もうライバルは動いている。2021への再始動

もうオーストラリアチームは2021年に向けて走り始めた。

2020年3月の終わり頃。オーストラリアはいち早くパラリンピックチームを東京2020オリンピックには派遣しないと決断した。それは選手の命を守ることを優先し、先を見越しての決定だった。今思えば実に選手ファーストで迅速な対応であったと思う。この時点ではまだ東京オリンピックパラリンピックの開催が議論されている最中であったのに、素晴らしい判断力である。

そして結果的に、東京オリンピックパラリンピックは2021年へと延期になった。

オリパラが延期と決まった瞬間、日本の選手は一度立ち止まった。無理もない。やるせない。本当に現実を受け入れられなかった。私も東京パラリンピックに向けて選手と歩んできた指導者として、心が空っぽになった。ましてや選手の気持ちは、、、、、、。心に大きく穴が開いたような、そんな気持ちになってはいないだろうか。

とそんな中、SNSでこの動画が流れてきた。

『Ready set Tokyo』

オーストラリアパラリンピックチームの決意を込めた動画であった。そして、最後にこうこの動画は締めくくる。

『夢は変わらない』

私はつい最近の2020年3月、オーストラリアにいた。日本選手と同じようように、東京オリンピックパラリンピックに参加しないと決まった直後、オーストラリア選手も打ちひしがれていた。彼らも夢を失ったような気持ちであったと思う。

しかし、彼らはもう2021年に向けて動き出した。ライバルは練習を再開した。家での精一杯のトレーニングを現在行っている。

彼らは気がついたのだ。結論やるしか道はない。勝ちたいならやるしかないんだ。東京パラリンピックを目指すということはそういうことなんだ、と。

日本も立ち止まっている余裕はない。そう思った瞬間であった。またみんなで再スタートを切りたいと願う。選手が本気で目標に向かって励むのでれば、指導者も同じ気持ちと覚悟でのぞむ。

多くの日本選手が再び立ち上がることを期待している。


編集長

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