温暖化と作物について 一考
このまま地球温暖化が進むと農作物にも影響が出る
気温や二酸化炭素濃度がかわれば農作物の生育に影響があるのは当然
温暖化の影響を述べる記述の中に
長野県でリンゴが作れなくなる
と書いてあった
参考となる資料では平均気温が5度くらい上昇している予想のようである
林檎栽培に適している地域が色分けされているが
確かに長野県は「不適」地域になっている
しかし温暖化後は北海道全域が「最適」地域になっている
ちなみに現在は北海道のほとんどは「不適」域である
また温州ミカンについての資料もあるが
現状九州南部と太平洋側の一部が「最適」域だが
温暖化後は関東以西の多くの地域が「最適」域になっている
なぜか「作れなくなる」情報のみ記述して「作れるようになる」情報は記述しないのか
たしかに長野県の林檎農家にとって「最適」域から「不適」域になるのは大きな損害である。
北海道が「不適」域から「最適」域になって
北海道で林檎が大量に作られるようになったら、従来の林檎農家にとっては損害なのかもしれない。
しかし消費者から見たらどうだろうか。
温州ミカンについてもそうである
愛媛や静岡のミカンに代わって滋賀や三重、山梨のミカンが主流になるかもしれない。
他にもいろいろな野菜や作物が最適域から外れると記述してあるが
最適域が北側にシフトするだけで、その作物が栽培不能になるわけではない
また、今まで栽培できなかったものが栽培できるようになる
例えば温帯域の作物などが栽培できるようになると大元の資料には記述してある
稲作についても
現在の二酸化炭素濃度での光合成最適温度は25℃から35℃
しかし二酸化炭素濃度が現在の2.5倍ほどになると
光合成最適温度は35℃以上にシフトする
また、その場合の光合成量は現状の1.5から2倍になるとの資料がある
単純にこの資料から計算すると
二酸化炭素濃度が2倍になって気温が10℃上がると
光合成量が2倍になるということ。
気温が5℃上がるだけでもイネの発育は1.5倍になるとの報告もある。
いままで長年にわたって
寒冷地でも育つイネ、冷害に強いイネが品種改良で作られてきた
それが今後
より高温下で育つイネ、二酸化炭素変換能力の高いイネにシフトしていけばよいのではないだろうか
まあ、「いままでのようにはいかなくなる」ことは事実だが
温暖化の問題として都合の悪いことしか記述しないのはいかがなものか