【格安EDH】1万円EDH その5「 永遠王、ブレイゴ/Brago, King Eternal」
まずは三ヶ月ほどお休みを頂き、ありがとうございました。
この三か月間何があったかを簡単にお話しすると、
結婚式の準備をして
訳あって結婚式が延期して
大学に編入して
ついでに古物商を取りました。謎に忙しかったです。
これに加えて職場で新型コロナウィルスが発生した関係で、人員不足による火急の対応に追われていました。年度末ということも重なり非常に大変でした。流行り病も落ち着き、プライベートはまだまだ立て込んでいるものの、スキマ時間は意外とあるので、こうして趣味である10000円構築に時間を回せています。最近はパイオニアやスタンも楽しそうで本当にMTG熱が高いので困ります。マジでコロナはよ終われ。
さて、私が休んでいた間に神河が発売になり、ニューカペナも発売し・・・と統率者の環境にもそれなりな変化が訪れている感じであります。
コロナやらで一か月近く自宅と職場の往復生活で、統率者セットは人気のものは定価で買えなかったので、泣く泣くプレ値で買いました。せつねえ。
余談終了。本題に入ります。
第五回目の統率者は永遠王、ブレイゴです。超絶原点回帰。
できればニューカペナの統率者デッキを改良したものをお出ししたかったのですが、全国的に品薄傾向だそうなのであんまり需要なさそうと思い、今回は王道を行こうと思います。
ブレイゴは多くの人が認知している伝統的な統率者です。能力はシンプルで、ブレイゴがプレイヤーに戦闘ダメージを与えると、自分の土地以外のパーマネントを好きなだけブリンクできるという能力です。この能力によってETB(戦場に出たときの誘発型能力)を使いまわし、アドバンテージを広げて勝つといったコンセプトの統率者です。
初出は初代コンスピラシー。2014年の登場から長い間大勢のプレイヤーたちが統率者戦で使用してきた青白の超王道ジェネラルです。
歴史が証明する実績、シンプル故に強力な能力、そして明確な弱点があります。そのため狙い撃ちされやすいブレイゴを10000円でどうやって組むのか?
今回は『10000円という縛りの中で、できる限り妨害を搔い潜って勝つためにはどのようなアプローチがあるのか?』という課題の中で組んでみました。
デッキ構築条件は次の通りです。
デッキリスト
今回から晴れる屋の神機能『デッキ構築機能』を使うことにしました。マジでデッキ組むのが体感5割早くなった。お勧め。
視認性が良いのでこの記事のキャプチャーにも使えるから素敵ですね。これまで通りリアルデッキの写真はnoteの最後に掲載していますので気になる方は記事の下部をご参照ください。
揺り篭の王
世界の合言葉は妨害
現環境の統率者戦はヘイトベア―(何らかの妨害手段能力を持つクリーチャー)と、無のロッド系のアーティファクトの起動型能力を封殺するカードなどを多用される環境です。
原因は概ねこいつです。
というか、ここ数年宝物を出すカードが多くなりました。寿司といい瞬間的に決戦を挑めるデッキが増えた関係で、大雑把な除去では間に合わないという状況が生じやすくなりました。
そのため根本的に宝物を使わせない方法として起動型能力を封じたり
タップアウトさせたり
行動を制限させたりする
そんな置物を先置きすることが以前より増えています。ウィノータのようなヘイトベアーを並べて相手を減速させて殴り勝つというコンセプトのデッキが台頭していることからも明らかです。世の中は妨害と暴力が合言葉になっています。暴力に応戦するには暴力しかありません。ガンジーも核ミサイルのスイッチを握りながらそう言っています。あいつは先に仕掛けてる気がするけど。
これらの前振りで何が言いたいかというと、昨今の妨害環境の中でブレイゴはかなり割を食わされているタイプの統率者だという事実です。
ETBを多用する故に倦怠の宝珠系に引っかかりますし、
無のロッド系のアーティファクトの起動型能力を封じるものや、
ブリンク後に後続を展開できないやつや、
殴り先に飛行クリーチャーを展開されているのでダメージが通らないやつ・・・ホントこの糞鳥うぜえな唐揚げ○舗にすっぞ?
