2012年4月30日『アウトサイダー』
【10年前の2012年4月30日のコラム】
「アウトサイダーをやろうとしたら正直に生きるしかない」
ずーっと前から記憶にこびりついて離れないこのフレーズ、出典を全く思い出せないでいる。(助けて!)正直に生きていくと、アウトサイダーになってしまう、ではないのがミソか。
自分なりの解釈は、こうだ。世の中に刃を突きつけ続けるには言葉だけではない、全身を駆使した表現が重要だということ。または、客観的な視座・視点を得たいならやりたいことをやり続けるべきだ、ということ。かなり乱暴な意訳だが。
アルベール・カミュの傑作「異邦人(L'Etranger)」は英語版タイトルを「The Outsider」というらしい。なんか違う感じもするけど。
母国語のもつ語感とか有形無形の思いをそっくりそのまま翻訳しきることなど、どだい不可能だ。だからこそ、自然に、好きに、正直に生きるしかないのだ、と思っている。
初出:2012年4月30日のウォール