とびしま海道を自転車で駆ける【島旅ダイエット】のすすめ<後編>
瀬戸内海の絶景を眺めながら、島グルメに舌鼓を打ちつつ、自分のペースで自転車を走らせ、島の絶景を満喫しながら痩せる「島旅ダイエット」のすすめ後編です。
前編はこちら
後編のこの記事では、私が実際に1泊2日で往復走破した、愛媛県と広島県にまたがる「とびしま海道」について、おすすめの観光スポットやどういうスケジュールで走るのが良いのかご紹介していきます。
サイクリストの聖地として知られる、同じく瀬戸内海に橋を「しまなみ海道」と比べると、観光地らしい観光地は少ないですが、海沿いを気持ちよく走れて、道はほぼ平坦なとびしま海道は初心者にも走りやすい良いコースです。のどかで美しい景色を楽しみながらのんびり気持ちよくサイクリングしちゃいましょう!
[おさらい]とびしま海道ってどんなところ?
とびしま海道は、愛媛県と広島県にまたがる5つの小さな島々を橋でつないだ、風光明媚な「海の道」です。正式名称は「安芸灘とびしま海道」ですが、長いのでこの記事ではとびしま海道とします。
道路も自転車用に整備され、近年サイクリングコースとして人気が出てきています。
片道約31Km、往復で約62Kmの、チャレンジしがいのあるコースです。
サイクリングコースはほとんど平坦なのもおすすめポイント。ただ橋を渡るときはやや急な上り坂があります。
こちらの地図のピンク色の線がとびしま海道で、岡村島の岡村港~呉市の安芸灘大橋間を自転車で駆け抜けることとなります。
画像出典:広島ニュース 食べタインジャー
自転車のレンタルはどうすすればいいの?
自転車は、とびしま海道の入り口である今治市、または呉市でレンタルするのが良いでしょう。
私は今治スタートだったので、今治市内でレンタルしました。
今治はとびしま海道だけでなく、しまなみ海道など色々なサイクリングコースへの入り口になっているため、レンタサイクルのお店も豊富です。
私がレンタルしたのはCycleFix(サイクルフィックス)さんというお店でした。店員さんも親切な方で、自転車のことやとびしま海道について色々と教えてくれました。
あと、こちらでレンタルしたアルミロードバイクが片手でひょいっと持てるくらい軽くて、本当にありがたかったです。平坦な道が多いとびしま海道ですが、橋を渡るときなど、上り坂にもたまに出くわします。勾配がキツい上り坂ではこぎ続けられないので、自転車を押しながら登ることになりますが、荷物の入ったリュックを背負いながら自転車を押すというのは、自転車が重いとわりと地獄なんですよね。
アルミロードバイクは頑丈なのに軽いので、上り坂で押すのもとてもとても楽で、アルミの軽さのありがたさを噛みしめながら押していました。
それまで自転車の重さとかそれまでたいした気にしたことなかったんですけど、長距離で上り坂があるコースを走るなら、軽い自転車を選ぶのは必須だなと思いました。アルミロードバイク、本気で欲しくなった。(だが高い。)
こちらがその相棒↓
おすすめのサイクリングスケジュール
基本的にレンタサイクルは乗り捨てができないため、往復で計画を立てる方が多いかなと思います。
初心者向けのスケジュールとしては、今治発の場合
今治を朝出発し、呉に夕方頃到着を目指す
↓
呉で1泊
↓
呉から今治へ、また1日かけて戻る
ざっくりだとこんな感じがおすすめです、というかこのスケジュールで初心者の私はとびしま海道を往復したので、参考にしていただければと思います。
今治からは必ず船で岡村島に渡らないといけないため、今治を出発するまたは戻ってくるときの船の時間を必ず把握しておきましょう。
ちなみに、船は自転車持ち込みOKですのでご安心を。
私がとびしま海道サイクリングに行ったときは今治港スタートだったのですが、船に乗るときに係員のおじさんが「どこまで走るんかい?」と話しかけてくれて、「呉まで行って、また明日戻ってきます」と答えると、「えええ~自転車で呉まで行くのかい!そんで戻ってくるのかい!そりゃぁすごいなぁ…気を付けてなぁ」とやたら驚かれたことを覚えています。
「だいたいみんなそんな感じじゃないのか…?」と不安になったりしたのですが、そもそも「とびしま海道」自体がまだそこまでメジャーじゃなく、ほとんどのお客さんはしまなみ海道など別のコースに行くから、とびしま海道往復組はまだまだ珍しいのかなぁと思い直すことに。
実際、とびしま海道はあまり人がいなかった。笑
すいていれば自分のペースで走りやすいので全然OKなのですが!