おまけにヘイトベアーに対する対策カード(ピン除去やバウンス)がそのまま統率者依存型のブレイゴにもぶち刺さります。本体だけでなくアドバンテージを稼げるパーマネントをつぶされるだけでも十分しんどいのです。一体どうしたら・・・。
ブレイゴの基本戦略
ブレイゴといえばこれ!という上方文化が着々と受け継がれています。
超有名コンボです。簡単に言えば2マナでブレイゴの誘発型能力(ブリンク)を上記のアーティファクトでコピーすることで、これらのアーティファクトもアンタップで戻ってくるので、同じ要領でマナ・アーティファクトが2マナ以上アンタップインで戻ってこれたら無限ブリンクによるループが可能になります。
このときブレイゴのブリンクは『任意』のパーマネントだけブリンクできるのでドローで自爆することもありません。必要な分だけETB効果を悪用して対戦相手を蹂躙します。これがブレイゴの強さです。そりゃ目の敵にされるわ
3マナ以上マナ・アーティファクトが生み出せるなら無限マナになりますが、この無限マナは戦闘フェイズ中に発生するため、何らかのインスタントタイミングでの捌け口が必要なことに注意してください。
今回は無限ドロー+無限マナから上記のパーツをデッキから拾ってきて、隕石を無限ブリンクの中に組み込ませて無限ダメージで勝利を目指します。別に隕石でなくても写本裁断機で無限ライブラリー破壊、イシュ・サーの背骨でも全パーマネント破壊になるので多分みんな投了してくれるはずです。
今回は上記のコンボのみですが、歩行バリスタや転覆なども採用余地があります。転覆は初期のときに使ってみたのですが、青ダブルが10000円構築だと厳しくて、今回は見送りました。
出現領域はインスタントタイミングで仕掛けるのに一役買うので採用。あんまり役に立った記憶がないのですが、万が一に備えて役に立つときがある土地ってだけで十分なのかも。
次が古術師のような墓地回収ETBを絡めたコンボです。
ブレイゴで毎ターン古術師のETBで追加ターン呪文を回収して無限ターンはお馴染みですね。ただし飛行ブロッカーがいるプレイヤーがいると無限ターンにならないので除去しないといけません。
今回のデッキには幾つか無限ターンのルートを用意していますが、それはまた別に説明します。
といった勝ち手段たちですが、アーティファクトの起動型能力であったり、クリーチャーのETBを使用するなど数多くの妨害系置物にぶち刺さります。よって、このコンボを気軽に狙えなくなりました。これらの妨害をかいくぐる方法が必要です。
アドバンテージの獲得手段たち
ブレイゴはETBによるドローを多めに採用しています。それ自体が潤滑油であり、アドバンテージという天秤を傾けるキーパーソンであり、フィニッシュに繋がるからです。
ETBに依存する統率者である以上、倦怠の宝珠を無視することはできません。そこで今回はクリーチャーでのドローは思い切って不採用にしました。クリーチャーでのETBは代替が利かないものに絞っています。
2マナ限定サーチ。キーカードであるストリオン共鳴体を探せますが、意味もなく探し出すと一生目の敵にされるので、とりあえず前座となるドローファクトを探してくる機会が多いです。
対抗馬が多いバウンス能力持ちですが、このデッキ自体がテンポの遅いデッキなので、相手のテンポを奪える反射魔道士を優先しました。
ブレイゴを相手のゴールにシュゥゥゥゥゥ!!!するカード。2体の飛行トークンがとても染みる。アンブロ付与はアーティファクトであれば何でもタップコストにできるので、ドローしたきり仕事をしなくなったニートファクトを働かせましょう。
