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池内風との出会い、と、初演「マインドファクトリー」
こんにちは、福名です。
かわいいコンビニ店員飯田さんの主宰を務める池内風さんこと風くんの友達です。
風くんについて、少し話していこうと思います。出会いは私がまだ上京したての2012年まで遡ります。
私がENBUゼミナールの在学中、10分間の短編演劇作品を発表するイベントがあり、そこに私と風くんが作品をそれぞれ発表したのが初めての接点でした。
その際は、風くんの作品も風くん自身もとても目立っていたのですが、だいぶ、声のかけずらい先輩というのが私の第一印象でした。
後輩ながらに声をかけようか悩んで、様子を伺いましたが風くんの周りは四方八方見えない壁壁壁。どうにも近づいちゃいけない雰囲気が漂っていました。
しかし、福名は諦めません。後日、再びお会いした時にふっと声をかけたら気さくに会話をしてくれて「僕、あのイベントの日ずっと誰かに声をかけて欲しかったんだよ。」と、、、
一瞬にして印象がシャイボーイに変わり、その後はお互い演劇を始めたばかりの苦労を分かち合ったり、自身の公演のたびに助け合いながら仲良くなった気がします。
福名は早い段階で敬語で接してくれる年上の風くんにタメ口をきくようになり、後に劇団員になる辻響平さんとも福名の方が風くんよりも先に出会い友達になった気がします。友達だよね?辻っち?友達?ってなんだろうね。辻っちとも仲良くさせていただいております。
そして、本題の「マインドファクトリー」の話題に入りますね。
まだ劇団員ではなかった辻っちとともに、風くんの悪しきトラウマ野球部時代の話を舞台にすると聞き「風くん戦うんだな」と公演に対して強い思いを感じてました。
初演「マインドファクトリー」の観て、葛藤や苦しみ、渦巻く人の感情が舞台美術にも提示していたことが一番印象に残ってます。
ぐるぐると、ぐるぐると、暗い世界で、人が動き、今ある辛い心情を転換で表し、なんとか落ち着かせた心のように転換を終えた舞台上で物語は更に辛さを増して進んでいきます。
そして、またぐるぐると、野球部員たちは再び転換を繰り返し続けます。
正直、もっと転換コンパクトにしてこのぐるぐるを表現できないかと疑問もよぎりましたが、今の全力を出しきり、脳みそ絞りあげて出来上がった作品なのをとてもしっかりと感じれる作品でした。
次の再演もぐるぐるするんだろうか?次の野球部員たちはどのようにあの辛さを抱えるんだろうか。そして、恐怖の根源は、どうグリグリと心に錆び付いた釘を突きつけてくるんだろう。ノコギリかな、ハンマーかな、縄かな。
傷は残っていきます。風くんの心に今もあの日々は色濃く残っており、大きな大きな広がりのある傷跡がきっとあるんだと思います。再演となり、どんな風に向き合っているんでしょうか。楽しみです。
もしかしたら、私は怖ければ怖いほど、辛ければ辛いほど、この作品が好きになる気がしてます。これは個人的な感想ですけどね。
風くんこれからも頑張っていこうね。
いつもありがとう。
福名理穂(ぱぷりか)