【第0607稿】Mリーグ関係者がいかに難しいことをやろうとしているかが良く分かった日
全ての話に先んじて、これだけは言っておかなければならない。
瀬戸熊直樹プロ、麻雀最強戦2022優勝おめでとうございます!
いや、もうね。ここ数年最強戦を見続けて来た麻雀ファンなら誰もが思ったと思う。「いけ!ツモれ!!よっしゃイーソー!!!!」って。
そんで思うんだ。「ん?瀬戸熊プロがイーソー??あ!!」
まぁ、冗談はこれくらいにしておいてさ。
とにかく、麻雀ファンとして、雷電ファンとして、瀬戸熊プロのファンとして…観ていてこれほど興奮した麻雀は無かったね。去年の最強戦2021で見せたオーラス大逆転の倍満もすごかったけど、今年のオーラス全員ノーテンに至るまでの経緯を見ていると、やっぱ今年の方が泣けてくる。多分、この全員ノーテンが「すごい」とか「面白い」って思える人は、麻雀を深く愛している人たちだろうなぁ、って思う。
こういう感想ってのは多分もっと文才があって麻雀に詳しくて、多井プロと瀬戸熊プロの関係性を良く知っている人が書くんだろうから俺はこの辺で止めておくけれど。
この感動を誰かに伝えたい!!
ってみんな思ったと思うんだよね。
でも…さ。
そもそも普段からMリーグや最強戦を観ているような麻雀好きの人たちは、この試合を観ていないはずがないんだよ。仕事の都合とかでズレて観るなんてこともあるだろうけれど、abemaで放送してくれているんだから観る機会はいくらでもある。
問題は、それなりに麻雀を知っていて、よく一緒に打つけれど他人が打つ麻雀にさほど興味を示さない友人たちなんだ。
最強戦ファイナルの直前に、毎年年始になると一緒に麻雀を打つ友人のLINEグループに「来年の年始も打つよね?」という確認メッセージが届いたので、「オレはやりたいけどみんなどう?」「オレは大丈夫」「オレも平気」みたいな感じで、毎年恒例の麻雀大会を来春も行うことが決定したそのタイミングで「そういやabemaで麻雀最強戦やるよ。まさに今日と明日」とメッセージを送ったけれど、誰からも「観る」も「観た」も返事が無いまま。
え…高校生の頃から40代になるまでずっと一緒に麻雀を打ち続けて来た友人たちですら、「テレビで観るほど麻雀好きというわけでは…」の部類に入っちゃうの…?
ちょっとショックだったよ。
今思うと。今年の秋くらいにいつものメンバーで打った時、東1局から親で跳満をツモ上がりしたんだけど、その時「ツモ。6000オール」って言ったらみんなポカンとしてたんだよね。
「ん?ああ、『リーチ・ツモ・メンホン・赤1・裏1』で跳満。」
って言い直したら、皆「跳満もあんのかよー」「しょっぱなからキツイわー」みたいな反応になったんだけど。
ほら、競技麻雀って役の申告しないじゃん?なので、つい「6000オール」だけしか言わなかったんだけど、どうやらそれがダメみたいで。全然通じなかった。
そこで思ったんだ。
こいつら全然テレビ対局見てねぇんだな…。
そんな友人たちに、今回俺が最強戦を観て得ることが出来た感動と興奮をどうやったら伝えられるんだろう?って考えた時、
何のやりようもない
ってことに気付いたんだよね。
「観てね」しか言えない。
それって、Mリーグという機構(だけじゃなく、おそらく麻雀番組全般や麻雀プロのほとんど)が掲げる「麻雀人口を増やそう」という大きな目標が、いかに難しいかって話になると思うんだ。
麻雀プロの皆さんは、麻雀のすそ野を広げようと日々活動を続けていると思うけれど、そもそも「麻雀は打つし好きだけどプロ雀士には興味が無い」って人たちを振り向かせるに至っていないんじゃないか、って思う。
いや、俺が知らないだけで麻雀人口は着実に増えていっているとは思うんだけど、少なくとも俺の周りの人間は、麻雀プロに興味を示していないまま。
てか考えてみたら、俺自身プロのツイッターなどはフォローしているしちょくちょくコメントして反応をもらって喜んだりはしているけれど、会ったことのある(あるいは打ったことのある)プロは多分片手で収まるくらいしかいない。
あれ…?
俺、本当に麻雀好きって名乗っていいのか?
最強戦を観て「感動した!」と言っていいのか?
俺ですらそんな不安に駆られるくらいなんだから、プロの皆さんが日々頑張っているであろう麻雀布教活動って、もっともっと厳しくて苦しいんじゃないかなって思うわけだ。
そう考えると、Mリーグってすごくね?
Mリーガーってすごくね?
こんな難しくて苦しいことを、いやそりゃ生活の為ってのもあるんだろうけれど、みんなで頑張ってやっているっていうんだから頭が下がるよ。
2023年の目標が決まった。
札幌の雀荘にゲストで呼ばれるMリーガーと一度は麻雀を打つ!
そのために雀荘にちょくちょく顔を出してみる!
そしてプロのすごさを友人たちに伝えて一緒に雀荘に行く!
てかその前に、札幌にいるプロと打たなきゃな。
麻雀格闘倶楽部くらいから始めた方がいいのかな…。
今年はきたたん&りなたん推しで打ってたけど一度も同卓出来なかったんだよな…。
※きたたん→喜多清貴プロ こう呼ぶの俺だけだけど。
※りなたん→安藤りなプロ こっちは定着している。
そんなこんなで麻雀最強戦2022。超面白かった。
個人的には、南1局で瀬戸熊プロの立直を止めた前原雄大プロの6索ツモに痺れた。なにそれスゲェな。
他にも見所はたくさんあるので、まだ観ていない人はファイナルステージの予選から2日かけてじっくり見て欲しい。痺れる要素しかない。