一見強そうなんですが、戻ってくるのが終了ステップなので小回りが利かないため使いにくさも感じます。ただ統率者不在の状況で単独で大量アドバンテージを稼げる貴重なクリーチャーなので残しています。
グダったときに最も頼りになる男。殴っても誘発するので倦怠の宝珠がなんぼのもんじゃい。再録しすぎて50円とか頭が沸騰しちゃうよォ。
ここからはETBを使わないクリーチャーについて説明。
ETBも起動型能力も使わずクリーチャーを展開できるので採用しています。毎回1マナが必要なので弱そうに思えますが、引いた後でマナを払ってトークンを出すかを決められるので、使わないカードを引いたときは素直にマナを払えばいいだけです。フラッド受けになって意外と器用な子です。
神河の新入り。ドローエンジンであり、アーティファクト回収手段であり、無限コンボルートです。神秘の聖域と追加ターン呪文で無限ターンになります(別途自壊できるアーティファクトカードが必要です)写本裁断機を墓地から戻すルートでもマナは多量にかかりますが無限ターンです。
単独でも強いのですが、ストリオン共鳴体で追加ターンを2回得られます。次に説明するカードと組み合わせると無限ターンになります。
見慣れないカードかもしれません。フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキのカードで、この子でメドマイと追放して殴るとメドマイ・トークンが『攻撃した状態で』発生するので、メドマイの制約を無視して追加ターンになります。
他にもブレイゴへの除去に合わせて追放して前線の脅威を継続させたりできます。全体除去に合わせて、クリーチャーの身代わりになれるわけです。もちろんETBクリーチャーの使いまわしも可能で、見た目よりかなり器用なクリーチャーです。
ドローカードについて倦怠の宝珠に引っかからないアーティファクトやエンチャントが中心です。ドロー系は有象無象の2マナのアーティファクトが中心で大体ほとんどのブレイゴのレシピが同じようなものを採用しているので今回は解説を省きます。それ以外の特殊なものを紹介します。
スタンでもお馴染みですが、第二章で墓地のドローファクトを戻したりできるのでこのデッキにとても噛み合っています。
実は青白縛りで貴重な2マナ以下で宝物を出せる置物です。できる限り2ターン目のマナ加速から3ターン目ブレイゴに繋げるため採用しています。装備品としての能力は期待していません。
墓地対策にもなりますが、実際にはデッキのキーパーツをライブラリーに戻すための手段です。隕石や写本裁断機が墓地にあっても、これがデッキにあれば無限ドローから蜃気楼のマイアで勝ち切ることが可能です。
その他のサポートカード
前述の通り、あらゆる妨害手段がぶち刺さるブレイゴですから、それらから抜け出す術が不可欠です。一部シナジーカードの不採用など、ある程度デッキの格子を作る中で対処したものの、それだけでどうにかするのは無理があるので根本的に対策カードとやりあう準備をしておきました。
基本となる打ち消し呪文は4枚。交錯の混乱は2マナのサーチカードという一面が強いです。もう少し質・量ともにグレードアップさせたいのですが、これ以上は値段の関係もあって見送っています。撃退は変わった打ち消し呪文ですが、ブレイゴのようなハンドアドバンテージを増やしていくジェネラルであればピッチコストは準備しやすい方です。
