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27_救急蘇生法・在宅療法継続中の傷病者の処置【救急救命士国家試験対策】


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国家試験定期試験出題内容のまとめ

【救急蘇生法・在宅療法継続中の傷病者の処置】

1. 救急蘇生法

  • 救急蘇生法: 生命の危険がある傷病者に対して行う応急処置・救命処置を指す。

  • 心肺蘇生: 胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせ。

  • 反応確認: 返答や目的のある動作がない場合「反応なし」と判断。

  • 気道確保:

    • 頸椎損傷が疑われる場合: 「下顎挙上法」。

    • 疑われない場合: 「頭部後屈あご先挙上法」。

  • 呼吸の確認: 胸腹部の動きで判断。

  • 心肺停止判断: 10秒以内に行う。

  • 胸骨圧迫: 小児では胸の厚さの1/3を圧迫し、CCFは80%以上を目標にする。

  • 人工呼吸: 1回に送気する量は「胸が上がる程度」。

  • 電気ショック後の対応: 除細動直後は「心静止」または「無脈性電気活動」であることが多い。

  • リズムチェック: 胸骨圧迫中断時に心電図波形と頸動脈の拍動を確認。

  • アドレナリン: 1回1mgを投与。

  • 小児と乳児の対応:

    • 乳児の反応確認は足底で行う。

    • 小児の呼吸停止時、人工呼吸は12〜20回/分。

2. 在宅療養と酸素療法

  • 在宅酸素療法(HOT): 慢性呼吸不全患者が対象で、SpO2を90%程度にコントロール。

  • 在宅酸素療法の適応疾患:

    • 成人: 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺結核後遺症。

    • 小児: 神経筋疾患。

  • 在宅人工呼吸療法:

    • 基礎疾患: 筋萎縮性側索硬化症、筋ジストロフィー、COPD、肺結核後遺症など。

    • 気管切開下陽圧換気: 気管切開カニューレを介して行う。

    • 非侵襲的陽圧換気: マスクを使用する。

3. その他の在宅療養法

  • 人工肛門: 直腸癌手術後に腸管を腹部に固定して作る開口部。

  • 在宅注射療法: インスリン注射では低血糖リスクに注意。



問題

  1. 救急蘇生法とは、急性の________や外傷などにより生命に危険のある傷病者に対して緊急に行われる応急手当 、応急処置 、救急治療などをいう。

  2. 心肺蘇生とは、________と人工呼吸の組み合わせをさす。

  3. 反応の確認の際、閉眼、何かしらの返答、または目的のある仕草などが認められない場合は「________」と判断する。

  4. 気道の確保は、頸椎損傷が疑われる場合は「________」、疑われない場合は「頭部後屈あご先挙上法」で行う。

  5. 呼吸の有無は、________の動きをみて判断する。

  6. 心肺停止の判断は________秒以内に行う。

  7. 呼吸停止もしくは死戦期呼吸で________の拍動が確認できなければ心停止と判断する。

  8. 1回に送気する量は、「胸が________のがわかる程度」でよい。

  9. 小児に対する胸骨圧迫の深さは胸の厚さの________である。

  10. CCFとは胸骨圧迫比率のことであり、________%以上を目標とし活動する。

  11. 胸骨圧迫交代による中断時間は________秒以内にとどめる。

  12. 電気ショックにより除細動に成功したとしても、その直後は「________」または「無脈性電気活動」であることがほとんどである。

  13. 心電図観察で________を認めた場合は、頸動脈の拍動を観察する。

  14. 胸骨圧迫を中断し心電図波形の観察を行い、必要に応じて頸動脈の拍動の観察を行うことを「________」、「効果の確認」などと呼ぶ。

  15. アドレナリンは1回________mgを投与する。

  16. 乳児に対する反応の確認は________で行う。

  17. 小児の場合、呼吸のみがない場合は人工呼吸を________~________回/分で行う。

  18. 在宅酸素療法の患者は、低流量の酸素によって SpO2 値を________%程度にコントロールされていることが多い。

  19. 在宅酸素療法(HOT)適応者の原因疾患は、成人では________や肺結核後遺症が多く、小児では________が多い。

  20. 在宅療養とは、住まいにおいて、医療や________を受けながら療養生活を送ることをいう。

  21. 慢性呼吸不全で比較的病状の安定している患者が________の適応になる。

  22. 在宅人工呼吸療法が行われる基礎疾患としては、________、筋ジストロフィーなどの神経筋疾患がある。

  23. 在宅人工呼吸療法が行われる基礎疾患としては、慢性閉塞性肺疾患や________などの呼吸器疾患がある。

  24. 在宅人工呼吸には、気管切開カニューレを介して行われる________がある。

  25. 在宅人工呼吸には、マスクを使用する________がある。

  26. 直腸癌の切除手術後など切除部口側の腸管を腹部の皮膚上に出して固定したものを、________という。

  27. 在宅注射療法のインスリン注射で効果が予想以上に発現した場合は________を発症することがある。

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解答

  1. 救急蘇生法とは、急性の疾病や外傷などにより生命に危険のある傷病者に対して緊急に行われる応急手当 、応急処置 、救急治療などをいう。

  2. 心肺蘇生とは、胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせをさす。

  3. 反応の確認の際、閉眼、何かしらの返答、または目的のある仕草などが認められない場合は「反応なし」と判断する。

  4. 気道の確保は、頸椎損傷が疑われる場合は「下顎挙上法」、疑われない場合は「頭部後屈あご先挙上法」で行う。

  5. 呼吸の有無は、胸腹部の動きをみて判断する。

  6. 心肺停止の判断は10秒以内に行う。

  7. 呼吸停止もしくは死戦期呼吸で頸動脈の拍動が確認できなければ心停止と判断する。

  8. 1回に送気する量は、「胸が上がるのがわかる程度」でよい。

  9. 小児に対する胸骨圧迫の深さは胸の厚さの1/3である。

  10. CCFとは胸骨圧迫比率のことであり、80%以上を目標とし活動する。

  11. 胸骨圧迫交代による中断時間は5秒以内にとどめる。

  12. 電気ショックにより除細動に成功したとしても、その直後は「心静止」または「無脈性電気活動」であることがほとんどである。

  13. 心電図観察でQRSを認めた場合は、頸動脈の拍動を観察する。

  14. 胸骨圧迫を中断し心電図波形の観察を行い、必要に応じて頸動脈の拍動の観察を行うことを「リズムチェック」、「効果の確認」などと呼ぶ。

  15. アドレナリンは1回1mgを投与する。

  16. 乳児に対する反応の確認は足底で行う。

  17. 小児の場合、呼吸のみがない場合は人工呼吸を1220回/分で行う。

  18. 在宅酸素療法の患者は、低流量の酸素によって SpO2 値を90%程度にコントロールされていることが多い。

  19. 在宅酸素療法(HOT)適応者の原因疾患は、成人では慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺結核後遺症が多く、小児では神経筋疾患が多い。

  20. 在宅療養とは、住まいにおいて、医療や介護を受けながら療養生活を送ることをいう。

  21. 慢性呼吸不全で比較的病状の安定している患者が在宅酸素療法の適応になる。

  22. 在宅人工呼吸療法が行われる基礎疾患としては、筋萎縮性側索硬化症、筋ジストロフィーなどの神経筋疾患がある。

  23. 在宅人工呼吸療法が行われる基礎疾患としては、慢性閉塞性肺疾患や肺結核後遺症などの呼吸器疾患がある。

  24. 在宅人工呼吸には、気管切開カニューレを介して行われる気管切開下陽圧換気がある。

  25. 在宅人工呼吸には、マスクを使用する非侵襲的陽圧換気がある。

  26. 直腸癌の切除手術後など切除部口側の腸管を腹部の皮膚上に出して固定したものを、人工肛門という。

  27. 在宅注射療法のインスリン注射で効果が予想以上に発現した場合は低血糖を発症することがある。



練習問題

問題1
救急蘇生法とは、急性の疾病や外傷などにより生命に危険のある傷病者に対して行われる処置を指しますが、どの処置が含まれないか?
A) 応急手当
B) 応急処置
C) 救急治療
D) 脳波解析
E) 気道確保

答え: D) 脳波解析


問題2
心肺蘇生に含まれるものはどれか?
A) 胸骨圧迫と人工呼吸
B) 脈拍測定とAED使用
C) 血圧測定と脳波モニタリング
D) 酸素吸入と呼吸補助
E) 血糖測定と点滴

答え: A) 胸骨圧迫と人工呼吸


問題3
反応の確認の際、「反応なし」と判断する基準として誤っているものはどれか?
A) 目を閉じている
B) 何かしら返答がない
C) 目的のある仕草が見られない
D) 脈拍が確認できない
E) 反射的な動きがない

