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そうだ、コーヒー飲んで死から逃れよう【論文紹介】

どうもおもし論です。みなさん死ぬのは怖いですか?
怖すぎて想像するだけでもチビチビになりましたか?

そんなあなたにはこれ Coffee(きゃふぇえ)をお勧めします

コーヒー飲んでる人、死亡率さがったらしい

Association of Coffee Consumption With Total and Cause-Specific Mortality in 3 Large Prospective Cohorts
DeepL翻訳「3つの大規模前向きコホートにおけるコーヒー摂取と総死亡率および原因別死亡率との関係」

https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCULATIONAHA.115.017341 

この論文は、米国心臓協会が発行する学術誌「Circulation」へ2015年12月15日に掲載されたものです
筆頭著者は、ハーバード大学公衆衛生大学院栄養学科のMing Ding氏です

この研究で明らかになった内容はコーヒーの摂取量と死亡リスクの関係は非線形(飲んでいる人の死亡率が下がる)であるということです。
これは、コーヒーの総摂取量、カフェイン入りコーヒー、カフェイン抜きコーヒーのいずれにおいても同様の結果だったそうです。

読者「う、うひょー!コーヒー飲んだら死ににくくなったの?!命はお金で買えないがコーヒーなら命拾いできるぞ!今日から毎日コーヒー尽くしじゃあ!隙あらばガブ飲みするぞぉ〜」
と思ったそこのあなた

飲み過ぎればいいってもんじゃない

1日に5杯以上のコーヒーを飲む場合は、それ以降で摂取と死亡リスクの関連はなかったそうです。
前著の
コーヒー「俺の秘密、教えてやんよ///」 胃に悪そうなのに実は腸活に良かったらしいでも1日5杯以上のコーヒーを摂取すると、腸に悪影響を及ぼす可能性があると報告されていたので5杯には共通しているものがありました。

coffee consumption of 1 to 5 cups per day was associated with lower risk of mortality, whereas coffee consumption of more than 5 cups per day was not associated with risk of mortality.
DeepL「1日1~5杯のコーヒー摂取は死亡リスクの低下と関連していたが、1日5杯以上のコーヒー摂取は死亡リスクと関連していなかった。」

と、あるように1日に1~5杯のコーヒーを飲む人が最も死亡リスクが低いらしい。間をとって3杯くらいですかね。人によって1杯の量も異なるので無難な目安は3杯にここではしておきます!

1万人中1500人もうっかり救ってしまう?黒い液体

論文の要約部分に載っている情報をまとめたのですが

1日に1.0杯以下のコーヒーを飲む人:ハザード比は0.94
これは、コーヒーを飲まない人に比べて死亡リスクが6%低いことを意味します。10,000人いれば、600人死亡リスクが減ると考えられます。

1日に1.1~3.0杯のコーヒーを飲む人:ハザード比は0.92
コーヒーを飲まない人に比べて死亡リスクが8%低いことを意味します。10,000人いれば、800人死亡リスクが減ると考えられます。

1日に3.1~5.0杯のコーヒーを飲む人:ハザード比は0.85
これは、コーヒーを飲まない人に比べて死亡リスクが15%低いことを意味します。10,000人いれば、1500人死亡リスクが減ると考えられます。

ブラボーだろ…!!!コーヒー。ちったあ早死にから逃れられそうだ。

約29万人も調べてる研究だった

合計289,900人を追跡調査した結果だそうです。コーヒーと死亡リスクの因果関係は詳しくわかってないそうですが数の暴力もまた正義です。

しかし規模がでかすぎ君なのでは?むしろどうやってこんなに調べたのか教えて欲しいくらいですね。とにかくビッグボリューム。
生きている人が死ぬまでなので最初に研究始めた人も下手したらお墓の中にいるのでは。

内訳としては
1976年から追跡を開始した、121,700人の女性看護師を対象
1989年から追跡を開始した、116,671人の女性看護師を対象
1986年から追跡を開始した、51,529人の男性医療従事者を対象

と70,80年代の頃から3つの群で調べた結果だそうです。ありがとうございました…!!この結果を出すまでにどれほど肩身の狭い思いや予算打ち切りの危機で頓挫しそうになったのか想像もできません。

感動した!研究者に肩揉みさせていただきたい。

コーヒーはメンヘラを緩和してくれているかもしれない

ちなみに論文ではコーヒー摂取量は、心血管疾患、神経疾患、自殺による死亡リスクの低下と関連していました。これは、コーヒーに含まれる成分が、心臓血管の健康を促進したり、神経保護効果を発揮したり、抗うつ効果をもたらしたりする可能性があるといった旨を報告しています。

直接的に成分が死亡リスクを引き下げるというより間接的に神経に良い影響を与えてギリギリの精神状態の人が悪い気を起こすのをグッと抑えてくれているケースもあったのかもしれません。

非喫煙者は特に歓喜

この研究では、非喫煙者に限定した場合、コーヒーの摂取量を増やすほど、全死亡リスクが線形に低下する傾向が見られました。喫煙者を含む全体では、1日1~5杯のコーヒー摂取が最も死亡リスクが低く、それ以上の摂取ではリスク低下は見られなかったそうです。

この結果から、非喫煙者の方が効果を得やすいかもしれません。

カフェイン抜きでも効果があるかもしれないらしい

カフェイン入りコーヒーとカフェイン抜きコーヒーの摂取量と死亡リスクの関連性に有意な差は見られなかったそうです。このことから、カフェイン以外のコーヒー成分にも、死亡リスクを低下させる効果がある可能性が示唆されます。

オレ、コーヒー、スキ、モット、、、ホシイ

まとめ

これを書いている自分自身、ほぼ毎日3杯〜4杯ほどはコーヒーを飲んでいるのでとても嬉しい内容でした。もっと飲んでいる日もあるのですが4杯まででブレーキかけていこうかなと。

最近の研究系の読みやすい本とか読むと結局、昔ながらのものが良いよねーという結果が多い気がする。食事内容もだしコーヒーもまた昔から飲まれているので然り。

※この研究は、コーヒーの摂取が死亡リスクに与える影響について、興味深い結果を示していますがあくまでも観察研究であり、因果関係を証明するものではありません

※非喫煙者が研究結果を非線形に変える要因となったようにコーヒーの摂取は、個人の健康状態や体質、生活習慣などを考慮して、適量を守るようにするべきだと考えられます。

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まだまだ道なかばの絶賛改善中ですがベータ版として公開しているので良かったら触ってみてください
https://health.mjo.app/ja/dict

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