サーチは発明品の唸りと加工を採用。加工は地味に高いカードですが、ゲームプランを組み立てやすくしてくれるので頑張って採用しています。アップデートするなら悟りの教示者とかでしょうか。
除去として再造形と過大な贈り物を採用。最近はヘイトベア―が多いので、クリーチャーにも触れられるインスタント除去が優先されます。
このデッキにとってバネ葉の太鼓のような潤滑油であり初手キープの基準になります。魂力も実質打ち消されない置物対策であり、このカードがあと2000枚ぐらいデッキに欲しいです。
中速デッキ故。実はブレイゴに全体除去は割とメジャーな選択肢です。自分たちの方が展開が遅いので、お守りとして全体除去を取るのは先人たちの知恵ですね。面倒なヘイトベアーはこれで一気に押し流しましょう。
ケンリスの変身のことは忘れよう。生まれた時代が違いすぎます(麻痺の感触はトーメント出身です)。これでも青のキャントリップ付き除去の中ではマシな方です。
起動型能力しか封じられないのが欠点であり実は長所。妨害目的で緑のマナクリに付けることが多いですが、実はブレイゴにつけても実質無害なオーラなので、付ける先がいなくてドローが進められないという弱点を克服しているのです。こういう欠陥が強みになるの、私大好き!!(唐突な性癖暴露)
倦怠の宝珠や無のロッド下でも使用できる解呪です。装備したクリーチャーの起動型能力で破壊するからです。ブリンクすればトークンも増えますので最低限の仕事はしてくれるので採用しています。
エンチャントによるバウンスなので宝珠に引っかからずにヘイトベアーを対処できます。二章も強く、裏面も対戦相手の呪文を封じるといった動きが可能で、かなりやれる子です。ブレイゴにとってここ最近で最大の収穫と言えるエンチャントだと思います。
ブロッカー排除にETBの使いまわしと獅子奮迅のカードです。ブレイゴと合わせると確定除去になります。
簡単なアップデート案
私はデッキをアップデートするとき、大体この三つを考えます。
1.「したいこと」を現実化させるためには?(デッキの内側の意識)
2.このデッキのどこが弱いのか?(デッキの外側の意識)
3.予算は?(お財布の内側の意識)
順に考えていきましょう。
1.「したいこと」を現実化させるためには?(デッキの内側の意識)
ブレイゴで実現したいことは『アドバンテージを稼げるパーマネントのブリンク』です。その先に無限コンボによる勝利を目指すのか、コントロールのような振る舞いをするのか、トークンを大量に展開した暴力プランを取るのかが決まってきます。
今回のブレイゴで真っ先に手を付ける場所は概ね決まっています。速さや安定性向上のためのマナ基盤です。目的を果たすためには結局のところ足元がまずしっかりしていないと難しいところ。少し回してみて対戦相手よりも出遅れている感じを覚えたなら、真っ先にここから手を加えましょう。
魔力の墓所、魔力の櫃、発展のタリスマン、オパールのモックス、厳かなモノリス(好みで金属モックス)あたりが候補です。もし自分が買うなら今言った並びの順で買い揃えると思います。
魔力の墓所は結局統率者戦をしていく中でいずれ手を出す可能性が高い汎用パーツであり、ヴィンテージ以外では基本的に使い道のない魔力の墓所と魔力の櫃を買うことで「俺たちは引き返せないところまで来ているんだ」と気持ちを昂らせるのに一役買います。もう君のデッキ、その2枚だけでデッキの値段3倍になったよォ?
