【第0313稿】また一方的な袋叩きが始まる予感がするので事前に思うことを言う
三重県の県議が、自身のツイッターやブログなどで述べた意見に対し、あるLGBTの男性カップルが噛みついた様子。
ニュース記事の文面を見る限り、
「また政治家が余計なことを言ったんですか」
という感じに聞こえるが。何となく気になったので、色々と調べてみた。そうすると、このニュース記事だけでは分からないことが分かって来たので、
「おいおまいら、マスコミが取捨選択した情報だけで判断するなよ?」
という警告も兼ねて、調査結果と私的な意見を述べさせて頂く。
あ、一応。ブログを見る限り、この県議は「文章の一部を切り抜く」と言った行為を禁止すると書いてあるので、リンクを載せますよ。
公式ブログの「公開質問状に対する回答」
公開質問状に対するレスポンス
ついでに公式サイト
えー、一応この記事を書くにあたり、全文しっかり読み込みましたよ。
多分こういう流れでしょう。
1.県議がLGBTに対する何らかの意見をツイートした(削除済み?)
2.それを見たLGBTの男性2名が抗議のため公開質問状を送付
3.それを受けた県議が全文(住所含む)を公開しつつ回答
4.住所掲載を撤回するよう男性2名が抗議
5.県議、反発し、そのやり取りも公開
6.マスコミがかぎつけ、「住所を載せたこと」のみを記事にした
7.県議、上に怒られた(迷惑をかけた)ので住所が載った画像は削除
8.ついでに公式HPからブログへのリンクも削除
これさぁ。
ぶっちゃけ、LGBTに関する部分はどうでもいいというか、まぁ話の根幹ではあるものの、意見の相違なので第三者が口を挟むべきじゃないことだというのは良くわかる。LGBTに理解がある人は男性カップル側の意見に、理解が無いあるいは理解はあっても法的にどうにかしなければいけないものだと思っていない人は県議側の意見になっちゃうものだよ。
権利を主張するならば、その権利で得られた責任は全うしろ
なんて意見、至極正しいと思うぜ?「給料上げろ!」って言っておきながら、給料が上がって仕事が増えたら「こんなに仕事出来るか!」って怒る、みたいなものだもの。増えた給料分は働けよ、ってことだろ?その通りだよ。
ただ、それを外部から見た人たちは、それが「働きすぎ」なのか「もらいすぎ」なのかは分からないし分かりにくい。政治家の給料が高いと言っている人達は、政治家がどれだけ苦労しているかを知らないから。
自分が政治家になった途端給料が下がってみ?絶対文句言うぞ。
とはいえ、法に触れるようなことをしておいて退職金を満額もらう政治家もどうかと思うがね。
それはさておき。
なので、権利だの責任だのという話については俺は触れん。得られる権利がどういうもので、与えられる責任はどういうものかというのは、現状の解釈では正確に判断しかねる。
おそらくこれはマスコミも同じだろうね。だから傍観の一手。それでもネタにしたかったので、「同性カップル住所を県議が無断掲載」と書かざるを得なかったのだろう。
だってそうじゃないと別に同姓であることを主張する必要がないもん。
「公開質問状を送って来た男性の住所を県議が無断掲載」
あるいは
「公開質問状の住所を無断掲載」
でいいじゃん。どこに「同性カップル住所」の要素が必要なんだ?
ホントここだけ見ると「何やってんの?県議」って思うけど…。
最初にケンカを売って来たのって男性カップルの方なんだよね。
「お前んところに質問送るけど、質問の内容は全部俺らSNSでアップするからな。マスコミにも同じ文章送り付けてやるから覚悟しとけよ」
という宣言があり(言葉遣いはもちろんこうじゃないが)、それを受けて県議は「じゃあこっちも全部アップするぞ」と受けて立った結果が住所の公開であり、確かに俺も同じ立場であれば、「先に言ってきたのはそっちやろがい!」って言いたくなる。
ただ、それを差し引いても「住所を公開する」ということについては、どこをどうひっくり返しても正義にはなりえない。晒してどうするんだよそれ。何の意味もないどころか、一度ネットに晒してしまった住所は二度と消せないぜ?そして晒した人本人は消えていくんだぜ…。
怖い世の中だぜ…。
ぶっちゃけ、こういうやり取りってさ。先にうかつな発言をしたのが県議だったとしても、そこに噛みついてしまった男性2名が公開質問状なんてものを送り付けた時点で、送り付けた方が負けるのは目に見えているんだよね。
だって送り付けた、という表現もそうだけど、「怒り心頭でやったこと」じゃん?冷静になって考えてみれば、たかが(というと語弊があるかもしれないが)県議会議員の言葉1つでどうにかなるわけでもないし、どうしても我慢が出来ないようなことを言われたのであれば、本人だけにクレームを入れて発言を撤回させるよう申請すればいいところを、わざわざ公開質問状なんて形でやっちゃったもんだから、しっぺ返しを食らったという感じでしょ。
まぁ、それを差し引いても住所の公開はダメだけど。
でもそれくらい徹底抗戦しないと、県議のアイデンティティというものが一方的に壊されていくばかりで、弁解の余地もなく県議として死んでいくだけ、になっちゃうと考えたんだろうな。
どっちもどっち、という言葉で切り捨てるわけにもいかないけど、お互いがお互いの意見も尊重して、「ごめんね」と言えれば解決した話なのに。マスコミに見つかった時点で、県議も男性側もぜーんぶ搾り取られて、カッスカスにされて捨てられるんだぜ。
頑張れ県議。頑張れ男性カップル。
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