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【第0733稿】睡眠時無呼吸症候群にお悩みの方はぜひご一読ください
睡眠時無呼吸症候群とは。
簡単に言えば、寝ている時に呼吸が止まるという症状。
寝ている本人は自覚しづらくつい放っておきがちな症状ですが、実は結構、いやかなりヤバいです。今回はそのヤバさがどういうものか、そして実際に対策をするとどうなるかを記載しますので、ご参考までにどうぞ。
まず、結論から言います。
家族に「いびき」や「無呼吸」を指摘されている人は、すぐに対策を行うべきです。まずは病院(スリープ外来)に行って検査することをお勧めします。
といっても、自覚症状が無いのでなかなか重い腰が上がらない、という方も多いと思います。私もそうでした。それこそ家族に何百回と言われ、今回たまたま仕事が無くなったので次の仕事を探すまでに時間があるからちょっと試してみるか、くらいのつもりで検査を受けました。
ちなみに、検査は1日の入院で終わります。(睡眠時無呼吸症候群なら)保険も適用されるので、入院保険に入っていれば保険金が下ります。症状が出ている人は申し込みを忘れないようご注意ください。
※私の場合、入院費は約3.5万、保険金で2.4万円戻ってきました。なので費用は実質1万円ちょっとです。ただし、保険金の申し込みには専用の診断書が必要になる場合があります。診断書は病院によりますが、私の場合は5,500円でした(入院費に含まれています)。
検査の流れですが、まず病院に行くと個室に通されます。
私は15時頃に入院しました。
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そりゃいびきがうるさい人の検査ですから個室だろうなとは思っていましたが、まさかのシャワー付き。ほぼビジネスホテルと変わりません。
1泊2食で3.5万円、金額だけ見れば高級旅館な雰囲気すら感じますが、そこは病院ですから…。で、食事は…
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圧倒的におかずが少ない・・・っ!!
あのね、今日び某牛丼チェーン店の300円朝食ですらもっといいおかずが出るよ。なにこの味気のないサンマとかサバとか。びっくりするわ。朝食なんて一汁三菜にすらなってない。副菜出し忘れてない?そのくせごはんは200gあるんだぜ?どうしろと…。
なので、病院の食事には期待しない方がいいでしょう。
18時に夕食を食べ、21時頃に検査装置を体に取り付けます。
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1時間くらいかけて顔やら体やらにいろんな装置を取り付けられます。この時、体や髪の毛にジェルみたいなものをたくさん塗り付けられるのでご注意を。だから「シャワー」が部屋についているんですね。
そういえば入院前、医者に「皆さんシャワーして帰られますのでタオル等の準備を」と言われたのはこのためでした。皆さんも入院の際はタオルを忘れずに。ちなみにこの病院は、タオルの貸し出しは有料。なので自前で用意しましたが、なんなら食事も有料。そしてびっくりすることに箸なし。それも自前で用意しろと。
最近の病院は何でもかんでも有料なんですね。
何が必要かはちゃんと事前に確認しておきましょう。
そして22時に消灯。就寝。
途中、寝相の悪さで医者が3回ほど「装置が外れたので付け直します」と部屋にやってきて、眠い目をこすりながら付け直しを受けました。ぐっすり寝たとはとても言えませんでしたが、まぁ検査をするだけのデータは取れたっぽいので良しとしましょう。医者が言うには「3回も外れた人は初めてだ」そうで。いや、うん、はい。そうですかとしか言いようがありませんが。
そして翌日、質素な朝食を食べ、シャワーを浴びて即退院。検査の結果は1週間ほどで出るとのことで、次回を予約してそそくさと病院を後にしました。
そして再び病院へ。まずは検査の結果を聞かされました。
そりゃーもうびっくりしました。
検査の結果、私は重度の症状が出ており、医者には「ここ数年で随一のひどさ」と言われました。いや、もちろんその医者も「危機感を煽るため」に言ったのかもしれませんが、検査数値がそのひどさを物語っていました。
通常、一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の呼吸停止が30回以上、または1時間あたり5回以上あれば睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
それが、私の場合
1時間あたり57回、呼吸が止まっている
ということでした。
・・・・・・。マジで?