答え: D) 脈拍が確認できない


問題4
頸椎損傷が疑われる場合、気道確保に使用する方法はどれか?
A) 頭部後屈あご先挙上法
B) 修正上顎挙上法
C) 口対口人工呼吸
D) 頸椎固定法
E) 下顎挙上法

答え: E) 下顎挙上法


問題5
心肺停止を判断する時間の上限はどれか?
A) 5秒
B) 10秒
C) 15秒
D) 20秒
E) 30秒

答え: B) 10秒


問題6
小児に対する胸骨圧迫の深さはどれか?
A) 胸の厚さの1/4
B) 胸の厚さの1/3
C) 胸の厚さの1/2
D) 胸の厚さの2/3
E) 胸の厚さの3/4

答え: B) 胸の厚さの1/3


問題7
CCFとは胸骨圧迫比率のことで、目標とされる比率はどれか?
A) 60%
B) 70%
C) 80%
D) 90%
E) 100%

答え: C) 80%


問題8
胸骨圧迫交代による中断時間として推奨されるのはどれか?
A) 2秒
B) 5秒
C) 10秒
D) 15秒
E) 20秒

答え: B) 5秒


問題9
電気ショック後に除細動が成功しても、その直後に見られることが多い状態はどれか?
A) 頻拍
B) 心室細動
C) 心静止
D) 洞調律
E) PEA

答え: C) 心静止


問題10
乳児の反応確認はどこで行うか?
A) 頭部
B) 手掌
C) 背部
D) 足底
E) 腹部

答え: D) 足底


問題11
小児に対する人工呼吸の回数として適切なのはどれか?
A) 5〜10回/分
B) 10〜15回/分
C) 12〜20回/分
D) 20〜30回/分
E) 30〜40回/分

答え: C) 12〜20回/分


問題12
在宅酸素療法(HOT)の患者で目標とされる酸素飽和度(SpO2)はどれか?
A) 80%
B) 85%
C) 90%
D) 95%
E) 100%

答え: C) 90%


問題13
成人の在宅酸素療法(HOT)適応者の原因疾患として最も多いものはどれか?
A) 気管支喘息
B) 肺気腫
C) 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
D) 肺炎
E) 肺癌

答え: C) 慢性閉塞性肺疾患(COPD)


問題14
小児における在宅酸素療法の原因疾患として最も多いものはどれか?
A) 神経筋疾患
B) 肺結核後遺症
C) 肺炎
D) 喘息
E) 肺線維症

答え: A) 神経筋疾患


問題15
在宅療養とは、どこで医療や介護を受けながら生活を送ることを指すか?
A) 病院
B) 診療所
C) 住まい
D) リハビリ施設
E) 特別養護老人ホーム

答え: C) 住まい


問題16
在宅人工呼吸療法が行われる基礎疾患として正しいのはどれか?
A) 慢性心不全
B) 筋萎縮性側索硬化症
C) 脳卒中
D) 高血圧
E) 糖尿病

答え: B) 筋萎縮性側索硬化症


問題17
在宅人工呼吸療法で行われる換気方法の一つとして、気管切開カニューレを使用するものはどれか?
A) 非侵襲的陽圧換気
B) マスク換気
C) 気管切開下陽圧換気
D) 鼻腔酸素療法
E) CPAP療法

答え: C) 気管切開下陽圧換気


問題18
直腸癌の手術後、腸管を腹部の皮膚に固定して作られるものはどれか?
A) 人工膀胱
B) 人工肛門
C) 人工気管
D) 人工腸管
E) 人工膵臓

答え: B) 人工肛門


問題19
在宅注射療法のインスリン注射で効果が予想以上に発現した場合、発症する可能性のある状態はどれか?
A) 低血糖
B) 高血糖
C) 脳梗塞
D) 心不全
E) 高血圧

答え: A) 低血糖


問題20
慢性呼吸不全で比較的安定している患者が適応となる治療法はどれか?
A) 在宅酸素療法
B) 持続点滴療法
C) 呼吸リハビリテーション
D) 在宅注射療法
E) 喘息治療

答え: A) 在宅酸素療法


参考文献:救急救命士標準テキスト




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「聴いて学ぶ」救急救命士標準テキスト

27_救急蘇生法・在宅療法継続中の傷病者の処置
 ①音声解説
 ②聞き流し1問1答

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