【第0200稿】麻雀をもっと難しくする企画案。あるいは鷲巣麻雀に憧れて。
皆さん麻雀のルールはご存知でしょうか。
まぁ、麻雀というキーワードでこの記事を読んでいる人はおそらく麻雀のルールくらい存じておりますよ、符計算は苦手だけど…。という人も少なくないと思います。
が。
あなたが知っているそのルール、本当にきちんとしたルールですか?
麻雀はもちろん中国から入ってきた遊戯ですが、不思議と地域性が良く出る遊びでもあります。例えば北海道では、半荘を「東南戦(トンナンセン)」ではなく「東北戦(トンペーセン)」で戦います。昔ながらのおもちゃ屋に行けば、東北の起家マークも売ってます。ちなみに、うちにもあります。
まぁ、これは地域性の一例ですが…
そもそも、プロの団体がそれぞれで行っている大会自体、ルールがバラバラじゃないですか。25000点が原点だったり30000点が原点だったり、ウマがあったりなかったり、オカがトップ総取りだったり1着2着だったり、喰いタンありなし、ツモピンフありなし、立直後流局で親流れだったり連荘だったり、流し満貫が無かったり、十三不塔が無かったり、大車輪が無かったり、国士無双十三面待ちがダブル役満にならなかったり…例をあげれば枚挙にいとまがありません。
そのため、各競技団体あるいは大会単位できっちりとしたレギュレーションがあるのですが、ここ最近はMリーグという公式のプロリーグが誕生したため、そのルールに合わせるという形式も増えているようで。
もうね、それだけで充分大変なんですよ。
さらに雀荘に行けば、その店独自のルールがあったりもします。そもそも赤牌が最たる例で、面前で赤牌を持っていると、上がった時にチップ1枚になる、なんて雀荘は多いと思います。Mリーグの場合は単なるドラ扱いですが、雀荘側から、つまりプロ団体側ではなく一般の麻雀プレイヤー側から持ち込まれたルールだと思います。それほど、赤牌は一般的に普及したというわけですね。
余談ですが…昔(20年ほど前)、千葉の某所にある雀荘に通っていたのですが、そこで「立直・自摸・嶺上開花・四暗刻・赤赤・裏3」を上がったことがありまして。役満ご祝儀でチップ10枚オール、赤と裏で5枚オール、都合15枚オール(計チップ45枚)を頂きました。
まぁ昔の話なのであれですが、チップ1枚5000ペリカくらいでしたので、22万ペリカくらいの稼ぎになったんですね。ただ、その後本気を出して来たおっさん3人に囲まれ、「兄ちゃん、景気ええのぅ。あと4回くらい打ってけや、な?」的なことを言われ、ケツの毛までむしられました。
社会勉強ですね。
それはさておき。
他にも独自のルールとして、昔の片山まさゆき漫画に描かれていた「アリス」や、麻雀のテレビ対局をメジャーにした、われ目DEポンの「割れ目」、特殊ルールの鬼才、福本伸行が考案した(とされる)「鷲巣麻雀(透明牌)」や「闇麻(ヤミマ)」、すでに麻雀ではなくなっている「十七歩」、MONDO式麻雀で行われている特殊ルール「MONDOリーチ棒(点数2倍)」「MONDOバリア(ロン出来ない)」「種別オールマイティ(白ポッチの種別版)」など…通常のルールに特殊なルールを加えることで、より複雑にして楽しもうというものがありますね。
さて。
前置きが長くなってしまいましたが、要するに何が言いたいのかと言うと、
俺も鷲巣麻雀みたいな面白いルールを考えたい
ということです。ただ、いざ考えてみるとあんな突飛な発想はなかなか難しく、強いて言うならMONDO式麻雀の特殊ルールに加わるようなものがいくつか思いついた程度でした。面白ければどこかで採用して、実際に試して打ってみて欲しいと思いますので、ちょっと紹介していきますね。
<メンツオープン麻雀>
イメージ着想はトランプのババ抜き。配られたカードの中で、同じ数字のカードが2枚あれば、それをセットで捨てることが出来るというもの。そこから転じて、
「配牌で配られた手牌でメンツが出来上がっているものがあれば、自分のツモ順の時(ツモって来た時)に『オープン』と言って、そのメンツをオープンしなければならない。」
「1メンツオープンするごとに1翻UPする(ドラと同じで役ではない)」
「オープンするパターンが複数ある場合(12333など)、好きな形でオープンしてよい(複合してオープン出来ない)→123でオープン、または333でオープン」
「オープンしたメンツはそのまま面前として扱われる(手役にもなる)」
「自分がツモ番の時、ツモって来た牌または手牌の牌とオープンした牌を交換することが出来る。『チェンジ』の発声で交換が可能。チェンジした牌は必ず捨牌にする。ただし1局1回まで。立直後は不可。オープンしたメンツがメンツではなくなる形でのチェンジは出来ない。(オープンが123で、1を4とチェンジはOKだが、1と5はチェンジ出来ない)。また、「345」を「34赤5」にチェンジするのもOK」
チェンジの牌が他者の上がり牌だった場合、槍槓と同じ扱いでロンあがりが出来る。これを「チェンロン」という。
というルール。
オープン麻雀の利点は、「幸せの形」と称される「両面待ち」よりも、役が固定できる「カンチャン待ち」の方が手役になるため、速度優先か手役優先かで手牌の形を考えなければならない。
例)配牌と第一ツモがこうならば…
こうやって晒す。もちろん伏せ牌は一度見せてから。
面前だと分かるように伏せているだけ。
さて、このルールだと…何を切る?素直に一萬でもいいけど、ここで心配したいのは6索を引いて来た時。晒さなければならないので、先に6索を切って三色に備えるか、それともスピード重視で一萬か東か…。
でも2索を先に引いてきたら、4索を引くと234で晒さなければならないので三色目はほぼ消える。
って感じで悩んで欲しいのですよ。
ただ、今思ったけどこの麻雀、聴牌した時点で手牌は必ず1枚か4枚になるんじゃないかと…。1枚も晒さないで上がれるのは七対子と国士無双しかないし、3面待ちが作れないwwあと配牌以外暗槓が出来ないので、三槓子と四槓子は絶対に無いことになりますねぇ…。そして上がり役ってほぼ立直のみ(3つ晒して満貫)にしかならないかもしれない…。
そして、こんな配牌だった時のガッカリ感たるやもう。
伍萬を切ってダブリーに行くか、役無しのダマで聴牌だけしておいて、
1筒引いたらチェンジして4筒でリーチだよね。
リーチ(1)・チャンタ(2)・一盃口(1)・オープン(3)
あれ?
ダブリー(2)・一盃口(1)・オープン(3)
裏を気にしなければどっちも跳満か。じゃあダブリーでもいいのかもしれない…わけわかんなくなってきたぞ?
むしろ明らかにチャンタ系が狙えるため、4筒単騎で狙い撃ちというのもあるかもしれない。七対子の戦略も、暗刻になったらその時点で七対子が出来なくなるので捨牌に1枚ないし2枚ある牌じゃないと手元に残せないとか、国士無双の場合、頭が暗刻になったら最悪なので、基本振聴になっても十三面狙いにしないと上がれない。もう役として無理かなぁ。
考えれば考えるほど、色んな穴が見つかりますね。やっぱり特殊ルールを考えるのは難しい。福本先生ってホント頭いいんだなぁと感心しちゃうね。
で。
こういうのって考えている時間が一番面白くて、実際にやってみると案外期待外れだったりするわけです。