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トーナメントの戦い方~若獅子戦B16振り返り~(後編)

前編はこちら!
トーナメントの戦い方~若獅子戦B16振り返り~(前編)|村上玲央 (note.com)

今回は3.4回戦に焦点を当てていきます。

2回戦を終えた時点でのスコアは以下の通り
橋本+66.4
村上+19.7
別府▲42.6
貝原▲-43.5


トーナメント後半の戦い方


2回戦を終えた時点で橋本さんが3着目に100p以上の差をつけて当確とも言っていい位置になり、ターゲットは自分になりました。

残りは2半荘。
公式ルールで1半荘で現実的にどのくらいスコアが動くかを考えてみましょう。
Mリーグルールではトップラスを決めると順位点だけで80pの差がつきます。
一方で公式ルールでは順位点は最大でも20pしかつきません。そのため1半荘での差は50-60pくらいが現実的な数字でしょうか。
もちろんもっと動くことはあります。

このことから自分は最終戦を50p差以上で迎えられると理想です。

ただ今回考えなければいけないのが橋本さんの動向です。
ほぼ当確なだけに
自分にアシストしてくるのか。
まっすぐ進めるのか。
参加率が極端に下がるのか。
ここを見極めていく必要があります。

3回戦 東1局0本場

3巡目にいきなり「ジーニアスリーチ」が飛んできます。
貝原・別府の2人に対して高打点を放銃すると一気に差が詰まります。

例えば8000直撃されたとしましょう。
素点だけで16p。
順位点でトップラスだとしてさらに16p。
一気に32p差が詰まります

60p以上の差で残り2回戦ですが、かなり有利ではあるが安泰ではないポジションです。

さらにもう1個大事なことが橋本さんは放銃するのは嫌だけど、ツモられても痛くもかゆくもないのでかわしに行きにくいことです。
そのため、ターゲットの自分があがりにいかない場合、貝原・別府のあがり率が極端に上がります

このことを念頭に置いて押し引きを考えます。


とはいえ1mmも戦えないので撤退

この局は流局に終わりますが、ベタオリしながら橋本さんの動向を見ていました
リーチ者の現物を切って親に戦わせたりするわけではなく、親に鳴かれにくい牌の選んでいた印象を受けました。

なんとか流局で終了。
「ふぅ。」

次局も貝原さんのリーチに対してオリ。
400・700ツモられ。

3回戦 東3局0本場

親番の配牌がこちら。
ダブ東重なりなどホンイツルートは逃せないので2mから。

ホンイツは単独字牌を抱えて進行することが多く、守備力高いのがいいですね。

貝原さんの北対子落とし。
456,567やダブ東重なりをみて12pターツ払い。


案の定すぐに貝原さんからリーチが飛んでくる。
9m→6m→8m 68mは手出し。9m忘れた。
相当良形率が高いなと思っていました。

6m→8mなので萬子周りに良形変化を求めていなさそう
8p通っているので2p1枚勝負すれば5pもセットで切れそう
瞬間の57m引きの高め一盃口の聴牌は逃せない
などから2p切りを選択。
筒子の形変化は西対子落とししてく方針。


もうわからん。

濃い筋は147p36p、14m25m、14s25s
この辺の7筋。

ここで西対子落としもあったけどイーシャンテン崩すほどかなぁと悩み。
第一感5pでしたが5p切っちゃうと次来る危ない筒子を吸収できないんですよねぇ。。。

ということで現物の打6m

西対子落としがよかったかも。


でこれ。
もうわからん。
カン6pとるにしても、、、

ここで西対子落としがよかったと思う
選択はカン。

これ良くなかったなぁ。


そしてなんやかんやあって持ってくるドラの9s。
理屈でいえば相当通るんですが、リードしてる立場からこれでやめ。

流局で親番が落ちます。

この局全くしっくりきませんでした。

次局4巡目に貝原さんからリーチ飛んできて何もできず10002000つもられ。
うーん。。。

これで現状貝原さんとの差は34に。
約半分詰められたことになります

3回戦 南1局0本場

そしてこの手。
2sが3枚5sが1枚見えてます。

親の現物ということもありダマにする人もいそうですが、これはリーチ
これをダマで上がったところで決定打にはなりません

リスクもありますが有利な立場なので早め早めにちゃんとリスクを追わないといけない場面です。

トーナメントとはいえ1人突き抜けていて自分がターゲットなのでより積極的にならざるを得ないです。

山にはいましたが流局。

3回戦 南1局1本場

親の貝原さんが中ポンして筒子ホンイツかなと思っているところに9sポン出し2p。

トイトイか単純な早い手か。
ちょっとよくわからないところにこの手形。

選択肢はメンツ手は遠いので単純にタンヤオチートイのイーシャンテンに取る348m5p。ここは8mを選択。


次順聴牌。
仕掛けている貝原さんは1pを手出し。
普通のメンツ手だったら5m5sといった牌を良型変化で残してそうなので、なんらかの手役が絡んでいそうです。

第1感はトイトイへ移行。
他には浮かせてたドラにくっついてターツができたとかですね。
なのでまだ聴牌してないケースが多い+5p所持の可能性ありなので先に5p打って3m単騎。