でも本当に良いコースだと思うので、もうちょっと広まってほしいなぁと個人的には思います。
話がそれましたが、そうそう、船の時間をちゃんと考慮したスケジュールを立てるのが大事です。
私がおすすめする、2022年10月現在の船の運航時刻を考慮した、サイクリングスケジュールはこちら
①今治港からAM8:30発の旅客船に乗る
↓
②岡村港にAM9:30に到着
↓
③のんびり走って、大崎下島の「呉市豊町御手洗伝統的建造物群保存地区」へ(到着目安:AM10:30)
↓
④保存地区をぶらぶら観光(1時間もあれば十分かなと思います)
↓
⑤保存地区内でお昼ごはん(素敵なレストラン、あります)
↓
⑥休憩を適宜はさみながら、ひたすら走る
↓
⑦安芸灘大橋を渡り、呉市へ(到着目安:PM5:00)
↓
⑧呉市内で1泊
↓
⑨翌朝呉を出発し、前日のルートを戻る
↓
⑩岡村港へ戻る
*レンタサイクルの返却時間に間に合うよう船に乗りましょう
*今治港への最終便は17:35発なので、必ずそれまでに戻ること
↓
⑪船に身を任せ、今治港へいざ帰還。お疲れ様でした!
だいぶ⑥以降は端折りましたが、往復のスケジュールとしては、ざっくりこんな感じがいいのではと思います。
繰り返しになりますが、とびしま海道はそこまで観光地は多くありません。大崎下島と上蒲刈島、下蒲刈島に飲食店などが集中しているので、それ以外の島はひたすら走ることに徹して、緩急をつけるのもいいかもしれません。
自分のペースでコースを自由にコントロールしよう
「いきなり全コース往復はきついかも…」という方は、とびしま海道の途中まで走って、そこから引き返すコースでも十分楽しめると思います。
たとえば、今治港から、岡村港経由で大崎下島の「呉市豊町御手洗伝統的建造物群保存地区」まで行って、そこで観光を楽しみ、ご飯を食べ、引き返すコースなら半日もあれば十分です。
さらに言えば、とびしま海道内の宿泊施設で1泊するのもありですよ!
コースの途中に民宿などの宿泊施設がいくつかあるので、1日で渡り切らず、のんびり2日かけて片道を走破することもできます。
とにかく無理は禁物。
あくまでも自分に合ったペースで、サイクリングを楽しみましょう。
とびしま海道サイクリングの注意点
前述しましたが、レンタサイクルは基本的に「乗り捨てNG」のお店がほとんどです。必ず借りたお店に返却する必要があるので、お店の閉店時間などを考慮し、自転車の返却時間をまず決めて、そこから逆算してスケジュールを決めるのがおすすめです。
また、今治を出発→再び今治に帰ってくるコースの場合、岡村港から船に乗らないと今治に帰れないので、必ず岡村港発の最終便には間に合うようにしましょう。
とびしま海道のおすすめレトロスポットとグルメ
大崎下島の「呉市豊町御手洗伝統的建造物群保存地区」(長い)は、その名のとおり伝統的な建造物が残り、レトロな街並みや絶品グルメを楽しめる小さな観光スポットです。
江戸時代に潮待ち、風待ちの街として栄えた頃の街並が今も残ります。
古民家を改装した雰囲気の良いカフェもあり、ちょっとした休憩にもぴったり。
1937年から1960年代頃まで、映画の上映や芝居の興行がおこなわれていたモダン劇場「乙女座」を復元した建物も。昭和の古き良き時代の面影を見ることができます。
瀬戸内海の一部の島ではアート展示に力を入れていて(直島などが有名ですよね)作家さんも多い地域。古民家を改造し、自分の作品を展示したり販売したりする場所なんかもありました。
ぶらぶら散策してみると、面白いお店や建物を発見できるはず。
また、瀬戸内の名産のひとつ・穴子。そんな穴子を贅沢に使った穴子丼が御手洗の保存地区内でいただけます。
身がふっくらとしていて、とても美味。甘辛ダレとわさびの相性も◎でした。
見送りと出迎えをしてくれたおじさん、ありがとう
約60Kmのサイクリングの旅を終え、旅の終着点である今治港に戻ったとき、自転車を押しながら船を降りると、出発したときに見送ってくれたおじさんが目の前に。私を見るととても驚いた表情で
「あらぁ、本当に往復して帰ってきたんかい!よく頑張ったなぁ」
と、声をかけてくれました。
サイクリングは楽しかったし、めちゃめちゃ運動できた!という達成感も味わえたし、とても良い旅だったけれど、ずっとひとりで自転車をこいできたので、やっぱり少し孤独で。
誰かに褒めてもらうために走っていたわけではないけれど、こうやって「頑張ったなぁ」と誰かひとりにでも言ってもらえて、私の中の何かが報われた気がしました。
昨日会ったばかりのおじさんで、今後もう会うことはないかもしれないけど、この時のおじさんの笑顔は忘れないなぁと思います。
そして運動したあとのご褒美は…今治名物・焼豚玉子飯★(痩せる気ある?)
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