マナ基盤という部分では土地にも当然手を加えたいところですが、今回のブレイゴの10000円構築では1ターン目のアクションが少ないです。つまり1ターン目はタップアウトが許容されやすいです。沢山は入れられませんが、タップインの2色土地を1~2枚入れてもバチは当たりません。ただしバウンスランドは勧めにくいです。2ターン目にマナ加速かキャントリップの置物を置きたいからです。フリースペルと相性がいいので入れたい気持ちはわからないこともないのですが。
いずれにしろ、色マナを安定供給するために手を加えるのであればフェッチランドや神聖なる泉、雲海を追加することになることでしょう。基本的にはショックランドを優先し、次に雲海、フェッチランドでいいかと思います。デュアルランドは最後の最後で十分です。
今回紹介していない中でブレイゴと相性がいいので入れたいカードとしては以下のものたちです。
役目を終えているアーティファクトを空色のダイアモンドにしてくれます。構築物トークンも打点が高いため戦い方に広がりが出て、起動型能力は無限マナの捌け口にもなるといった感じで入れない理由は金額以外ありません。
3テフェ。特に攻めに使うときに頼りになるカードです。マイナス能力がそのまま置物対策になるため無駄がありません。
統率者戦をすれば必ず見かけることになるであろう古の1マナの青い置物。累加アップキープをブリンクでリセットできるので、ブレイゴにとっては維持が容易です。まぁこれを入れるならリスティックの研究も嗜みで入れたいところです。余裕があればエスパーの歩哨なんかも。
この他に停滞や絡みつく鉄線などのハーフロック戦略や、瞬間の味わいなども相性が良いと思います。
2.このデッキのどこが弱いのか?(デッキの外側の意識)
ブレイゴは4マナの統率者が殴ってダメージを与えるという比較的ゆっくりとした前提でデッキが組まれています。この動きができない時点でデッキが機能不全になります。
そのため早期キャストに繋がる高速化と妨害に対するバックアップが不可欠ですが、この妨害が置物によるものが多いため、打ち消しだけでは対処しきれません。また別の誰かの置物対策がそのままブレイゴ自身への妨害行為として運用されてしまう点も逆風といえます。
何より忘れていけない点として消耗型リソースとの相性の悪さがあります。宝石の水蓮でハードキャストをしたところで、そこにブリンクする価値のあるパーマネントがなければ意味がないのです。つまり初手の理想は魔力の櫃のような(リユース可能な)使い切りではないマナ加速と何らかのアドバンテージに繋がるパーマネントです。初手で求められるラインが他の統率者より実は高めなのです。
そのため現環境で戦えるようにチューニングを繰り返していくと、全体除去やロック手段も含めた置物対策を幅広く取った、やんわりとしたコントロール型になっていくと思います。実際ネットの海で拾えるブレイゴはそのようなスタンスが多いように思えます。私もその方が強いと思う。
が、一旦思案しましょう。
『あなたはその統率者で何がしたいのか?』を。
焦点はあなた自身の指向性です。どこまで突き詰めるかということです。長所と短所のうち短所をどこまで意識していくかは、正直その人のプレイ環境に依存しています。cEDHが目立つ環境であれば、ある程度は突き詰めなければいけなくなります。周りが墓地利用ばかりなら墓地対策を厚めに取るとかです。
ですがデッキ構築もRPGのレベル上げと一緒で、最初のレベリングは比較的容易なのですが、ある部分からはリターンを感じるのに手間暇がかかるようになります。必要経験値が二次関数的なイメージなわけです。つまり限定的な条件でしか成功しないシナジーを排除し、強力で汎用性のある高額カードに差し変わっていきます。究極的には自分の選んだ統率者の存在意義にまで問いただされる事態まで行きつきます。
つまり最適解を過度に進めていくと、己がしたいことへのコンセプトの否定へと辿り着いたり、周囲をしらけさせる可能性が高いです。勝つというプロセスの中で『私情』を捨てるのは大事なことです。ですが統率者戦は勝つためだけに遊ぶ人ばかりでもありません。『私情』とは『ノイズ』であり、『ノイズ』とは『遊び心』です。遊び心をどこまで許容した構築を目指すか。その際の担保になるのは高い確率で勝率になるでしょう。いくら遊びとはいえ勝てないゲームに何度も付き合うのは相当しんどいです。あなたの愛したデッキが回らなくて、あなた自身は楽しいのでしょうか?
