48_精神疾患【救急救命士国家試験対策】
国家試験定期試験出題内容のまとめ
【精神疾患】
精神障害の原因
外因性: 外的因子による器質性と中毒性障害。
内因性: 遺伝や生物学的因子が影響。
心因性: 心理的、環境的要因から発生。
主な精神障害の分類
心的外傷後ストレス障害(PTSD): 過去のトラウマに起因する。
せん妄: 意識の障害に幻覚や妄想を伴う。
抑うつ状態: 気分が沈み、活動力の低下。
躁状態: 気分の高揚と活動の亢進。
不安障害: 明確な対象のない恐怖感。
精神症状の特徴
幻覚: 実際には存在しないものを知覚。
妄想: 現実には合わない固定的な誤った信念。
認知障害: 思考や記憶の障害。
治療と対応
緊急対応: 患者の安全確保、即時の医療的介入。
TALKの原則: 自殺予防のためのコミュニケーション手法。
薬剤性障害の認識: 特定薬剤による精神症状の監視。
救急隊の役割
情報収集: 患者の行動歴、現在の症状、使用薬の確認。
安全対策の実施: 患者および周囲の安全を確保。
適切な医療施設への搬送: 必要に応じて精神医療施設への直接搬送。
精神障害における救急ケアの重要性
早期介入による症状の悪化防止と迅速な治療開始。
患者の尊厳と自立支援の促進。
問題
精神障害の原因は大きく____、内因、心因に分けられる。
心因性精神障害とは____、環境的原因から生じると考えられている精神障害である。
心的外傷後ストレス障害の略は____である。
外因性精神障害は____性精神障害と中毒性精神障害に分けられる。
せん妄とは軽度の____障害に幻覚、妄想、興奮などを伴った状態のことである。
幻覚は対象なき____である。
幻覚は____、幻視、幻嗅、幻触、幻味の5つに分けられる。
躁状態とは____、感情、意欲がともに亢進した状態である。
精神運動興奮は____神経緊張状態を伴う。
抑うつとは躁状態と対照的で____、感情、意欲がともに減退した状態である。
抑うつでは、____抑制(制止)、抑うつ気分、精神運動抑制(制止)などの症状が特徴的である。
抑うつは、うつ病でみられるが、____失調症、神経症性障害、ストレス関連障害、パーソナリティ障害でもみられることがある。
不安とは、明確な対象をもたない漠然とした____をいう。
不安では、____神経症状の変化を伴うことも多く、動悸・口渇・振戦などの症状がみられることも多い。
パニック発作は、動悸・____、発汗、息切れ、窒息感、めまい、吐き気などの症状が場所や状況にかかわらず、突然起こる。
「TALK」の原則T:誠実な態度で話しかけるA:____についてはっきりと尋ねるL:相手の訴えに傾聴するK:安全を確保。
統合失調症では、____、行動をはじめとしたさまざまな精神機能に障害が生じる。
気分障害は大きく、____病と双極性障害(躁うつ病)の2つに分類される。
統合失調症は、____症状、陰性症状、認知機能障害の大きく3つに分けられる。
うつ病三大妄想は、____妄想、罪業妄想、心気妄想である。
薬剤性の精神障害も____性精神障害の一つであるが、とくに多くみられる薬剤として、ステロイドがある。
器質性精神障害の原因として、____、腫瘍、感染症、炎症性疾患、脳卒中、変性疾患(アルツハイマー型認知症を含む)などがあげられる。
節度ある適度な飲酒は、1日平均純アルコールで____g程度とされている。
PTSDの生涯有病率は____が男性よりも高い。
広汎性発達障害には____、アスペルガー症候群などがある。
セロトニン症候群では、意識障害(精神症状)、____神経系の亢進、筋神経系異常が特徴である。
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解答
精神障害の原因は大きく外因、内因、心因に分けられる。
心因性精神障害とは心理的、環境的原因から生じると考えられている精神障害である。
心的外傷後ストレス障害の略はPTSDである。
