっています。
個人的にmidカットのモデルはあまりAJ3感がありませんでしたがlowカットモデルを見て確かにAJ3っぽいな、となり惹かれてしまいました。
lowカットになりFASTFITのワイヤーの露出が減り破損しにくい構造になったのも購入を後押しした一因です。
サイズ感
Air Jordan33はmidカットはかなり足入れしづらい履き口でしたがlowカットはある程度足入れしやすくなりタブとヒールループを使えばそんなに苦ではないかと。
足入れするとFASTFITで締め上げなくても全体が適度にフィットするのでシューレースを締めなくてもバスケできるタイプとしては十分なフィット感。
タンを通る伸縮性のあるラバーバンドは適度に足首周りを圧迫してくれるのでシューズとの一体感を高めるのに一役買ってます。
ヒールパッドがガッチリアキレス腱を抑えてくれるので試着段階では"そもそもFASTFITいらないのでは?"と感じるほど。
肝心のFASTFITの締め上げはBOAシステムとも違う独特の感触で締め上げることができる新しい経験。
締め上げ方としては一気に引いて締めるよりはちょっと引いて確認を繰り返す方が適切な締め上げで止められると思います。
試合中の沈み込みやブレでフィット感が不足したらすぐにライナーを引いて調整できるのはありがたい機構です。
ただ、FASTFITで締め上げられるのは中足部から踵にかけてのみなので前足部の幅が標準より細い方はフィット感に少し不満に感じるかもしれません。
耐久性
15回程度着用していますが全体的に壊れやすい部分はない印象です。
アッパーのベースはメッシュ生地ですが摩耗しやすい部分はレザーで補強されているのでよっぽどな使い方でなければ耐久性は十分なレベルでしょう。
FASTFITはほとんどワイヤーが露出していないのでプレイ中の接触で切れる心配はほとんどありません。
ワイヤーという表現を使っていますがいわゆるフライワイヤー系の素材なので締め上げすぎによる破損(ちぎれる)もあまり考慮しなくてよさそうです。
ここまでが採点外レビュー項目。
ここから採点対象のレビュー項目になります。
ソール反発力【18/20点】
前足部に大きめのZoom Airを備えたこのモデルの反発性は昨今の柔らかめのモデルが多い中では高め。
この辺りはAir Jordanという感じがする感触です。
ミッドソールはそこまで厚くありませんがZoom Airに加えてFLIGHTSPEEDのプレートも挟まるためソール全体の厚みが見た目以上に厚めです。
レスポンスは悪くありませんが衝撃吸収にも振っているためか個人的には満点はつけられない反発力。
これは筆者が高反発を求めすぎなせいなのでほとんどの方が反発性には満足できる仕上がりだと思います。
また、せり出したZoom Airがフォア加速時や左右切り返し時無駄に沈む感覚があります。
これはせり出しのエッジ部が先に接地して沈むからで心地よく感じますが反発性には影響ありというところです。
ソール剛性(屈曲復元力)【17/20点】
ソール剛性についてはFLIGHTSPEEDのプレートによって十分な屈折復元力を発揮します。
しかし、プレート下にZoom Airが配置されているため屈曲が復元する際のキレというか感触が少し好みと違う。
地面に対してプレートごとZoom Airを押し込みながらの屈曲になるのでプレートの高い剛性を余すことなく感じることができないのが惜しいところ。
恐らく一般の方に比べて体重もあり踏み込む力が強いためZoom Airの沈み込みも大きいのが原因だと思います。
トップ選手が履くPEではZoom Airのエア圧やプレートの硬さが変更されているはずなのでこんな感触ではないんだろうなぁ、と思いながら履いてます。
これは先代のAir Jordan29や30でも感じていたので致し方ないかなと思っています。
剛性自体には不満がありませんが乗り方には少し気を遣う感じ。
ねじれ剛性についてはFLIGHTプレートの効果もありかなり良好。
左右の切り返しに対する剛性は十分だと思います。
フィット調整【16/20点】
デザインの項目でも書きましたが足入れ段階でフィット感は良好。
中足部のみですがFASTFITによって細かく調整することも可能です。
midカットよりもFASTFITで締め上げるストラップの面積が大きくなってることはメッシュ時のアッパーから確認することができます。
これによってmidカットでFASTFITを締め上げるよりもフィット調整の足当たりは柔らかくなるので良いポイントだと思います。
ただし、前足部の調整には寄与しないことから全体としてみるとシューレースのモデルより少し点数は低めになります。
グリップ【16/20点】
Air Jordan33 low SEのソールパターンはKOBE A.D Exodusでも採用されていたようなマイクロブレードパターンです。
このパターンは安定感があり全方位に対して安定してグリップしてくれます。
ただし、 このモデルは前足部のZoom Airがせり出した構造になっていて足指部分が一段落ちたような形になっています。
フォア加速するとき前足部のかなり先端で地面を押し込む場合がありますがこの段差が沈む分接地のギャップのように感じられスリップしかけることがありました。
注意していれば問題ありませんが股関節が上手く稼働できない日にこのモデルを履くとさらに疲れる感じでした。
滑らないグリップだが気を遣うこともあるというモデルなのでグリップの点数自体は及第点レベルでしょうか。
接地感【7/10点】
反発力の項目でも書いた通りソール構造はアウトソール+Airバッグ+FLIGHTプレート+ミッドソールとなっています。
これは接地感に対してはマイナス要素で繊細な接地感を求める方にはオススメできないレベルです。
せり出したZoom Airも前足部の接地感を殺す要因の1つです。
とはいえプレイ中に不満を感じるほどではないのでグリップ同様及第点というところでしょうか。
ヒールの掴み(踵の抜け感)【8/10点】
ヒールパッドの抑えは良好でlowカットモデルとしては優秀な踵のサポートだと思います。
個人的には足入れ段階のフィット感で十分プレイするには堪えるレベルです。
FASTFITの締め上げによって踵への押さえつけは向上しますしこれで踵が抜ける方はよっぽど引っ掛かりのない踵の方ということになりそうです。
総評
新しいシューレースシステムを導入しながらプレイにも耐えるレベルに仕上げるのはさすがAir Jordanという感じの仕上がり。
しかし、このシステム自体が全力でプレイするには向いていない作りのようにも感じられるモデルでした。
デザイン的には好みなのでこのモデルはキチンと履き潰しますが今後FASTFIT搭載のモデルについて手を出すかどうかは微妙、そう判断せざるを得ないのが現状です。
とはいえ、新しい感触でレースアップ(この場合タイトニング?)する面白さは確実に味わえるので気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
オフコートのタウンユースでも活躍するデザインだと思うので是非手に取っていただければと思います。
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