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【NY展示会レポ】SHOPPE OBJECTテキスタイルリサーチ!
こんにちは。
テキスタイルブランドPARANOMAD(パラノマド)の原田美帆です。
このnoteは京都・丹後の小さなファクトリーブランドが挑戦するNYマーケット開拓の航海日記です。コネクションもノウハウもゼロスタート!ドキドキハラハラしながら見守ってくださいね。(経験、知見、アドバイスをお持ちの方、コメントやDMを頂けますと励みになります!)
2本目の記事も昨日に引き続き「SHOPPE OBJECT」の大解剖です!
今日はテキスタイル関連で印象に残った出展者さんの紹介と写真をお届けします。
WALLACE SEWELL
最初に訪れたテキスタイルブースは、ロンドンをベースに活躍されるデザインスタジオWALLACE SEWELLさん。ストールやブランケットなど色彩がとてもカラフルで、日本人にはなかなかできないと感じました。リーズナブルなアイテムはレピア織機製、スコットランドの機屋さんで生産しているようでした。多重織りのアイテムがたくさん展示されていて、薄手から厚手まで製品のバリエーションが豊富です。
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ワッフル織りのブランケットの卸値は461ドル(約68,000円)でした。アメリカの展示会では、卸値は市場価格の約半分とされていますので、販売価格はおそらく140,000円ほどになります。この基本的な情報も展示会で多くの方と話すうちに学びました。
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日本では北欧暮らしの道具店さんでストールが販売されていますね。
dove and donkey
次に紹介するのは、dove and donkeyさんです。SHOPPE OBJECTのInstagramで紹介されており、とても印象に残っていました。このブランドはボストンに拠点を置き、アルゼンチンのブエノスアイレスで生産をしています。 WALLACE SEWELLさん同様、国が違うと色彩感覚がおおきく異なることがよくわかります。価格帯もリーズナブルで、目に飛び込む鮮やかな色彩のインパクトと相まって、オンラインでも人気が高そうと感じました。アテンドのお姉さんが大阪人の会話のテンションで楽しかったです!「え~日本から来たん?バイヤーじゃなくても大丈夫よ。見てって見てって~」的な。
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THE HOUSE OF LYRIA
最後に紹介するのは、イタリアのTHE HOUSE OF LYRIAさんです。SHOPPE OBJECTでは主にクッションカバーなどのインテリア製品を展示していましたが、調べてみると日本ではベイクルーズからストールなどを販売されています。量産品から工芸に近い製品まで幅広く手がけているようですね。
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特に印象的だったのが、現代技術を駆使して古物の風合いや手作業に見える製品を作り出していた点です。例えばアンティークのように見える生地も、インクジェットでプリントした後に加工を加えて擦り切れたような風合いを出していたり。それぞれの生地が昔から使われていたかのような存在感を持ちつつ、現代の最新の技術で作られているのが面白かったです。特に印象に残ったのは、ふにゃふにゃの太い糸を織り込んだクッションカバー。
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布の端をほつれさせた縫製で独特の存在感でした。これの卸値は1,000ドルを超えており、日本の“BORO-ボロ-”にもアートピースにも通じるようなプレゼンテーションは、なんだかヘンテコな生地を作ろうとしてしまいがちな私にとって大きな希望に写りました。「ボロボロの希望」です(笑)。ここにも見た目以上の技術と工夫が詰まっていると感じました。
おわりに
海外、都市、展示会へ行くといかに自分が何も知らないか思い知らされます。そのガツンとした衝撃がたまらなく好きだったりもします。
まだまだたくさんのテキスタイルブランドを紹介したいですが、今日はこの辺で。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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PARANOMAD
原田美帆