外因性精神障害は器質性精神障害と中毒性精神障害に分けられる。
せん妄とは軽度の意識障害に幻覚、妄想、興奮などを伴った状態のことである。
幻覚は対象なき知覚である。
幻覚は幻聴、幻視、幻嗅、幻触、幻味の5つに分けられる。
躁状態とは思考、感情、意欲がともに亢進した状態である。
精神運動興奮は交感神経緊張状態を伴う。
抑うつとは躁状態と対照的で思考、感情、意欲がともに減退した状態である。
抑うつでは、思考抑制(制止)、抑うつ気分、精神運動抑制(制止)などの症状が特徴的である。
抑うつは、うつ病でみられるが、統合失調症、神経症性障害、ストレス関連障害、パーソナリティ障害でもみられることがある。
不安とは、明確な対象をもたない漠然とした恐怖をいう。
不安では、自律神経症状の変化を伴うことも多く、動悸・口渇・振戦などの症状がみられることも多い。
パニック発作は、動悸・頻脈、発汗、息切れ、窒息感、めまい、吐き気などの症状が場所や状況にかかわらず、突然起こる。
「TALK」の原則T:誠実な態度で話しかけるA:自殺についてはっきりと尋ねるL:相手の訴えに傾聴するK:安全を確保。
統合失調症では、認知、行動をはじめとしたさまざまな精神機能に障害が生じる。
気分障害は大きく、うつ病と双極性障害(躁うつ病)の2つに分類される。
統合失調症は、陽性症状、陰性症状、認知機能障害の大きく3つに分けられる。
うつ病三大妄想は、貧困妄想、罪業妄想、心気妄想である。
薬剤性の精神障害も症状性精神障害の一つであるが、とくに多くみられる薬剤として、ステロイドがある。
器質性精神障害の原因として、外傷、腫瘍、感染症、炎症性疾患、脳卒中、変性疾患(アルツハイマー型認知症を含む)などがあげられる。
節度ある適度な飲酒は、1日平均純アルコールで20g程度とされている。
PTSDの生涯有病率は女性が男性よりも高い。
広汎性発達障害には自閉症、アスペルガー症候群などがある。
セロトニン症候群では、意識障害(精神症状)、自律神経系の亢進、筋神経系異常が特徴である。
練習問題
問題1
精神障害の原因として分類されるものに含まれないのはどれか?
A. 外因
B. 内因
C. 心因
D. 外力
E. 中毒
答え: D
精神障害の原因は大きく外因、内因、心因に分けられる。
問題2
心因性精神障害は何が原因で発症するか?
A. 神経損傷
B. 心理的、環境的原因
C. 化学物質
D. 感染症
E. ホルモン異常
答え: B
心因性精神障害とは心理的、環境的原因から生じると考えられている精神障害である。
問題3
心的外傷後ストレス障害の略は何か?
A. OCD
B. PTSD
C. ADHD
D. MDD
E. BPD
答え: B
心的外傷後ストレス障害の略はPTSDである。
問題4
外因性精神障害の分類に含まれないのはどれか?
A. 器質性精神障害
B. 中毒性精神障害
C. 心因性精神障害
D. 外傷性精神障害
E. 薬物性精神障害
答え: C
外因性精神障害は器質性精神障害と中毒性精神障害に分けられる。
問題5
せん妄に特徴的でないのはどれか?
A. 軽度の意識障害
B. 幻覚
C. 妄想
D. 錯覚
E. 興奮
答え: D
せん妄とは軽度の意識障害に幻覚、妄想、興奮などを伴った状態のことである。
問題6
幻覚に含まれないものはどれか?
A. 幻聴
B. 幻視
C. 幻嗅
D. 幻味
E. 錯視
答え: E
幻覚は幻聴、幻視、幻嗅、幻触、幻味の5つに分けられる。
問題7
躁状態でみられる特徴はどれか?
A. 感情の低下
B. 思考、感情、意欲の亢進
C. 意欲の低下
D. 思考の停滞
E. 精神運動抑制
答え: B
躁状態とは思考、感情、意欲がともに亢進した状態である。
問題8
抑うつ状態で特徴的にみられるものに含まれないのはどれか?
A. 思考抑制
B. 感情の減退
C. 精神運動興奮
D. 抑うつ気分
E. 精神運動抑制
答え: C
抑うつでは、思考抑制、抑うつ気分、精神運動抑制が特徴的である。
問題9
不安とは何を指すか?
