いきさつ
「いきなり貸し農園」は思いつきのようでいて、そうではない。
かなり前になるが、雑誌の某デザイナーのインタビューを読んだのが決定的だった。
“これからは自分の畑をどれだけ確保できるかが試金石となり得ます”
「決定的」と書いた割にはうろ覚えで前後の文脈すら忘れてしまったが、つまりは自分が口にするもの(=食物)をどれだけ自分でプロデュースできるか、ということだと解釈している。
このデザイナーが「土」を微塵も感じさせないブランドのデザイナーだったこともこの言葉を印象づけたひとつだった。
幸い、野菜を含む植物については仕事で携わっているので、人様より知識は多い。
ただ、知れば知るほど知らないことが出てくるが。
畑を持つこと、は所有者にのみ許された特権ではない。
つまり私を含めて農家でも畑を含有する一戸建て住居者でもない多くの人々はプロデューサーの「卵」であり、誰しもが可能性を秘めている。
そしてなにも全ての作物を賄うわけではないにしろ、自分に合うだけの農地を得ることができればプロデュースの第一歩が踏み出せるのだ。
その出発点がたとえ1Kのベランダであっても、それは確かな一歩だ。
むしろ管理のしやすさの観点でいえば群を抜いた特別な農地かもしれない・笑
そんなこんなの生活を不定期に綴っていきます。
以後、気楽にお付き合いいただければ幸いです。