1時間で57回呼吸が止まっているって、ほぼ毎分じゃん。
記録を見ると、最長の無呼吸時間が68秒だったそうで、そんなのが1時間続いたと計算すると…俺どこで呼吸してんだ?
と、聞くだけで恐ろしさが垣間見えます。
こういう恐ろしさは実際に数値で表されないと気付きにくいものですが、それにしても1時間で57回とか…どうやって酸素を取り込んでいるのか不思議になりますよね。
実際、検査では「血中酸素飽和濃度」も分かります。覚えていますか?血中酸素飽和濃度。そう、コロナの時に「この数値が95%を下回ると気を付けてください」とか「90%を下回ったら即入院」とか言われていたあれです。記憶している限りでは、「80%以下だとほぼ死ぬ」みたいなことを言われていたような気がします。
そんな「血中酸素飽和濃度」ですが、私の睡眠時の平均数値は
88.3%
一番低い数字だと
68.8%
まで下がっていたそうです。それが毎分です。
ほぼ死ぬどころか確実に死ぬじゃん。
そりゃ医者もびっくりしますよ。そんな状態が毎分続いているわけですから、「ここ数年で随一のひどさ」と言われるわけですね。
そこからはとんとん拍子で話が進みます。事前に電話で「もし症状が出ていたらCPAPをやりますか?」と聞かれていたので「はいお願いします」と答えておいたため、診断結果を聞いた直後に後ろからCPAPの営業マンが登場。
さて、ここでCPAPという言葉が出たので、簡単に説明を。
CPAPとは、機械で圧力をかけた空気を鼻から気道(空気の通り道)に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止する治療法です。あるいはその装置のことを指したりしますね。
実際はこんな装置です。
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詳しくはググってください。実際、私がこの装置を取り付けるとこうです。
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ホースは外していますが、寝るときは大体こんな感じの装置を顔に取り付けます。
で、このCPAP。使ってみればわかりますが、結構な量の空気が鼻に入ってきます。具体的に何かで例えるのは難しいですが、全力で息を吹きかける風量の2倍くらいの勢いがあります。
これが、不思議なことに「吸う時にだけその空気が来る」感じなんですね。もちろん鼻に装置をつけるので必然的に鼻呼吸になるのですが、吸うと風が鼻に入り、吐くと風が止まる感じです。
ちなみに私は鼻炎持ちなので、鼻呼吸が難しいのでは?という心配がありましたが、それを医者に伝えると鼻づまり防止の薬を処方されました。薬局で薬剤師が「外科なのに鼻炎の薬ですか・・・?」と訝しんでおりましたw
というか、スリープ外来って外科担当なんですね。それもびっくり。
※私が通院した病院だけかもしれませんけどね。
実際装置を付けて鼻呼吸すると、多少詰まっていても強引に空気が入ってくる感じがするので、そんなに苦痛ではありません。ただ、口呼吸をするために口を開けると、空気が止まらずものすごい勢いで鼻から口に抜けていく感じになります。
子供の頃、風船を膨らませてそのまま萎ませる際、風船を加えたままにすると口から空気が入ってきて鼻に抜けていく、というのをやったことありませんか?その逆で、鼻から口に抜けていく感じです。
やったことない?ないかー。
というわけで。
呼吸に不安を覚えつつもCPAPを装着して就寝。
翌朝。
何これめっちゃスゴイ。
あのね。
まず、私は今まで「90分か180分でほぼ確実に目が覚める」人だったんです。いわゆるレム睡眠、ノンレム睡眠のちょうど谷間にあたる部分で、一番目が覚めやすいタイミングで目が覚めていたのですが、CPAPを使うことで4時間以上ぶっ通しで寝られたんです。
そして、いつもトイレに行きたくなる夢を見て起きるくらい、寝起きにはトイレに行きたくなるのですが、それが全然トイレも平気。夢も見ていたかどうか覚えていないくらいぐっすり。
よく、「昨日16時間も寝ちゃった」とか言う人がいますよね。「トイレは?お前どんな体してんの!?」って思っていましたが、むしろ逆でした。おそらく正しい睡眠をしていると、体が水分の分解を止めて尿が出にくくなるんでしょうね。私の体の方が異常でしたw
さらに寝相。毎日「ふとんがふっとんだ」状態だったのに、ふとんがふっとんでいない!正直これが一番驚愕でした。寝相が良くなっている!!