A. 明確な対象のある恐怖
B. 漠然とした恐怖
C. 痛みを伴う不安
D. 一時的な動揺
E. 体感を伴わない恐怖
答え: B
不安とは、明確な対象をもたない漠然とした恐怖をいう。
問題10
不安時にみられる自律神経症状として誤っているものはどれか?
A. 動悸
B. 口渇
C. 振戦
D. 発熱
E. 冷汗
答え: D
不安では、自律神経症状として動悸、口渇、振戦などがみられることが多い。
問題11
パニック発作でみられない症状はどれか?
A. 動悸
B. 頻脈
C. 発汗
D. 呼吸困難
E. 発熱
答え: E
パニック発作は、動悸、頻脈、発汗、呼吸困難などの症状が突然起こる。
問題12
TALKの原則に含まれないのはどれか?
A. 誠実な態度で話しかける
B. 自殺についてはっきりと尋ねる
C. 相手の訴えに傾聴する
D. 安全を確保する
E. 状況を無視して話す
答え: E
「TALK」の原則は、T:誠実な態度で話しかける、A:自殺についてはっきりと尋ねる、L:相手の訴えに傾聴する、K:安全を確保する。
問題13
統合失調症で障害を受ける機能はどれか?
A. 呼吸機能
B. 消化機能
C. 認知機能
D. 内分泌機能
E. 血液循環機能
答え: C
統合失調症では、認知、行動をはじめとしたさまざまな精神機能に障害が生じる。
問題14
気分障害はどのように分類されるか?
A. 統合失調症とうつ病
B. 双極性障害とうつ病
C. パニック障害とうつ病
D. 不安障害と双極性障害
E. 不安障害とパニック障害
答え: B
気分障害は大きく、うつ病と双極性障害(躁うつ病)の2つに分類される。
問題15
統合失調症の症状に含まれないものはどれか?
A. 陽性症状
B. 陰性症状
C. 認知機能障害
D. 呼吸器障害
E. 感情障害
答え: D
統合失調症は、陽性症状、陰性症状、認知機能障害の3つに分けられる。
問題16
うつ病三大妄想(症状)に含まれないものはどれか?
A. 貧困妄想
B. 罪業妄想
C. 心気妄想
D. 嫉妬妄想
E. 虚無妄想
答え: D
うつ病三大妄想は、貧困妄想、罪業妄想、心気妄想である。
問題17
薬剤性精神障害において、特に多くみられる薬剤はどれか?
A. 鎮痛剤
B. 抗不安薬
C. ステロイド
D. 抗ヒスタミン薬
E. 抗生物質
答え: C
薬剤性の精神障害も症状性精神障害の一つであるが、とくに多くみられる薬剤として、ステロイドがある。
問題18
器質性精神障害の原因として誤っているのはどれか?
A. 外傷
B. 腫瘍
C. 感染症
D. 内分泌障害
E. 脳卒中
答え: D
器質性精神障害の原因として、外傷、腫瘍、感染症、脳卒中などがあげられる。
問題19
節度ある適度な飲酒は、1日平均純アルコール何g程度とされるか?
A. 10g
B. 15g
C. 20g
D. 25g
E. 30g
答え: C
節度ある適度な飲酒は、1日平均純アルコールで20g程度とされている。
問題20
PTSDの生涯有病率が高いのはどちらか?
A. 男性
B. 女性
C. 両者同等
D. 子供
E. 高齢者
答え: B
PTSDの生涯有病率は女性が男性よりも高い。
参考文献:救急救命士標準テキスト
救急救命士試験対策に最適!『救急救命士 基礎から応用まで 試験対策問題集』のおすすめポイント
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主な対象者
専門学校・大学の学内試験を控えている学生
国家試験対策の基礎固めをしたい学生
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効率的な学習の3ステップ
講義の復習
授業で強調された内容をメモし、理解できなかった部分は講師に質問!参考書や資料を活用して理解を深めましょう。問題を解く
問題を解くことで理論を実践に結びつけ、時間制限を設けることで試験本番への準備が整います。特に間違えた問題を重点的に復習することが重要です。解答と選択肢を見直す
間違えた問題を振り返り、なぜ間違えたのかを理解して次に活かしましょう。微妙な選択肢の違いにも注目し、落とし穴に気づく力をつけていきます。
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「聴いて学ぶ」救急救命士標準テキスト
48_精神疾患
①音声解説
②聞き流し1問1答
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