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2011年10月9日『映画遍歴・その1』

【中井祐樹Diary on Facebook 2011-2013】
かつてFacebookにて投稿していたコラムをまとめた旧「ノート」機能の廃止により、こちらに復刻リンク致します。
のちの拙著『希望の格闘技』(2014年刊行)の原型ともなりました。  

【10年前の2011年10月9日のコラム】

映画。僕の場合、生まれ育った海沿いの村の小高い地に映画館があった。いや、あれは特別上映会か何かだったのか。

 「新造人間キャシャーン」を見に行った僕はその余りの音の大きさに号泣したため、祖母に手を引かれあえなく途中退館。

 そのトラウマが影響したわけではないと思うが、のちの「愛と青春の旅だち」まで映画館に行くことは無かった。

 この映画、82年公開のようだが自分が小学生ではなく中学生だった筈だからリバイバル上映だったのだろう。既に札幌の高校に行っていた5学年上の兄と見に行ったのだった。

 これと前後して、NHK教育「世界名画劇場」を皮切りに映画を意識的に見始める。月1回の放送だったこの教育テレビの番組で早くも僕は映画に特別な思いを勝手に寄せ始める。

 字幕スーパーのものしか見ない、などのこだわりもこの頃からだ。

 「哀愁」「かくも長き不在」「雨に唄えば」「シェルブールの雨傘」等々…生きることの光と影を映し出してくれた珠玉の作品たちは僕を導いてくれた先生だ。

初出:2011年10月9日のウォール




 

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