なのであなたは取捨選択を迫られます。
捨てる私情と、捨てない私情。
神決定戦を見てもわかると思いますが、あれだけ多様な統率者がいるのは『この統率者を使いたい!』という私情を残したうえで、環境に蔓延るS級妖怪ジェネラルたちにどうやって勝つかを思案し、修練を重ねてきた最適化の極みの群れなのだと思います。きっと何度もデッキのパーツを入れ替えてきたはずです。彼らは己の愛した99枚のデッキと対話してきて、その上で勝てるだけのプレイスキルを磨いてきた兵たちなのです。
統率者戦において一番意識したいのはゲームに参加している体験だと私は思います。MTGは抜本的にマナがなければ動けません。しかし土地というシステムを使っている以上土地事故があります。10000円構築はこの部分で伸びしろが大きく残されています。そのため今回はデッキ改造案として真っ先にマナ基盤のお話をさせて頂きました。
もしお金や手間をかけるなら、この部分を強化するところにお金を回してみてください。
そしたら、必ず一人回しをしてください。一人回しをするだけで自分の気付かなかったシナジーに気付くことがあります。一見強そうだと思ったカードが、あまり出すタイミングがないことにも気づくはずです。実践を経て確信に変わったときに、色々と入れ替えてみてください。それが統率者デッキ構築の極致的楽しみ方です。私の提案している10000円構築は、いわばモデルです。あなたの予算と性癖で魔改造してください。
それに私の性癖も10000円デッキの中にこっそりぶち込んでいます。
このオタクコンボがそれです。無限ファントムしてえよぉ。肌に合わなければ抜いちゃってください。それでいいんです。貴方の私情を優先したことを私は祝福します。
だって私もこいつを残すために他に犠牲にしたシナジーや汎用パーツもあります。検討中のパーツたちを見てください。多分人によってはメイン入りさせた方が強いカードもあると思います。呪文滑りとか残したかったですよ。場に残しても強いし、唸りX=2で除去を交わしたらすっげぇ気持ちいいでしょ? かつてakzkくんのテゼコンにこれをされて殴りそうになりましたもん。私もそれしたーい!!
ともかく、私は快楽を犠牲に快楽を手にしたのです。これが私情と言わず何と言わずや。というわけで、好きにやっちゃってください。
まっとうな意見を最後に付け加えると、サイクロンの裂け目や各種ピッチスペルなんかも攻防に強いので予算が許せば是非入れた方がいいかと。あとは悟りの教示者は追加したいところです。
3.予算は?(お財布の内側の意識)
僕は高いパーツを買うときは財布を見ません。今月残業できる日を確認します。あとはわかるな?
実際に回した雑感とまとめ
普通に回りますが初動は基本4ターン目ですからやや遅いです。
不安要素の各種妨害は予想通りぶち刺さりますが、予め対策を厚めに取っているので妨害からは自力で抜け出しやすい感じでしたので、そこまでストレスなく遊べた気がします。しいて言うなら土地をあと1枚ぐらい増やしたいかな。
ブレイゴはルートがわかりやすく動きが派手な統率者なので目の敵にされて除去されやすいです。それを前提に動きましょう。除去は正直仕方ないです。守りながら戦うにはピッチスペルや余剰マナが足りません。なので除去されても復旧できるように立ち回るとよいと思います。
そのうち他の人に意識が向くと思うので、その間に稼いだハンドアドバンテージで総力戦を挑む感じになると思います。
今回はかなりメジャーな統率者で組むというコンセプトでやってみました。まだまだ面白い効果のカードを採用する余地があるのでカジュアル感を出していくことが可能ですし、極めていくならネット上にいくらでも参考レシピがあると思います。10000円でこの程度のデッキは組めるので、サブデッキで作るにもお勧めできます。
次回はいつも通り性癖全開・変わり種の統率者で組んでみたいと思います。面白かったらいいねやフォローをお願いします。あなたの一票がネットにニッチな格安レシピを増やす肥しとなります。
フォロワーが100人超えたらyoutuberになってEDH中心のMTG専門チャンネル立ち上げる公約は継続中です。のんびり目指していきたいと思います。今はnoteのほうが肌に合っている気がするが。
それではまた会いましょう。では。