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障害者の採用面接でのよく聞かれる質問と回答イメージ
障害者の採用面接って何聞かれるの?
障害者の採用面接では、一般でも障害者枠でも聞かれる共通の質問と、障害者だからこそ聞かれる質問があります。
共通の質問とは、簡単な自己紹介、志望動機、経歴・職歴と転職理由などで、障害者の場合は、障害に関しての詳しい質問が加わります。
企業としてはできるだけ長く働いてもらいたいので、どのような配属先がいいのか、どのように環境の配慮をすればいいかを知るためです。
質問には誠実な態度で、隠しごとをせずに正直に答えましょう。
よく聞かれる質問と、回答例をいくつか紹介します。参考にしてください。
よく聞かれる質問と回答イメージ
【Q1】あなたの障害名と、その特性を教えてください。
<A>
「○○障害です」と、はっきり言いましょう。
そして、発症した年齢とその経緯、現在の状態(服薬や通院など治療の内容、勤務中に具合が悪くなった場合の対処法など)、今後の見通し(継続的な医療管理が必要か、症状が快方に向かう可能性があるのかなど)を具体的に説明しましょう。
あなたが新しい職場に不安があるのと同様に、会社側も、就業してもらうことに対してどういった環境を整える必要があるのか考えています。
たとえ不安材料があったとしても、きちんと伝えることで対策を講じることができます。
【Q2】就業していく上で、会社側に求める配慮はありますか。
<A>
「机のまわりに、仕事に必要な設備を整えていただきたいと思います」など、会社側としても、障害者への配慮が必要なことは理解しているので、遠慮せずに答えましょう。
働きやすい環境や整えてほしい設備への要望、人間関係への配慮、治療などで休むことがある、できることとできないことがある、などは正直に伝えることが大切です。
ただ気をつけたいのは、配慮を要求し過ぎないことです。配慮は必要ですが、克服しようと努力していることを伝えることができれば、印象も良くなります。
【Q3】勤務中に具合が悪くなった場合は、どのように対処しますか。
<A>
「薬を常備しているので、もし具合が悪くなった場合でも心配はいりません。ただ、少し休憩させてください」など、自分で対処できることを伝えましょう。
もしくは周囲の手助けが必要であれば、それも正直に伝えましょう。
障害者の方は体調が不安定なことが多いので、会社側も心配な面はありますが、自己管理をしっかりしていることを伝えることが大切です。
決して「わかりません」などと答えないように。
障害を客観的に把握しておき、自分で管理ができるようにしておきましょう。
【Q4】退職した理由は何ですか。
<A1>
「障害があるせいか落ち込みがちになり、職場でのコミュニケーションがうまくいかず、仕事に集中できなくなって退職しました。
今ではカウンセリングを受けて、障害と向き合うこともできて、まわりの人とコミュニケーションが取れるようになりました。新しい環境で、自分を成長させたいと思えるようになったので、御社に応募しました」。
たとえ人間関係がうまくいかなかったとしても、退職理由をまわりのせいにするなどネガティブなことを言わず、そして今では前向きな姿勢でいることを強調しましょう。
<A2>
「障害があることで何となく遠慮ばかりしているうちに、体調を崩してしまいました。今では障害を理解することができて、働くことにも意欲が湧いてきて、障害者だからといって遠慮せずに堂々と働くことができます」
前職を体調不良で辞めた場合は、このように、現在は問題がないことを伝えましょう。
【Q5】残業することは可能ですか。
<A>
「状況にもよりますが、もし勤務時間内に仕事が終わらなければ残業もします」と、最初から残業を否定せずに、答えましょう。
仕事への責任感や意欲などを見るために、このような質問がされる場合もあります。
それゆえ、すぐに「残業はできません」と答えるのは、相手の心証にも影響しますので、自分の状況を伝えながら、就労に対する意欲を示すようにしましょう。
【Q6】前の職場でストレスを感じたことはありますか。または、ストレスを感じたことがあるとすれば、どのような状況で感じましたか。
<A>
これは答えにくい質問かも知れませんが、自分でわかっているなら正直に答えましょう。
障害者の方は、健常者にとっては何でもないことでもストレスを感じることが多く、それが体調不良を引き起こしやすくなります。特に精神障害の方に多く見られます。
ただ本人がストレスを感じたことを理解していないことも多いので、難しい面もあるでしょう。
日頃から意識して、自分がどんな時にストレスを感じたか、働きにくくなるほど落ち込んだのはどんな状況だったのかを、把握しておくようにしましょう。
働く上で周囲との人間関係は、不可欠です。
ストレスを感じる状況を把握しておけば、自分でも対処ができ、会社側としてもそのような環境を避ける対策を考えることができます。
以上、よくある質問と回答イメージを挙げてみました。
採用面接では、自分の障害と向き合い理解し、客観的に説明ができることがポイントになります。前向きで誠実な態度で臨みましょう。
より具体的な面接対策や回答方法については、障害者における面接特徴とぐ具体的な面接対策をチェックください。