そして大本命のいびきと無呼吸。
実は私、いびきだけでなく寝ている間に相当うなされているらしく、それを心配した家族が通院を勧めてきたくらいだったのですが、翌朝話を聞くと
死んでんじゃねぇか?ってくらい静か
だったらしいです。寝言も寝相もいびきもうなされ声も全部解消しました。
CPAPスゲェ…
寝起きに息苦しさを感じることもなく、きちんと鼻呼吸で寝られているようでした。
要するに、睡眠時無呼吸症候群の症状が出ている場合、
寝ている→呼吸が止まる→息苦しい→体が動く→声が出る
ということらしく、全部一気に解消されたという結果にかなり驚いています。家族も「もっと早くに通院していれば良かったね!(怒)」と怒るくらいの改善でした。今怒られてもさぁ…。
口呼吸から鼻呼吸に代わることで、寝起きの口腔内の渇きやネチャネチャ感も無くなりました。強いて言うなら、若干鼻の奥が痛い(乾く)という感覚がデメリットでしょうか。あと「バンドで寝起きの髪型が崩れる(ぺったんこ)」くらいです。そんなものはセットしなおせばいいだけですね。
我が家には犬がいるのですが、そのお犬様が夜に私のいびき、うなされ声で起きて吠えていたらしく、それが無くなって家族も落ち着いて寝られる、と言っており、正直良いことしかありません。
今のところ、日中の睡魔はまだ少しありますが、気持ち的には前より眠気は減っている…ような気もする…くらいです。まだCPAPを始めて数日なので、もう少し様子を見てみるしかないですが、座り仕事で居眠りをする、なんてことが無くなればそれも良いことですよね。
再び結論。
CPAPマジスゲェ。
機械によっては持ち運び用の簡易版にも対応しているとのことで旅行先にも持っていくことが出来ます。寝言もうなされも解消されるので、これでカプセルホテルにも泊まれます。正直これが一番うれしい。
昔漫画喫茶でウトウトしていると、店員に
「お客様、あの、いびきがうるさいとクレームが入っておりまして…」
と言われたり、自動車の中で仮眠を取っていると
「こんこん、大丈夫ですか!?大丈夫ですか!?」
とうなされ声を心配されたりというのがありましたが、CPAPがあればもう大丈夫。
欠点がもう1つあるとするなら、「電源の確保が必要」ってことくらいでしょう。こればかりは仕方ないですが、消費電力とアンペアを調べて、1日耐え得るポータブル電源を買っておけばキャンプにだって行けるぜ!!
AC出力付きのモバイルバッテリーでもイケるかな…調べよっと。
というわけで、まとめ。
<CPAPを使うとこうなる>
無呼吸状態が解消される→酸素が脳に届く→危険な状態解消
いびきが出なくなる・うなされなくなる・寝相が良くなる
睡眠不足が解消される→日中の眠気も減る→職場で怒られない
髪型が若干ワイルドになる
もし、家族や周りの人達に「いびきがうるさい」とか「無呼吸になっている」とか言われている人は、あるいは寝相が悪いとか日中の眠気がひどいという人は、まず検査を受けることをお勧めします。ホントに。
そんでみんなCPAP仲間になろう!
月額5千円くらいかかるけど、もう全然払う!
なんなら装置丸ごと買い上げたい!って気になりますよw
長文乱文失礼しました。後で見直して文面を直すかもしれません。
どうか皆さんにCPAPの良さ、スゴさが伝わりますように。
あと病院はマジで飯マズですね。
あの写真、1食350円くらいだそうです。