結果は横移動。
この日2回目の四暗刻かと思いました。

3回戦 南2局1本場

前局は2600オールツモられ。
2巡目にこの聴牌を果たしますがダマを選択。
筒子索子にくっついたら聴牌外し。
5p6p引きはリーチしそうです。


親の4s対子落とし。
筒子に向かった場合以外はかなり速そうでこの聴牌。
先ほどよりは待ちがよさそうですが、まだ点差的にも手牌的にも焦るような局面ではありません
ダマ継続。


やはり飛んできました親リーチ。
七対子は否定されてるので北くらい切ります。

僥倖の8mツモ。
前回の決勝でも8mには助けられたなぁとか思ってました。


3回戦 南3局0本場

頑張って浮くぞ~とか思ってたら速攻でジーニアスリーチ。
またかよ。と思いながら降ります。

なんか降りてたらそこそこの手形になっちゃいました
現物は5mのみ。3色の可能性もあります。
ドラの4m引きは流石に勝負手になります。
ここは2s。47s46m引きは勝負します

テンパっちゃった。
ここで58pとか通ってたら迂回したかもしれませんが、これは勝負手。
7m切りリーチを選択しますが6400放銃。
いてぇ。

3回戦 南4局0本場

オーラスこの手牌。
満貫あれば浮きに回れます。
でも1300以上放銃するとラスになります。
浮きも見つつ安全度も確保したいところ。

上家が2副露しますが。ここはチーして清一色へ。

ハネマンイーシャンテンになったところで1300放銃。
痛いけどやむなし。ラスでこの半荘を終えます。

4回戦 東1局0本場

最終戦スタート時の点棒状況がこちら。

橋本+54.2
村上+3.4
別府-25.9
貝原-31.7

30pほどの差になってしまいました。
8000直撃とかで簡単に変わってしまいますが、浮いてしまえばほぼ通過
橋本さんが上家なのでうまく使いたいところ。

4回戦 東2局0本場

ノーテン流局2回→満貫ツモられて東2局。
この点棒状況でツモ切りした8pで7700を放銃します。
飛び膝蹴りでも食らった気持ち

4回戦 東2局1本場

これで立場逆転。
15pほどビハインドになりました。
とはいえ切り替えてこの15pを詰めていくしかないです。

4回戦 東3局3本場

なんやかんやあって特に状況は変わらないまま東3局。
何度目かのジーニアスリーチが飛んできてこの手牌。
678のイーシャンテンではありますが、678になるのは高め、高めと引いてきた時だけです。

そんな状況で、貝原さんの1人浮きを防ぐためにもツモってくれていいくらいの別府さんのリーチにドラと両無筋の6pプッシュは厳しい
4mを選択。
結果は流局。

4回戦 南1局0本場

南を暗槓した親の別府さんから早々にリーチ飛んできてこの手牌。
安牌は1枚もありません
ツモられた時点で3900オール以上が確定しています。
そのためここはある程度前に出ないと厳しいです。
とはいえロンといわれると6800以上です。
どうすんねん。

七対子イーシャンテンですが七対子の聴牌の価値とあがり率があまりにも低すぎます。ホンイツになれば戦えるので9sの対子落としを選択。
結果は4000オールツモられ。

4回戦 南2局1本場

別府さんが吹き上がりこの状況。
現在28pほどビハインドです。
別府貝原を沈めるのは難しいので、イメージは残り2局で橋本さんをまくってさらに素点で1万点詰める感じです。

4着→3着の4p
15000点差をまくるので15p
さらに10p詰める感じです。

そしてこの聴牌。
ここでリーチ打ってよかった気がします
下家が国士なので残り1枚の9mは持ってそう。
実質ドラの5pのみみたいな感じですが、ここから三暗刻、四暗刻を見ても下家が国士なので親のあがり率が相当あがっちゃう。

7sで外したけどうーん。

4回戦 南3局0本場

なんやかんやあってラス前この手牌。
貝原さんが発ポン、2sを13でチー、中ポン。
明確に索子をやってます。
この時点で別府さんとの差が27.5p

6pの場況は絶好です

ツモった時のことを考えると、20003900で素点だけで9.9p縮まります。
オーラスの親番4000オールをツモると2着に浮上し、素点で16p縮まります。
なので、この手をリーチしてツモれば、オーラス満ツモで2.4p別府さんの上に行くことができます

仮に5pで聴牌を外して純チャンを狙っても、89p89sの場況がそんなに良くないです。
そして5200を貝原さんから直撃しても、貝原さんの条件が厳しくなるため、オーラスの自分の連荘率が上がります。

なのでリーチを選択。
ツモレジ。

4回戦 南4局0本場


オーラスドラドラの両面リーチを打ちますが終盤にこの4mをプッシュされて現物の6sを橋本さんが刺してゲームセット。
これはナイスプッシュでしたね。

そんな感じでベスト16敗退でした。
悲しいです。

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